アイスランド絵本『まっくらやみのかいぶつ』がアニメ・スクリーンに登場!
絵本『まっくらやみのかいぶつ』が、2024年2月「ラスカル子ども映画祭」(日本アニメーション(株)×多摩市)にてアニメーション上映されることになりました。
ここでは、原作絵本とスクリーン上映についてご紹介します。
1. 「アイスランドのかいぶつ絵本シリーズ」:絵本『まっくらやみのかいぶつ』
「アイスランドのかいぶつ絵本シリーズ」は、「おおきいかいぶつ」と「ちいさいかいぶつ」が主人公のシリーズ。ふたりのかいぶつが、毎回、泣いたり笑ったり、ケンカしたり意地悪しちゃったり・・と、ちょっとした(でも本人たちにとっては真剣な)すったもんだを巻き起こします。
日本語版は、アイスランド文学の研究者・翻訳者として知られる、朱位昌併さんが、『おおきいかいぶつはなかないぞ!』(2022)、『まっくらやみのかいぶつ』(2022)、『かいぶつかぜ』(2023) の3冊を訳してくれました。
日本刊行の第2作目となった『まっくらやみのかいぶつ』は、以下のようなお話。
2. 子どもたちの生きる時間とシンクロ:北欧で読み継がれてきた絵本シリーズ
SDGsや多様性など、テーマや表現の新しさからセレクトされ翻訳されることも多い海外絵本。でも、「小さな子どもたちと一緒に読むことで、初めて面白さが感じられる絵本を」との視点から、世界の絵本を廻っていた時に出会ったのが、この絵本シリーズでした。
おおきいかいぶつとちいさいかいぶつは、常にくるくると感情が動いていきます。落ち込んだり、嬉しくて調子にのったり、かぜをひいてワガママ放題になったり・・。ふたりの様子や言葉は、生きている時間を流れではなく、瞬間瞬間でとらえて過ごす子どもたちの視点とシンクロします。
絵本ナビのツイートでも、「クセ強め」(!)と紹介された「アイスランドかいぶつ絵本シリーズ」は、かなりユニークですが、アイスランドほか北欧諸国では、知らない人はいないほどの定番絵本。
また、原作者は、同シリーズは「大人が叱ったり助言をするのでなく、子どもたちが自分ですべきことを見つけていく物語なのです」と力強く語ります。
3.「ラスカル子ども映画祭」のスクリーンに登場:2才から見られる
「せいせき桜が丘 ラスカル子ども映画祭」は、アニメ「あらいぐまラスカル」や「フランダースの犬」、「うっかりペネロペ」などの制作で知られる日本アニメーション(株) と、本社スタジオのある東京都多摩市が共催で*、毎年開催している映画祭です。2015年からほぼ毎年開催されてきました。
今年も名作アニメほか、多摩市がアイスランドのホストタウンであることにちなんだアイスランドの短編映画、そして、絵本『まっくらやみのかいぶつ』のアニメーションも上映されます。2才から鑑賞できる回での上映です!【上映プログラム】【詳細と申込方法 (無料)】
映画祭開催日の2024年2月3日(土)-4日(日)は、会場近くの「くまざわ書店 桜が丘店」にて、かいぶつ絵本の展示とイベントも実施予定です。
*2019年までは「せいせき桜ヶ丘 ラスカル子ども映画祭 with キネコ映画祭/キネコ国際映画祭」として、一般社団法人キンダー・フィルムも共催。 2020 年以降は、コロナによる中止・延期もありました。
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