いい授業ができる人になるために必要なたった一つの力
今日はゲストの先生が来られていたのですが、思わず自分の言葉にハッとしました。「彼は私の推しなんですよ。若い世代はこの学校のきぼうです。若い可愛い女性の先生もいるんです。私の推したちです。」今日の幸せな時を思い出しながらご飯を作る。今一番嬉しいのは20代30代の先生がやりたいようにできることです。では、いい授業ができる人に必要な素質ってなんでしょうか。
完璧な授業なんていらない
もちろん若い先生たちが最初からすごい授業ができるかというと、そんなことはありません。でも、私がいつも言うのは「その路線でいい、やりたいようにやったらいい。」現任校はあまり授業に関して口を挟みたがるいわゆる老害先生が少ないこともあって、割と先生たちは自分のスタイルを持っているます。
私が尊敬する若い先生たちでも、いつも納得の行く授業ができているわけではありません。「江藤さん、あるクラスはいつもすごい数の生徒が寝るんですよ。」なんて声があったり。だけど、授業には知識や技術が必要なわけで、最初からそれを持ち備えているわけでもない。では、この人すごいなあと思わせる、若い先生が持っている力は何か。それは、プロセスとして3つあるように思います。
学び続けること
若い人に限ったことではありませんが、学び続ける力です。その中にはいろんな要素が含まれます。学び続けるには、膨大な情報をキュレートする力がいります。時間管理能力もいる。フルタイムで働きながら勉強し続けるのは並大抵のことではありません。また、持続していくGritも必要でしょう。
学んだことをアウトプットすることも大事です。何か新しいことを知ると授業で使ってみたくなるもの。興味の対象はなんでもいいんです。それが文法であっても、私のようにデザインやマーケティングであっても、趣味の音楽でもいい。とにかく隙を見つけて学ぶんです。「またまた文法書買っちゃいました」という近くの席の先生は、いつも目の付け所が秀逸。語源などいつもニッチな会話が面白い。
恐れずやってみること
新しいことを学ぶとワクワクして授業にも取り入れてみたくなるもの。でも、それで結果が出なかったら?そんなことどちらでもいいんです。生徒は先生を見ています。どんなに正しいことを授業で言っていても、そこに気持ちがこもっていなかったら、先生がそれを面白いと思っていなかったら生徒はすぐに見抜きます。
面白い!やってみたい!と思ったらそれがきっと最適なタイミング。「こんなことやってみたんですよー。生徒たち、意外と興味を持ってました。」「最近こんなアプリをネイティブの先生に教えてもらったんですけど、めちゃくちゃ盛り上がりました。その後の生徒たちの集中っぷりがいいんです。」こんな話を聞くことほど嬉しいことってない。
メンターを持つこと
これは自分自身がそうだったのですが、やはり信頼できる人、なんでも相談できる人、フラットな関係性を持つことができる先輩の存在は大きいです。自分自身も若い時、いろんな先生のやり方を盗み見しては真似ていましたし、7年前くらいからはオンラインでそういう関係性の人がいつもいます。
何も今の学校で探さないといけないわけではありません。こういう時代ですから、地球の裏側までいつもオンラインで繋がっているわけです。江藤も2015年ごろ、「えとーさん、面白い!」と言ってくれた田原真人さんの講座で初登壇。実践内容などを簡単に紹介しただけでしたが、今の自分につながる最初の一歩でした。逆に要注意なのは、平均点や生徒の噂話の多い人。誰をメンターとするかもまた、才能なのかもしれません。
最適解を更新し続ける力
今までの3つをまとめて、一言でいうと「最適解の更新力」。今が完璧でないことなんてどうでもいい。でも、今できる最高の授業をしている人は見ていてわかります。そして、生徒はそんな先生の背中を見て頑張ろうと思える。
今できる最適解をやろうと思うと、恐れずに踏み出す必要がありますし、自ずと学び続けることになります。学ぶ相手、学びの友を持つことにもなるはずです。日本の教育現場の大好物、「努力・忍耐・根性」ではなく、ふわっと、でも芯をしっかりと持った人になる。毎年、毎月、毎週、毎日とにかく学び、挑戦し、振り返りを続ける。
さいごに
ここまで書いてきて、何も若手に限ったことではないなと思いつつ、自分が老害にならないように最新の注意を払おうと思う、江藤でした(笑)ただ、前からすごーく残念なのは、若い人たちが学びのグループを作った時に入れてもらえないこと。口を出されたくない気持ちも分かるのですが、一緒に学びたいなあ。私に取ってAge is just a number. 17歳でも71歳でも同じ。
一生、学びたい。一生、仕事していたい。
オーガニックラーニングでは今月もいろんな講座、やってます。毎週金曜日夜はZoomでお会いしましょ▽▽▽