今日の注目記事(2021/6/30)D&I賞開催、noteアクセシビリティ、歩行支援スタートアップ、就活と性別役割意識、聖火ランナーが男女平等訴え
性的少数者の就職・転職活動を支援する株式会社JobRainbowが主催した、日本のダイバーシティ&インクルージョンをリードする企業を表彰する「D&I Award 2021」が開催される。ダイバーシティ&インクルージョンに取り組む企業を独自の100項目で採点し、 認定・表彰する。6月28日からエントリーを受け付けている。エントリー企業は、自社の取り組みへの評価や、 ロールモデル企業などを知ることができる。審査員は、作家の乙武洋匡氏、ジーンクエスト代表取締役兼ユーグレナ執行役員の高橋祥子氏、FCAジャパン株式会社マーケティング本部長のティツィアナ・アランプレセ氏、JobRainbow代表取締役の星賢人氏。
noteが視覚障害者なども含めて誰もが使えるように、アクセシビリティを向上させるプロジェクトを始めることを発表。アクセシビリティの有識者・伊原力也氏や全盲のnoteクリエーターなどの協力も得て開発を進める。noteのアクセシビリティプロジェクトに携わるデザイナーの沢登達也氏は、アクセシビリティを進めるうえで大切なのは「会社全体への布教をして会社としての文化にしないといけない」「アクセシビリティは100点満点を目指すのではなく、まずは30点のものを出し、そうして積み重ねていく」こと、と語る。
本田技研(ホンダ)が出資するスタートアップ企業Ashirase(あしらせ、東京・西東京)が、視覚障害者向けの靴装着型ナビゲーションの2022年度中の製品化を目指して本格稼働していることを伝える、サステナブル・ブランド・ジャパンのインタビュー。ホンダで自動運転システムなどの研究開発に携わった千野歩氏が、「自由に外出するなんてとうに諦めてしまっている」視覚障がい者が、事故に遭う心配をしたりすることなく安全に外出できるようにしたいという思いから起業。日本の視覚障害者数は164万人と推定されるが、盲導犬(全国で1000頭)・外出支援を担うガイドヘルパーは共に不足。さらにはコロナ禍でヘルパーを辞める人が増えている。そうしたなか、潜在的なニーズは高いとみられる。
「なぜ毎回司会役は男子で書記は女子なんですか?」ハナマルキャリア総合研究所代表の上田晶美氏が、学生のグループディスカッションの練習を指導した際、学生が2回とも司会は男子、書記は女子で進めようとしたことに注意した経験から、「司会は男性、書記は女性」という固定化された性別役割意識がないか、と問題提起した日本経済新聞電子版のコラム。「女子が、司会は男子に、と譲って書記ばかりしていると、発言回数が少なくなるだけでなく、リーダー役としてまとめ方の練習はできない。これでは会社に入っても経験不足から管理職になれず、役員への道もないのではないか」「職場に性別役割分担を持ち込まない。そのためには就職の機会から均等であることを男女ともにしっかり浸透させたい」と述べる。
聖火ランナーに選ばれた女性研究者が、研究機関のジェンダー平等を訴えた(NHKスポーツ)。6月23日に静岡県の浜名橋を走った、国立遺伝学研究所に勤務する相賀裕美子さん。「日本は、男女共同参画をうたって、女性活躍社会をスローガンとしていますが、研究機関は未だに男社会で、この遺伝研も例外ではなく、この20年間で女性教授は4名しか在籍していません。現在も2名です。これは国際的にも恥ずべき事態であり、この異常さを国際会議に参加する度に海外の女性研究者に指摘されていました。しかし、未だに変化がない動きの鈍さの原因は、男社会を容認する女性の意識の低さと女性進出を阻む社会的構造の欠陥にあると考えています。この応募がこの異常さを再認識し、私自身も一歩踏み出す契機になればと考えています。」と聖火ランナーの志望動機で述べる。