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重厚な一冊

オースターの新作、というか翻訳の新作というべきか。

本とイベントを一緒に予約して、その前に、一冊読み終え。

読み返したい「言葉」ばかり

散りばめられていた、本。大切に本棚に納めて、きっとまた読み返す。

そして、新しい重厚な一冊を。

海外版とは装丁の色合いが違う
アメリカの歴史を辿るような帯

もう一冊、同じ出版社から発売される本とのコラボ企画だった。
『最近』 小山田浩子

最近を英語で表すには?と話しの掛け合いが始まり、recentlyか?とかThese days とか。個人的にはlatest なんてどうだろうなと考えてみたり。

しばらく作家と翻訳者のお互いに作品のやり取りが進み、聴衆に質問あればと。

質問を考えるって難しい。オースターはメタ小説だと言う人がいたけれど、なるほど。メタ認知というのは納得できる。

その後も気持ちを途切れさせない本の読み方の質問があったり。

作家さんと翻訳者さんが作品を朗読し合ったり。

アメリカの時代背景には、中々感情移入ができないものだ、と、「最近」の朗読には、目を瞑り、情景を思い浮かべてみて。まるでそこにいるようで面白かった。

終盤にまた、質問タイム。

装丁のイメージが帯があるのと無いのでは、帯がある方がオースターのイメージだな。
ジョハリの窓のfaçade とunknown が無いと感じていたからか。

帯を外すと、「窓」では無いかなとか。

海外版との違いをどのように意識したのか聞いてみようか?マイクは回してもらうには、距離があるしと悩んでいたら、後ろの人が質問するのに「大きな声じゃダメですか?」「配信しているので」

私の座っていた位置は、更にマイクのコードが邪魔になりそうだったので、質問は止めてしまった。

イベントが終わり、本にサインをという時に、別料金ではなかったかしら?と念の為スタッフさんに聞くと大丈夫ですとの事。

今日はパタパタしている時で申し訳なかったけど、何度か来ていて顔くらい覚えているだろうに、このスタッフさんは在廊のアーティストさんには気遣っている人。お客様だってお金と時間をかけているんだよ。それを素っ気なくしてると相手に分かるから、気をつけて。
(気づいているけどね)心の中で。

サインはそれほど欲しいとは思わないのだけど、翻訳の下書きは欲しいなとサインの列に並び。

前の人まで店主さんがサポートしていた薄い紙を私の時には、翻訳者の方が取るものだから、滑ってしまっている。

うーん。上手く取れないって言っているのに、どうして?

頂いたサインの特に、「田」の書き方が楽しかったから良かったけど。

文字自体もすごく可愛い

それに、今まで購入した本の中で1番高くて、それでも読みたかった本だから、しばらく本屋に行く事も無いし。

「不満」は置いていこう。

イベント中は一度もページを開かなかったから、この段落は確か「蜜蜂と遠雷」以来だと気づく。

作家さんの朗読で選ばれたページは忘れてしまったけれど、これは最初のページからとても、引き込まれる。

この名前なら間違いない

この名前だったら、どうなっていたんだろうと、物語とは違う物語を頭に浮かんで、さぁ本編は。と、ワクワクして読み始めているところ。

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