「居るのはつらいよ」の覚書
読了。
居るのはつらいよ: ケアとセラピーについての覚書 (シリーズ ケアをひらく)
ケアとセラピーとは。
実は、ケアするひとが、ケアすることでケアされている。
また、ケアされることでケアをしている。
これは職場でも、家庭でも、子育てでも、誰にでもあてはまるからくり。
”デイケア”に潜む闇=真犯人を突き止めて終わるのだけれど、本書はエッセイであり、論文であり、医学書なんだなぁ。
遊ぶためには、誰かが心の中にいないといけない。
少年は心の中で母親に抱かれているときに、遊ぶことができる。
人は誰かに依存して、身を預けることができたときに、遊ぶことができるということを意味している。
子どもたちが”遊べる”のは、親や家庭、居場所の安心安全な環境が大前提なのだ。
”居る”を脅かされたら遊べない。
読み終わると、またプロローグから読み返したくなる。