製本するために色々調べたこと【印刷編(Ver.1)】

※やり方が変わったため、今までのやり方は「Ver1」としています。(2024年7月14日)

あまりにも長くなってしまったので、以下の様に分けました。

原稿データ作成編
・印刷編(ここ)
製本編


■はじめに

「調べればいいでしょ」じゃないです。
本当の初心者が色々調べつつも試行錯誤した結果、テストとして用意したA5用紙180枚(ダイソーで購入)の殆どを使って、やっとまともにできるようになったので、情報提供はほんと大事。
作り方をまとめてくれたり印刷方法をまとめてくれたりする神のような皆様のページは本当に参考になりました。しかし、知りたかった情報はなかった。書いてない空白の部分こそ欲しい情報がある。

確かに作り方もそれぞれだし、プリンタに至っては、プリンタごとに仕様が違うので仕方ない部分はありますが、私のように『自分で作ってみたいけど経験はない』という人の参考になるはずです。

悩んで楽しむのは、紙の色や和紙にしようかそうじゃないか、肝心のコンテンツの内容だけでいいと思います。
確かに、辛い作業はいつかは思い出になりますが、少なくともこの作業のことじゃないよね? 「クオリティ上げたいけど、上がらねぇ」という辛さの悩みなら大歓迎だけど、それ以外はいらないよね?

というわけで、悩んだことも含めて、色々とありのまま書いていこうと思います。

製本所に依頼する場合、以降の内容は参考にならないかもしれません。

製本所に依頼するまとまったお金がなかったり、一度に数種類を製本依頼しないといけなくて、結果的に自宅で製本しようとしている人の参考になれば幸いです。

■製本方法で印刷用PDFの作成方法が変わるよ!

・無線綴じ
 → 何の心配もいりません。プリンタに任せましょう。
・中綴じ
 → 小冊子印刷、ブックレット印刷等で問題なさそうです。
・平綴じに対応しているプリンタ
 → 何の心配もいりません。プリンタに任せましょう。
・平綴じに対応していないプリンタ(私がコレでした)
 → 以下の方法を実践してみてください。

1. 『PDFmbk』を使用して『両面・右綴じ』で小冊子PDFに変換する。(ファイル名の後ろにDRがつきます)
2. 小冊子PDFに変換後、ソフトを使って小冊子にしてからページ数の表記が不要なページは全て削除(白の塗りつぶし)をする。
3. 印刷設定を確認して印刷する。(テスト印刷を忘れずに行いましょう。最初から本番で印刷すると紙が無駄になりやすいです)

PDFの2ページを1ページにまとめて小冊子にするソフト『PDFmbk』
http://www.ss.sugiyama-u.ac.jp/miki/Scan/pdfmbk.html

このソフトがなかったら今頃ちゃんとできていなかった。本当に感謝いたします。(中綴じや漫画など、ページごとの画像ファイルがある人向けのソフトもあるみたいです)
※印刷前に、タイトルが左側にあることを確認してください。
※このソフトを利用した場合で両面印刷に対応していないプリンタを使用する場合は『両面(手動)-短辺とじ(右側)』にした上で印刷の向きを『横』で印刷すると良いと思います。
※慣れるまでの間と製作期間が空いた場合でやり方を忘れてしまっている場合などを考慮すると、面倒でも1部ずつ印刷した方が安心できます。

【印刷するときにチェックするポイント】
1.印刷時に『文書と注釈』(または『文書とスタンプ』)にしないと、白抜きしても表示されちゃうので、印刷前に確認しましょう。
2.試しに1ページだけ印刷して、背景白なのに黒の点々がついている状態なら、『画像として印刷』にチェックを入れて印刷。最初からその設定でもいい。おまじない、大事。
3.両面印刷をした時にページ番号がズレているなら、ズレている分だけの値をオフセット裏面上に入力します(2.5mmなら、25)

※EPSON(PX-S160T)1001E3の場合は、プロパティ→ユーティリティー→拡張設定に入力欄がありますよ。

【ずっと印刷するときの注意点】
感覚的には200枚くらい印刷の文字の横に縦線が入るようになってしまう(印刷が汚くなる)ので、50~100枚印刷する度にヘッドクリーニングした方がいい。インクコストを考えると、ノズルチェックパターンを印刷してダメだったら内部のクリーニングの方がいいかもしれない。折ったA4の紙でクリーニングすると結構取れる。給紙する時に元に戻さないと詰まるよ。最終的には綿棒でインク汚れを拭き取ってました。

■用紙編

同人小説の場合、『プリンターはレーザープリンターの方が良い』と調べたら書いてあったのですが、今後のコスト面など不安な面が大きかったので、エコタンク付きのモノクロビジネスインクジェットプリンター(PX-S160T)にしました。

実は、そのPX-S160Tなのですが、書籍用紙が嫌いになるくらい印刷すると書籍用紙が汚れます。用紙の隅も汚れますがプリンターの内部も汚れます。こまめに掃除したけどすぐに汚れるから泣きたくなりました。ある程度汚れた紙が出てきて500枚くらい軽々と消えた頃に悟りを開きかけました。(買ったのは2000枚入りのやつでした)

代わりに使ったのが『長門屋商店色上質紙中厚口』と『etranger di costarica エトランジェディコスタリカの中厚口』です。特に『エトランジェディコスタリカの中厚口』のアイボリーは書籍用紙に色合いが似ていて、ちょうどよかったです。

品質優先にはしてるけど「印刷速度が早くても捨てる紙が量産されるなら、意味ないぞ?」と、双方向印刷のチェックも外してみてもダメ。コピー用紙とか書籍用紙よりも分厚い紙で印刷したら問題もなく普通に印刷できたので、書籍用紙自体、相性が良くなかったと考えるのが妥当っぽいです。

購入した書籍用紙の未使用分はもったいないから、譲ることにしました。使ってくれるなら嬉しいですしね。

■表紙編

忘れてはいけないのが表紙です。
私は、以下のページを見ながら作りましたが、皆様が作りやすい方法でいいと思います。

小一時間で、フリーソフトのメディバンペイントのみで小説同人誌の表紙を完成させるメイキング
http://novel-doujin.hatenadiary.com/entry/2016/12/11/013828

ズブのド素人がワンブックスで小説の同人誌を作ってみた ③入稿データ作成(表紙、カバー、オビ編)
http://k-kansa.hatenablog.com/entry/2017/06/04/135913

※A6なら表紙はB5ですよ!

無線綴じくるみ製本の方法(このページ内にあった本文・表紙サイズ対応表を参考にしました)
http://block24.soragoto.net/how-to-seihon.html

■最後に

製本所に依頼する人は次の『製本編』はあまり参考にならないかもしれません。自分で製本しようとしている人は次の『製本編』も読んでいただければ幸いです。製本編に続く!

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