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3月歌会結果報告

気づけば桜の花もあっという間に散ってしまい、緑の眩しい季節になりました。
そしていつの間にか世の中は新しい年度に変わってしまいましたね。
皆さまお元気でお過ごしでしょうか。
福岡は若干コロナの勢いも衰えてくれたおかげで、3月はなんとか3ヶ月ぶりの対面歌会ができました。

『青の音階(スケール)』出版祝い

わたくしごとではありますが、2月中旬に初の歌集を出版することができました。
歌会の前にお弁当を食べながら出版祝いをしていただきました。
皆さまから祝っていただき、大きな花束をいただいたり、「私の好きな歌三首」という冊子をいただいたり……本当に嬉しかった!
この場をお借りしてお礼申し上げます。

御弁当

美味しい「筑前堀」のお弁当。見た目も春らしく本当に美味でした。

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歌集タイトルに合わせて青づくしの花束。素敵すぎる~!

冊子

なんと33人もの方に参加していただいた「三首選」!
そして一番人気のあった歌を、稲本さんがポストカードにしてくれました♪

3月歌会の結果発表

さて、ということで本題。
3月も上位が拮抗して大変なことになりました。
1席2首、2席2首、3席1首です。
まずは1席の歌を稲本さんの美しい写真に載せて。
今月は九州歌会の代表と世話役の夫婦(めおと)ペア(?)が見事に同点1席でした。

3月歌会1席歌

甲斐原ウタ……赤ちゃんの沐浴の風景ですが、「生後ひと月にして既に人の『臭気』が漂っている」と詠んだ作者、孫歌とは思えない斬新な視点です。
たしかに赤ちゃんは時々眉間に皺を寄せて迷惑そうな顔で睨んできたりしますね。
紫野ウタ……「神(かん)さぁ」と、あえて土着的な言葉で田舎の雰囲気を出しつつ、「ぶちゃいく」とユーモラスに続け、そのお顔が少し綻ぶように見えたのは、作者に嬉しい報せが届いたから。何か小さな物語を感じます。

では、2席・3席の紹介です。

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稲本ウタ……これも物語性がある。最後の2行がカッコいいです。何か迷いから脱したあとの爽やかさも感じられるけれど、まさかこれがあの大ヒットした某アニメのことだとは!
島ウタ……「薄い膜」という表現の妙。時間と共に思い出も、もしかしたら慣れ親しんだ町そのものも消えていくのかもしれません。天神再開発で町がどんどん変わっていっている、そのことから着想したそうです。
韓ウタ……孫を抱く息子の腕。そこから、息子自身の幼い頃に思いを馳せたそうです。エガオ、ハルノヒというカタカナ表記が現在との区別をハッキリさせて遠い日を懐かしむ作者の想いを表わしています。

というわけで、今月も12名の参加で楽しく充実した歌会となりました。
来月も対面で開催できますように!

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