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5月歌会結果報告

3回目の緊急事態宣言に伴い、いつも行っている公共施設も閉鎖されてしまいました。
ということで5月もネット歌会でした。
ネットのほうが参加しやすい方もいる半面、逆の方もいたりして、なかなか全員が満足いく形にはなりません。
それでも今月も15名の参加、コロナ禍の状況の中、まずまずの参加率ではないでしょうか。

では早速上位歌の報告です。1席は南野薔子さんのこの歌。
(仕事の速い必殺仕事人・稲本英さんのご褒美画像もお楽しみください。)

5月1席歌画像付き

私も大好きで一読ですぐ2点献上していた歌です。
あらためて考えてみると、星座って人間が勝手に想像を膨らませて作ったもので、見えない線でつなげることで初めて存在するもの。
それと人と人との心の結びつきを巧みに描いているところに沢山の共感と称賛の言葉が。
作者は近頃、「ない」もの・「空白」に思いを馳せることが多いそうです。
「無」を定義するために「無」という言葉を使ってしまった時点で「無」が「有」になってしまう(言葉が存在してしまうために)。
コメント欄では、作者コメントのあともこのような哲学的な話がどんどん繰り広げられていますよ。
ネット歌会だからこそのお得なオマケです。

続いて2席と3席の歌をどうぞ。

5月歌会2・3席

はい、今月も3席は2首ということで、この頃上位歌が競り合う傾向が続いております。
甲斐原さん作のこのタマネギのお歌、個人的には今月のイチオシでした。
この大らかさや明るさが、閉塞感だらけのこの時期に風穴を開けてくれるような感覚がありました。
ずいぶん昔に見た光景だそうです。
作者がこの方と知ったときは少し驚きました。少し作風変わった?……と。
でも作者コメントにはやっぱり作者の鋭く深い洞察が。少し引用します。
『量販店に囲まれている生活は、人の手の関わり様の価値が分からなくなる。スーパーやコンビニの食材は最早、工業製品か農業製品であり、買得や割引表示に気を取られていると、生産調整でトラクターで潰され棄てられる玉葱のニュースが流れる。そんな時、あの玉葱畑が目に浮かぶ。』
自然と一体となったようなおばあさんは「いつでも取りに来ればエエガ」と今も笑っているでしょうか?
(このセリフも作者コメントの中にありました。)

私は、あるピアニストの演奏(音)に感動して出来た歌を出してみましたが、音を言葉で表現するのはとっても難しい、と毎回思います。
言葉にするとなんだかわざとらしく、そして平面的になってしまう。
体感したものを感覚そのままに伝えることが出来る日は来るのだろうか?
それでもきっと、音楽は私の歌のテーマの一つになり続ける気がします。

さあ、今月もネット歌会堪能しました。
作者コメントがまだの歌も少し残っています。
ゆったり時間をかけられるのもネット歌会の良さですね。
ではでは、また。

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