最近の読書
最近読んだ本。面白すぎて2冊一気読み。
時代の流れって後から総括されて名前がつくもので、最近の音楽でいうならシティポップとか、渋谷系みたいに。
これは、70年代にデビューし、のちに『花の24年組』と呼ばれるようになった少女漫画家たちの中でも、特に代表格の竹宮惠子と萩尾望都が当時について書いた本です。
2人とも現在もお元気で活躍してしているのがすごい。萩尾望都のポーの一族のミュージカルがチケット取れなさすぎて私は配信で見たのだけど、それが今年の話笑
渋谷系で言うなら、フリッパーズギターの2人が双方から当時を語った本みたいな笑 知ってる人から見たらスキャンダラスな感じに見えてしまうのだけど、それよりも当時の様子、少女漫画をとりまく状況や、若い漫画家たちとの交流、漫画を描く葛藤や苦しみがリアルに感じられ、それがとても面白くてページを捲る手が止まらなかった。
楽しかった時間は僅かで終わり、同居はうまくいかなくなるのだけど、それはプロとして大人として成長する過程において、しょうがなかったのかな…なんて思ったり。
本に出てくる人たちも皆個性的でアクが強いのだけど、特に増山さんという人がすごい。萩尾望都は鐘を鳴らす人と言っている。
漫画を描かないのに、意見を言い、豊富な知識で皆にインスピレーションを与え(半ば無理やり)引っ張っていく人。
帯にある『少女漫画で革命を起こそうよ!』って、漫画家でも編集者でもない増山さんが言ってるからね笑
本当色々漫画みたいで面白い。なんだかここに集まっていた人たちも、彼女たちの漫画の主人公たちのように、傷つき傷つけあって、あっという間に消えていくキラキラした美しい時間という感じだった。
BLじゃないけど、まさにJUNE的な世界観のような。
最初に萩尾望都のファンとして繋がった増山さんが竹宮さんの方につき、竹宮さんのファンとして大泉にきた城さんがのちに萩尾さんのマネージャーになったのがなんか皮肉だなあ。
やっぱり趣味が合うより、人として合うみたいなものがあるのかな。