後輩に正しく注意するには?
この前とあるMTGが終わった後に、後輩のバイトの悩み相談に乗っていました。するとある後輩から「少し問題を起こす人がいて、その人を注意してみたい」という相談がありました。
そこで今回は僕なりの解答を書いてみたいと思います。今回も歌詞の解釈を書いたところがありますが、あくまで僕の考えなので、1つの意見として読んで頂ければと思います。
相談内容
相談内容をもう少し深掘りしておきます。
こんな感じみたいです。「問題児ならバイト辞めないの?」と聞いたところ「LINEの名前にカレーの絵文字を使うほど、カレーが好きな人だから辞めなさそうです(笑)」という答えが返ってきました。
「いやカレーへの愛はあるんかい!」って感じです。それを聞くと、お客様をキレさせたという話も「カレーの味が漬物によって変わるのか?」という強いカレーへの愛があって起こった出来事かも知れません。
そう考えてみると可愛く思えてきますが、無断欠勤などは結構大きな問題なので、どうしようかと悩んでいるみたいです。そこで僕なりに1つ提案をさせて頂きました。
背景を考える
「なぜその子が無断欠勤するのか?」という所をもっと考えたり、本人に聞いてみるべきだと思いました。というのも僕のバイト先にも、金髪に染めてはいるけど、真面目そうな人が頻繁に無断欠勤をしていました。
その人が休む理由について、同僚の1人が「周りの友達に『バイトなんか休め』って言われて流されてるんちゃう?」と推測していました。そういった推測は、僕には全くできませんでした。
この同僚の周りにも結構やんちゃな人が多いらしくて、背景が同じところがあるので、そういった推測が出来たんだと思います。このように一度相手の立場になって考えるのも大切だと思います。
背景を理解せずに注意してしまうと、相手は「お前に何が分かる?」としか思いません。背景を理解していれば「この人の言うことなら聞く価値があるかも」と思って貰える可能性が上がります。
言う内容は全く同じでも、誰が言うのか、言い方などによって伝わり方が変わってきます。言う内容も大切ですが、とにかく正論を伝えれば良いという訳ではありません。
シャーロック・ホームズ『緋色の研究』
僕は文学部英語英米文学科に所属しているので、文学部の学びが社会に役立つのを証明するためにも、英文学を通して背景を知る大切さを伝えたいと思います。
コナン・ドイルがこの世にシャーロック・ホームズを産み出した作品である『緋色の研究』を用います。ちなみにこの小説から学んだことを別の投稿に書いてあるので、そちらもご覧ください。
『緋色の研究』は二部構成になっていて、前半はホームズとワトソンが出会い事件が舞い込み、いきなり犯人を捕まえるシーンで終わります。そして後半はその犯人がなぜ罪を犯したのかが書かれています。
後半のパートには、ホームズとワトソンはほとんど出てこないんです。ミステリー小説は、犯人の心情を描写すること多いですが、ここまで犯人側のストーリーが多い作品は初めて見ました。
そのストーリーが結構ひどいんです。もうこれは本当に読んで欲しいのですが、とにかく悲しい話です。後半のパートを読み終わった時には、やっと復讐を果たせたんだなと感じてしまいました。
罪を犯したことに変わりはありませんが、視点を変えるだけで、見えるものが変わってきます。だから一度背景を考えて、相手の視点に立って物事を考えてみても良いのではないかと思います。
正論なんてない
「背景を考える」ことと似ていますが「正論なんて無い」という考え方も僕的には大事だと思います。(忘れてしまったのですが、何かの本に書いていた気がします。思い出したらまた書きます。ごめんね。)
「私の方が合っている!お前は間違っている!」なんて議論ほど意味がないものはありません。その人からするとそれが正論だし、分かり合える事なんてありません。
それを学んだ曲を3曲紹介します。
天使と悪魔(SEKAI NO OWARI)
この曲は本当に良い曲だし、是非フルで歌詞を見ながら聞いて欲しいです。
ここでは一部抜粋して紹介したいと思います。
大人が正解・不正解を争う様子をテレビや教育の現場などの子供に身近な世界で見せるせいで、これから未来を作っていく子供たちも正解・不正解を決めて「答」を見つけようと争ってしまう様子について描かれています。
身近な話で言うと人との会話の中でも、言い争ってしまうことがあると思うし、大きな話だと戦争などになってくるんだと思います。意味ないのに。
誰かの発言に対して、イラッとしそうになった時は、この曲のゆっくりとしたサビを思い出しましょう。どちらが正しいとか、間違ってるとか関係ないです。正しさを主張するだけが「答」ではありません。
世界の秘密(Vaundy)
MVではダンサーが楽しくダンスをしているし、優しく明るい曲調なのに、深い歌詞と相まってなぜか少し悲しい気持ちになるような素敵な曲です。
特に2番の歌詞が刺さります。
これはまさに視点を変えることの大切さを伝えている歌だと思います。また曲名が世界の秘密なのが興味深いです。今まで当たり前だと思っていたことを見直した時に、世界の秘密に気づける気がします。
例えば、子供の頃から決められた枠の中で点数を取る事が絶対だったし、周りと同じように目立たずに生きようとしていたし、周りから浮いている人は悪者だと扱われていました。
この教育のおかげで日本は死ぬほど治安が良いので、悪い点ばかり指摘できないのですが、大人しく指示に従うだけの良い子を沢山育てていたこと。それが1つの世界の秘密だったのかなとも思いました。
ある程度の枠を決めることは大切だと思いますが、そこから逸れた人を必要以上に責める必要はもうないと思います。なんか自分なりに楽しく生きていって欲しいです。
グラデーション(SUPER BEAVER)
SUPER BEAVERは歌詞が深いので、どの曲も好きなのですが、もちろんこの曲もめっちゃ好きです。特に好きな歌詞はこれです。
憤りを覚えた時に信念を大切にして、むやみに怒りをぶつけないようにしたいところですが、そう上手くはいきません。死ぬほどムカついて身勝手にブチぎれることもあります。でもどの気持ちも嘘ではないんです。
極端な取捨選択をするだけではなく、笑い合えるために、選択肢の中から自分なりの答えを見つける必要があって、自分に合ったグラデーションで、曖昧の中から愛を見つけたいと思います。
今の時代って、、
「今って怒ったらすぐパワハラって言われるから怒れない」って言う人がたまにいますが、果たしてそうなのかなと思うことがあります。怒鳴りつけて悪い行いを正すだけが後輩への注意の仕方ではありません。
(これは僕の意見なので、あなたの正論とぶつかっていればすみません)
もし怒鳴りつけて怒ってしまうと、怒られた側は今後怒られないために行動量を減らすだけなので、意味はありません。つまり今はそういった理不尽な怒り方をする人は淘汰される時代になっています。
それは僕にとって本当に好都合な状況だと思っています。なぜかというのを説明していきます。
循環が起こっていく
1人でしか仕事ができない人なんて、たいして大きな成果をあげられないので、後輩を正しく育てられる人(命令するのではなくて、内からのやる気を引き出せる人)だけが成功して、残っていく時代になっていきます。
するとそういった人ばかりになっていくので、後輩だけじゃなくて、子供のやる気を引き出せる親が増えていきます。そうすれば、嫌々勉強や習い事をする子供が減っていきます。
そういった人が増えていけば、義務教育の中で最適解を出すだけだった現在の教育のシステムではなく、自分のやりたいことと向き合う人が増えて、就活の際に「やりたいことがない」と困る人が減ると思います。
そんな循環が起こった先の未来に期待しつつ、今回の投稿はまとめに入っていきます。
おわりに
全国民が相手のモチベーションを引き出すフィードバックの方法を身に付ける必要があります。それが出来ない人は後輩を育てられず、時代を言い訳にして死んでいきます。
こんなことを言っている僕ですが、後輩に対して完璧なフィードバックを出来ているかと問われると怪しい所です。これからも勉強は絶やさないようにしたいと思います。
ちなみに本で学んだ正しいフィードバックの方法をまとめた投稿もあるので、そちらもご覧ください。
あと僕の好きな曲を沢山紹介して、話が逸れたところもありました。でも音楽とかドラマとかを挟むことによって、大切なことがより伝わりやすくなるんじゃないかなと思います。許してください。
本日も読んでくださりありがとうございました!