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「冥府の牙」寸劇脚本 【聖騎士シリーズ#8】
聖騎士シリーズ8作目「冥府の牙」の寸劇パートのセリフ脚本です。
シリーズ全体のまとめはこちらから。
【今回の登場人物】
・第一王子ゲテルギウス・・・王国第一王子。聖騎士を危険視している。
・聖騎士・・・国王の所有する王国騎士団の団長。魔王討伐に成功した。
・副団長・・・王国騎士団の副団長。聖騎士を尊敬している。
第一王子ゲテルギウス:
いいか、部屋に入ったらすぐに奴を取り囲め
妙な動きがあれば何をしても構わん
奴の存在は既にこの世の理を超えている
騎士団の奴らが多少紛れているかもしれんが、警備は手薄なはずだ
……用意はいいな
失礼する!
聖騎士:
何事ですか
第一王子ゲテルギウス:
取り囲め
副団長:
団長!
聖騎士:
何の冗談を……
第一王子ゲテルギウス:
フン……貴様に用がある
放て!
(ケルベロス召喚)
聖騎士:
……ッ!
副団長:
これは……処刑用のケルベロス……?
王子! 一体何を!
第一王子ゲテルギウス:
……簡単なことだ
その男が《理》の継承者であれば、
闇の眷属たるケルベロスを使役できるはず
そのことを今……その身をもって証明してもらう
さもなくば……この場で朽ちろ!
副団長:
団長!
聖騎士:
来るな! 私は大丈夫だ
第一王子ゲテルギウス:
さあ……早く本性を現せ!
聖騎士:
くっ……!
何を勘違いしているんだ、あなたは……っ!
第一王子ゲテルギウス:
ほう……剣術で堪えるか
だが……
まだ終わらんぞッ……!
副団長:
誰か、捕獲魔法の使える者を呼んでくれ!
第一王子ゲテルギウス:
無駄だ!
先程この階の出入り口に結界を張った
万が一、此奴が正体を現した時には……
この身をもって葬る!
副団長:
(詠唱)
《我が人にありけり天の慟哭にて……大地を撃つ》
《雷(いかづち)……天地一身!》
第一王子ゲテルギウス:
何……!?
(轟音)