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甲本ヒロトさま : short essay



この胸の

なんて言えばいい?

もやもやなんて軽いものじゃなくて

ざらざらと砂が擦れるようで
よく見れば血が少し滲んだような

涙が溢れそうなのに
涙は出なくて

つんと鼻の奥が痛くて

悔しいような
悲しいような

ぎゅっと口びるを結んで
溢れそうな言葉は形にならず



これを
何と言えば?



「愛のない優しさは屈辱に似てる」


ああ。
それです。
教えてくれてありがとう。

優しさに見えても
愛がなければ偽物です。
そんなにせものに
かまってはいられないのです。
さあ、
歩き出そう。
愛のあるものへ歩き出そう。

一粒だけ
涙を流して



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