私に逢いたくて来た?《音夢》ちゃん♡咲希ちゃんのお友達♡でも本当の目的は?ホストの《冬矢》君💗やっぱりね🥰---で、えっ!〈カフェ65咲希4音夢1冬矢9中編〉
そう、その若くて可愛い女の子は初めて店に来た。
〈ママさんに逢いたくて〉って。
ちょっと、不思議に思っていたら咲希ちゃんが入って来た。なるほど、咲希ちゃんのお友達だった。だから、何となくお店の事を知っていた訳だ。
そして、後から来た咲希ちゃんのコーヒーをいつもの桃色のカップに入れて持って行った時だった。
咲希ちゃんが、面白い事を話し始めた。
「ねぇ、ママ。あのホストの男の人、たまにお店に来るの?」
そう。以前、冬矢君は咲希ちゃんのバイト先の駅の花屋さんで、私への花束を買っている。そして確かにこの店でその花束を見ている。更には、冬矢君のNo.1のお祝いに私も真っ白い花束を咲希ちゃんの店から買っていたから。
「あら。たまに来るわよ。本当にたまにだけど。冬矢君、No.1になって忙しいみたいなのよ」
私がそう言うと
先に来ていた女の子に
「ほら、音夢、聞いてみなよ」
そう言った。
--- ?。
すると、何だかモジモジしている女の子。
--- 音夢(ねむ)ちゃん?
と言っていた。まるでさっきまでの元気ではない。
「もう。駄目だなぁ。ねぇママ。音夢がね、あのホストの人を好きになっちゃって」
「あら」
私は、何となく何となく、冬矢君の話が出た時に〈ん?〉とは思ったけど。でも、まさか。
「なんかさぁ、音夢ったらお店の前に飾ってある写真だけで惚れちゃって。お店には恥ずかしくて行けないし、たまたま店に来た事、ママと仲がいいって事を言ったら、ここに来たいって」
音夢ちゃんは、モジモジしている。
「あら、そうなの?。仲がいいかはわからないけど。うふふ、たまに来るわよ。冬矢君は格好いいからね」
私が、そう言うと
音夢ちゃんは、ウンウン頷いている。
--- うーん。でも、冬矢君は、咲希ちゃんを気にしていたけど。初めて窓の外からお客さんで来ていた咲希ちゃんを見かけて、気になってこの店に入って来たのだから。でも、咲希ちゃんはそれを知らない。
「ねぇ。ママ、逢わせる事って出来るかなぁ」
すると、音夢ちゃんが
「咲希、ヤダァ。見るだけでいいんだよ。偶然見るだけで」
そう言った。
「そうね。来るとしたら。夕方お店に行く前が多いけどね、そうそう今頃かな」
「ねぇ、ママ。彼女、音夢って言うの。私はいつも来れないかもだけど、音夢がお店に来てもいいよね」
咲希ちゃんが言った。
「もちろん。私は嬉しいわよ。可愛いお客さんだもの」
「ありがとう、ママ。良かったじゃん、音夢。そのうち逢えるわよ」
音夢ちゃんは、借りてきた猫みたいに、ウンウン頷いている。
その時だった。
カラン、カラーン。
お店のドアが開いて。
--- えっ!。
「ちわーっす。ママ、ちょっとこれ預かってよ。店長の誕生日間違えちゃってさぁ。明日だった。これ、デカ過ぎるしお店にはバレるし、店長には秘密だから持って行けないし。明日また取りに来るから」
--- えっ!。
思わず三人で、冬矢君を見た。
「えっ?」
そして、咲希ちゃんを見た冬矢君も、何だかビックリしている。
「あっ、もちろんいいわよ。ずいぶん大きいわね」
私が言うと、
「ガンダムのプラモだよ。店長好きなんだよ。じゃ、ママ宜しく頼むよ」
そう言って、冬矢君は、さっさと店を出て行った。
冬矢君も、咲希ちゃんを見て照れたのだろうか。
で、もちろん。
咲希ちゃんはニヤニヤ。
音夢ちゃんは、真っ赤っかな顔。
それで、きょとーんとしている。
一瞬の出来事だった。
固まってる音夢ちゃんに
「明日来るってよ」
咲希ちゃんが囁いた。
「ママ、明日も来るね。私も来るから」
「待っているわね」
私は、薄っすら笑ってみせた。
--- あらあら、明日どうなるのかしら。私の方が、わくわくそわそわドキドキだわよ。
でも、羨ましいかな。若いって。
それから、二人は賑やかに笑いながら話しながら帰って行った。
本当は私に逢いたくて来たよりも、冬矢君だったのね。
でも、確かに冬矢君は格好いいからね。私も若かったら追いかけるかもしれない。
でも、咲希ちゃんは冬矢君には興味無いのかなぁ。
何だか、もしかして複雑パターン?。
あら、良かったのかしら。
今度は、何だか心配になって来た。
明日、大丈夫かしら。
〈続く〉
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