そういう時に限って
誰もが一度、口にする
「そういう時に限って」と。
普段は持ち歩いているのに、いざという時に持ち合わせていない。
次の日朝早いのに、全然眠れない。
今日早く帰らないといけないのに、仕事が長引いて中々帰れない。
すこぶる、ラーメンが食べたいのにお店がやっていない。
そういう時に限ってである。
挙げだすと際限ない。これは人生にさほど影響は無く可愛い方だが、
人生を大きく左右する場合の限っても存在する。
出先で急な腹痛に見舞われ、トイレを探すも中々見つからない。
この世からトイレが無くなったのかと思うくらい見つからない。
やっとの思いで見つけるも、満員。次は故障中。極めつけは全然しゃがみたくならない和式。余計腹痛が増すのでは?と思わんばかりに
ハチャメチャに汚い。どうぞ、ゆっくり腰を下ろして楽になっちゃいなよ、というスタンスの和式ではなかっただけで、和式自体は1mmも悪くない。そうこうしている内に、限界を迎え意識が遠のき、このまま後先考えずしてしまうか
限界の限界、極限まで我慢して空いている花園を探すかで人生は大きく左右する。
左右どころか、上下にも動き傾く。
我慢できて無事任務が遂行できれば、自分の人生に輝かしい功績として残せる。
何にも代えがたい素晴らしい達成感部門1位として残ること間違いない。
職務経歴書に書いてもいいくらいだ。
だが、ここで我慢できず、人気のいない場所を選んでレッツゴーしてしまった場合
外の空気を汚し、通行人に不快な思いをさせ、人生の汚点として残る。
自分が犬だったらなと一瞬よぎるも、そういう時に限って自分は犬ではない。
いや、どう見ても人間だ。それも立派な大人だ。
これじゃあどう見繕っても職務経歴書には書けない。どうせなら輝かしく美しい人生にしたい。
いよいよ物語はクライマックス。私は決断する。
おや?続きを書こうにもそういう時に限ってドリエルが効いてきた。
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