たった一通の手紙に震えた。わたしはもう、一人じゃない。
朝から長男がセカオワを聴いています。歌詞に影響されたのでしょうか、いや非常勤講師からの一通の手紙を読み返し、学校が、教育が、世界が変わっていくのを実感しています。3月半ばから怒涛の3ヶ月。これは無駄じゃなかった。
突如始まったオンライン化
3月終わり、突如YouTubeの研修をするよう言われてほぼ全教員にスマホで撮影したものをブランドチャンネル にアップロードする研修を行いました。これがその時突貫工事で作ったサイトと4月の研修のスライド。
先生たちは右往左往。それまではSNSは禁止、内容によっては指導が入るという状況から一転、自分がゆーちゅーばーになるなんて!翌日にはすでにオンライン化していた小学校から先生が来て、これまた急遽パワーポイントからの動画作りをレクチャー。
講師室で泣いている人がいます!
本校はすでにGoogle Classroomを導入していましたが、やっと12月に全員Google Slideの課題を出す体験型研修をさせていただいたところ。Jamboardを体験した程度で、本格的に授業で使っている先生はまだ一握りでした。当然非常勤講師の先生は研修していてもコンテンツ作成は未知の世界。
自分は絶対無理だ!とシクシク泣く人もいて特に学校の方針に対して一生懸命な英語科の講師の先生はパニック状態に陥りました。わたしがしたアドバイスも裏目に出てしまい、元々できる人にとっても制約を受けるハメに。自分はできるけど、みんなをどうしたら助けられるのか...心が痛みました。
毎週土曜朝の毒吐きと楽しみ
そんな時、移ってくる前からFBでつながっていたT先生に声をかけていただきひょんなことで英語科非常勤講師の先生方と土曜の朝、オンラインお茶会をすることになりました。「お茶会なんて馬鹿馬鹿しい」と去っていった人もいましたが、非常勤の先生方は全員Meetに集まりました。
内容は、「今困ってることは何ですか?」+「毒吐き」結局毎週続いたこの会でしたが、先生方の悩みや質問にお答えさせていただきとても勉強になりました。声を大にして言いたいのは、単なる愚痴はとっても大事だということ。苦しい状況で痛みを分かち合い、少しでも毎回前進できたのは大きな収穫でした。
YouTube動画を配信する目的
このブログで書きましたが、本格的なYouTuberや塾講師に比べたら我々素人のコンテンツなんて大したことはありません。
だけど、生徒と心のつながりを持ちたい、何か希望を与えられたら。そんな一心で先生方は動画を作っておられたように思います。
本校はPadletにいったん動画を上げて学年違いの先生がチェックする体制をとっているのですが、どんどん動画が上がっていきました。PCを使うこともままならず、パワポも使えなかった先生が次々と素敵な動画を作っていったのです。英語科非常勤講師全員がYouTubeにオリジナル動画を上げ、GoogleClassroomを使いこなせるようになりました。
わたし、もっとやってみます
「最初は一本作るのに48時間、そして36時間、今は8時間で作れるんですよ!」とおっしゃる先生は、最初絶対無理だと凹んでいた本人です。Google Formも、わたしの解説動画をコマ送りで見て習得されたそうです。
その先生が、分散登校が始まるや否や「プロジェクターを使った授業をやってみたいんです。新しく入ったんですよね!」とやってこられました。授業のあとの晴れやかなお顔。ずっと年上のアナログオンリーな先生が物凄い変貌を遂げられて「わたし、もっとやってみます。」なんておっしゃるのです。そして、机の上には置き手紙とお菓子が。フランス語の先生です。
この厳しい状況で、江藤の笑顔とアドバイスで勇気づけられて乗り越えられたという趣旨でした。今ではプロ顔負けの素敵なフランス語動画を作っておられます。
さいごに
この2月、心に決めたことが一つありました。それは、弱い人、困っている人に寄り添う発信を心がけること。本当は最初、喜んでいたんです。「ダメな教育がここでやっと変わる!」って。でも、別の学校の友人に釘を刺されました。こういう時こそ、弱者に寄り添うのがあなたの使命だと。(長男にそんなの書いたら炎上するで!と叱られたのも今となっては...)
確かにそうです。自分しかできないようなことを発信したって、「すごいね。でもうちの学校では無理。」で終わってしまう。だからこそ、EdmodoやZoom, GoogleClassroomの基礎といった、普段あまり書かないことも書いてきました。
まだまだ安心できる状況ではありませんが、わたしはこの状況で救われました。自分にもまだ役に立てることがある。貢献させてもらえる楽しみもある。苦しい中ですが、共に乗り越えていきましょう。未来はきっと、少しだけ明るい。