軍の連携は率然の如し!
皆さまこんばんは、軍師の弓削彼方です。
今回は連携に関するの話です。
「善く兵を用いる者は、例えば率然の如し。率然とは常山の蛇なり。その首を撃てば則ち尾が至り、その尾を撃てば則ち首が至り、その中を撃てば則ち首尾共に至る」
率然と言うのは、常山と言う山に住む伝説上の大きな蛇の名前です。
先に頭を潰そうとすると尻尾が頭を助けに来て、だからと言って先に尻尾を切ろうとすると頭が尻尾を助けにくる。
それではと思って腹を攻撃すれば、頭と尻尾の両方が襲って来てとても手が出せないと言う感じです。
軍は前衛・本隊・後衛と分かれ、さらにその中でもそれぞれの部隊に分かれています。
これを孫子は率然の頭・腹・尻尾に例えて、どこが攻撃を受けても全体がお互いに助け合う状態、つまり全部隊の連携の良さについて述べたのです。
要するに、しっかりと連携が取れていれば前とか後とか関係なくすぐ助けに来る。
率然のように、軍全体がまるで一つの体のように互いに助け合うのが理想の連携が取れている状態だと言っています。
本文ではこの後に、「それじゃ軍を率然のようにできるのかと聞かれたら、当然できると答える」と孫子は言っています。
孫子は「敵同士の呉の国の人と越の国の人は同じ船に乗り、途中大風で船が沈みそうになった時は右手と左手のように助け合って乗り越えた。敵同士でもこれだけの連携が取れるのだから、同じ国の味方同士なら超余裕」と言っています。
ちなみにこの話が有名な呉越同舟です。
実際に軍は率然のように連携を取ることができますし、その状態を目指すのが大事だよと言うお話です。
少し長くなりましたが、今回のお話はここまでです。
それではまた、次回お会い致しましょう。
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