コロンブスは微笑む
Mrs. GREEN APPLEの新曲「コロンブス」のミュージックビデオが、先住民を類人猿に見立てているように見えるとして、SNSで炎上し、公開停止に追い込まれた。この問題は、コロンブスの歴史的評価と関連している。かつては英雄視されたコロンブスだが、現在の欧米ではその評価は一変しており、侵略者や奴隷商人としての側面が問題視されている。
コロンブスとその一団は、カリブ海の島々の先住民を武力で制圧し、植民地化して奴隷制を導入し、女性を性的奴隷とし、従わない者の手首を切り落とすなど、容赦のない行動を取った。また、ヨーロッパから持ち込んだ病気によって多くの先住民が亡くなったことも知られている。このような背景から、Mrs. GREEN APPLEのMVが問題視された。
MV作った会社からしたらたとえどれだけ歴史的ポリコレ的に正しい言い分でストップかけたとしても「出来上がった製品に冷や水ぶっかけてポシャらせた足引っ張りのカス社員」な訳で、じゃあそのカス社員に次チャンスが降ってくるかと言われたらまずないのでそりゃ思ってても黙るよな、と思う
「このまま公表してもクレジットに俺の名前乗るわじゃないから戦犯リストとして名前残らないし、むしろタンマして色々滞らせた方が会社の損害でかいし人事査定に色々響くから思ってても黙っとくか」は人間として正しすぎる。養わなきゃいけない家族がいたら一層重くのしかかる、、、
正直「以降のキャリアを守る」はマジで大事なラインだと思っていて、それがないからこそ「まあ水差すのやめとこ」になってこの有様。どんだけ風通しがいいアピしててもここら辺の根っこの部分で馬脚は出てきますよねという。
事情としては安くないカネと人員と時間突っ込んだ結果のMVを、なんか嫌な予感するから全ボツに出来ますかって聞かれたら僕は絶対できない。関係各社とこれからのお付き合い考えたら怖すぎるし、何かあった時「でも依頼者さんからチェックいただいてOKもらったので」という逃げ道があるのはでかい
「企画段階で止めろよ」とか「コンテの時点でわかるだろ」って意見もあるんだけど、それってゴリゴリの結果論であって言ってしまえば「十分に何度も打ち合わせした連載漫画は絶対面白いから打ち切られる漫画なんて存在しない」くらいの暴論だと思う。所詮結果論
正直色々方向性決まった後で先輩とか上長が「今日は景気付けに飲みに行くぞ!」とか「来週から忙しくなるな〜!」みたいな空気になってたら、途中で「ん?」って思っても言えないし決定したサイドも途中で変な空気入っても「でも俺がGO出しちゃったしな…」ってなって言えないと思う
あと思ったのが、その場では全然特に変と思わなかったけど家に帰ってご飯食べながら東海オンエア見てるとき急に「あれ? 今日のアレ変じゃね???」というディレイもあるので、いざ口に出そうとしても「お前先週の会議では何も言わなかったし乗り気だったじゃねえか」とかもあるんだろうなと。
あとスタジオの場所とかスタイリストさんも全部自社が抱えてて最悪ポシャっても「メンゴw」で済むなら潰せるけど、多分そうじゃなくて他所にお願いするからこそ規模感が膨れ上がって暗雲が見えてきた頃にはもう一社員の説得では引き返せない領域だったんだろうなという空気もありそう