学力と知識と智恵の違い
皆さまこんばんは、弓削彼方です。
今回は似た言葉である、学力・知識・智恵の違いについてお話しようと思います。
この話は配信でも一度したものですので、興味があれば配信のアーカイブもご覧ください。
学力・知識・智恵の三つは、似ているけれど違う意味だと言うのは何となく分かると思います。
例えば学校のテストでよい点数を取った時に、友達同士で「お前頭いいな」と言うこともあるかと思いますが、これは学力が高いと言う意味です。
言い換えて、「お前数学の学力高いな」と言うことはあるでしょう。
ただこれを「お前数学の知識高いな」とか、「お前数学の智恵高いな」と言うことはないでしょう。
逆に仕事関係の話をしていて、「君はこの業界の知識が豊富だね」と言うことはあっても、「君はこの業界の学力が豊富だね」とは言いません。
このことからも、この三つは違う意味を持つと理解出来ると思います。
では、それぞれの言葉について簡単に意味を考えてみましょう。
・学力
主に学校で学ぶ国語や数学、化学や歴史や地理のような一般教養がこれに当たります。
生きていく上で必須と言ってよいほどの、基礎的な力です。
そして学力は、知識や智恵を手に入れるための鍵となります。
・知識
学力を備えた上で得られる、より実利的なものがこれに当たります。
例えば仕事で使う、会計や経理と呼ばれる知識があります。
会計や経理は計算が基本ですから、学力に属する数学の力が必要になります。
ただ、数学の力があって計算が出来れば良いというものはありません。
「これは経費にしてよい。これは経費に含めてはならない」と言う決まりがありますが、これを判断するには税金とかそう言う類の手引き書や通達を読んで理解する国語の力が必要になります。
そう考えると会計や経理の知識と言うものは、国語と数学両方の力を持ち、それが組み合わさって初めて知識になると言えます。
・智恵
智恵は上の二つと少し違い、二つの意味が混在しています。
一つは学力や知識を組み合わせて上手く使う力と言う意味。
もう一つは、その学力や知識を組み合わせて作り上げた成果の結晶と言う意味です。
例えば、会計の知識とプログラミングの知識を組み合わせて、会計ソフトと言うもの作ろうとする発想。
さらに完成した会計ソフトのデータをネット上に保存したり共有するクラウドを使い、会社と会計事務所ですぐに共有できるシステムを作って利便性を高めると言う発想。
こう言う発想を持つこと自体が、智恵があると言えると思います。
そして実際に完成した会計ソフトとそれを効率よく利用する環境と言う成果の結晶。
この成果の結晶自体も、智恵に含まれると思います。
よく災害に対するマニュアルや防災設備などを全部合わせて「人類の智恵」と言ったりしますが、まさにこう言うことだと思います。
ここまでお話してきましたが、それぞれが別のものであり、どれが優れていると言うものではありません。
ただ順序として、まずは基礎となる学力を身に付ける。
その学力を実際に活用して、文章を読み取ったり計算をしたりする知識を身に付ける。
最後のその知識を組み合わせる智恵を働かせ、またその組み合わせの結果が成果の結晶と言う智恵になる。
この順序を飛ばしたり逆に進めようとすると、物事の大半は上手く行かなくなってしまいます。
今回はこのお話を皆さまにすることで、世の中の道理を学んで頂き、人生に活用して頂ければ思いを書きました。
この記事を読んで下さる皆さまはすでに十分な学力を備えていると思いますので、色々な知識を学び、そこからもう一歩進んでその知識を存分に使う智恵を身に付けて頂ければと思います。
今回のお話はここまでです。
それではまた、次回お会い致しましょう。
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