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“半分こ"の月

カモと並走する朝。

川の流れは、いつも変わらず

同じ時を刻んでる。

逆を見れば

一列に並ぶ、人生の先輩達。

数時間遅れのラジオ体操を横目に、

今日も私は行く。

いつもの場所に着けば

輝く眼差しと、

未来へ伸ばす、小さな手に囲まれて。

いつもの場所を後にすれば、

景色は建物から、自然の中へ戻ってゆく。

コンビニは二択だし、

アイスの数は過疎っている。

なんにも無い場所だけど、

ここには、何がある。

あぁ、見上げればほら、

“半分こ”の月。

いつもと同じ景色だったはずなのに。

何もないから、気付けたんだな。

僅かな光が

確かに道を照らしていた。

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