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「ネット記事は無料が当たり前」を変えたい
シゲクさんの有料マガジンを読んで、自分も「他ではなかなか見られない独自の情報源による有益な情報に、お金を払ってでも役立てたい」という人に届けたいと思うようになりました。
私は、1本500円、月5000円の定期購読マガジンを始めました。
noteの定期購読マガジンは殆どが数百円~1000円。5000円はありません。
noteに限らず、日本ではインターネットが登場して以来、「ネットの記事は無料が当たり前」という考えが広まりました。このことへの懸念もあって、日本の新聞社では紙媒体から電子媒体への移行がなかなか進みませんでした。
米国では、ニューヨークタイムズ、ウォールストリートジャーナルが電子版のサブスクリプション(定期購読)に成功しています。日本で電子版のサブスクに成功しているのは日経新聞くらいです。
ネットの記事は無料が当たり前、という考えでは、書き手はブラック労働に疲弊してしまいます。ウェブライターの価格破壊が言われて久しい。無償や1文字0.1円のような案件ばかり受けていては持続性や将来性はありません。そして低単価で量産された記事の質がいいという評判も聞きません。
ブログやnoteも同じです。
このことは、書き手が発信して変えていきたい、と思っています。
ただ、サブスクマガジンを個人で立ち上げるなら、ジャンルを絞ることが大切で、幅広いテーマを総花的にやってもなかなか難しいでしょう。
私は、ビジネスとダイバーシティをテーマに1日中話をするだけの情報量や情報源を持っていることに自信があります。ビジネスとダイバーシティは、人材不足の日本が再生するために必然だと考えます。デジタルトランスフォーメーションやサステナビリティ経営やESG投資ともつながっています。日々、国内や海外で、様々なインパクトのある動きが起きています。今はそれらがウェブでバズり、紙媒体が追っかけ、テレビが追っかける…、という流れになっています。
私は、ビジネスとダイバーシティをテーマにしたメディアが成熟することを望んでいます。上澄みだけではなく、本質にまで迫っていきたい。
ダイバーシティを戦略として本気でやっていこうという人々に、「この価格設定でリサーチして届ける」というコミットメントを持ってやろうと思いました。
本質に迫る情報はなかなかネットに出てきません。また、本当に価値のある情報は、無料で手に入る場合も確かにありますが、気が付けば、調べ物のための調べ物や人間関係作りにとても時間がかかっているのではないでしょうか。お金を払えば情報がスピーディーに手に入ります。時間をお金で買うことです。
私がサブスクマガジンを立ち上げたことには、もう一つ思いがあります。「発達障害があっても、経済的にも精神的にも豊かになれるように」という自分の問題を解決すること。
2019年5月、37歳の私は失業中で、再就職に向けて少しでも実績を作るためにやむなく不定期でフリーのライター・翻訳者として活動しながら、翻訳学校や就労移行支援事業所に通っていました。
なぜ日本のダイバーシティ(特に精神・発達障害者の雇用)がこんなにも進まないのか。私はそのことに強い信念を持って調べるようになりました。書くことと人生が直結しすぎているのです。
志が一致したメディアであれば、無償であっても不定期であっても、質の高い記事を書いたりしました。リンクトインで発信してきたことが広がったのも大きな自信になりました。そこから新たな仕事につながることも出てきました。そうしているうちに、定期的に書いて定収入になる媒体が持てれば、と思うようになりました。
翻訳やライティングの求人は一般雇用でも多くはないのですが、障害者雇用ではさらに少ない。
発達障害者の受け皿となっている就労継続支援事業所では、少し文章力のある利用者にはライティングをさせているが、実態は「クラウドソーシング経由の低単価案件を受けさせている」という話も聞きます。
障害の有無問わず、やり方を考えて、文章を高く売ることはできないか。
自閉症スペクトラムやADHDの人が発信することには、固定観念を破壊し、新たな価値を生み出す力があると信じています。同じ業界、同じ企業を見ていても、マジョリティには見えない事象や人が見えていると思います。
まだまだ実験中のサブスクマガジンですが、ビジネスとダイバーシティをテーマにしたメディアが成熟しますように。どうぞ応援よろしくお願いします。
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