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映画『愛に乱暴』公開前雑記

8月30日(金)に、遂に出演映画『愛に乱暴』が公開されます。

台風の予報もあり、嵐の幕開けとなるか、嵐を巻き起こすのか。
是非、日本に『愛に乱暴』の旋風を巻き起こしてほしいと願っているところです。

さて、僕は、映画の公式Xにて、出演シーンの画像が説明文付きでアップされた事で、出演告知がOKになった珍しいケースかなと思いますが、そもそもの出演に至った経緯をちょっと、いや、かなり長めに書いてみようかと思います。
※注 本気でかなり長いですので、長いと思ったら、途中読み飛ばしてください。

ふと思いついて、実家にふらり。 母と弟夫婦、甥、姪が温かく出迎えてくれました。

まず、僕は、「映画に出たいと思うなら、俳優も自分で積極的に映画を作っていけないといけない!」と思い、2013年頃から自分で映画を制作していました。
とはいえ、初期の頃は脚本も書けなければ、監督もできないので、「こういう話を描きたい」という原案を知り合いの監督に投げ、脚本と監督はお任せして、制作費と、完成後のプロデュースは自分でやるというスタイルで、自分が主演の短編映画を制作しました。

それが『岐路』という作品です。
(※現在は、「ジーンシアター」という日本の短編映画配信サブスクサービスにて独占配信されています)

で、その『岐路』をいろいろな映画祭にエントリーする中で、「おもいがわ映画祭」という映画祭から「ノミネートされました」というご連絡をいただき、映画祭初ノミネート、初上映という事もあり、いざ、栃木県小山市まで行きました。

朝からノミネート作品を全部観て、「これはすごい!!!」と思った作品が、『ゼンマイシキ夫婦』という映画でした。

そう、その監督が森ガキ侑大監督だったんです!
(すみません、出てくるまでが長くて…)

『ゼンマイシキ夫婦』は、見事準グランプリを受賞され、「監督がどんな方か知りたい! できればお話ししたい!」と思っていたのですが、「監督はお仕事の都合でご来場できないそうです」とのアナウンスが…。

残念。でも、いつかお会いできたらな、と思いつつ、少し時が経ちます。

2011年頃から、映画で知り合った俳優が、俳優を辞めて監督になると言い出して、いろいろと映像を撮り出し、そこに一人また一人と俳優が集まり、10人の俳優とその監督でちょっとした映像団体を作っていて、僕もそれに参加していました。

で、その監督と、森ガキ監督が知り合いで、その団体で作った映画や動画を森ガキ監督が気に入ってくださって、とあるCMに、その団体の俳優さんたちに出てくれないかとオファーがありました。

もちろん、即「OK」の返事をしました!

そして、撮影当日。
目の前に、森ガキ監督が!!!

ご挨拶させていただく時に、

僕「おもいがわ映画祭で映画を観ました!」
森「ありがとうございます」
僕「最高でした『ゼンマイシキ家族』!!」
森「夫婦です」
僕「ああ! すいません!!!」

と、テンション上がり過ぎて、ご本人の前でタイトルを間違えるというミスをしてしまい、撃沈しました笑

そんなこんながありつつも撮影を無事に終え、
撮影後、「こんなチャンスそうそうないぞ!」と勇気を振り絞って、

僕「SNSとかやられていますか?」
森「はい」
僕「あとで申請させていただいてもいいですか!?」
森「いいですよ」

とOKをいただいたので、SNSでの繋がりをゲット。

とはいえ、直接監督に連絡をする事は、お仕事関連で1回ほどで(「飲みに行きましょう!」とか言える性格でもないので…)、普段は投稿に「いいね」を押したりする感じでした。

そして、月日が結構経ちます。

ふと、監督から「知り合いのキャスティングが、フリーランスの俳優に対して案件の紹介をする部署を立ち上げようとしてて、登録してみるのはどうですか?」というような内容のご連絡が。
(今は、そういうフリーランスの俳優とエージェント契約をするところが増えましたが、それを始めたパイオニア的なところかと思います)

ちょうど、「今のやり方を変えていかないとな」と考えていたので、そのタイミングで森ガキ監督からこういうお誘いを受けたという事もあり、こういうところから生まれる出会いは大切にしたいと思って、お話しを聞きに行き、登録する事になりました。

そこで案件をもらうようになって、仕事をしていく中で、とあるCMの現場にスタンドインで参加する事になりました。

で、現場に着いてみると、森ガキ監督が!

顔を直接合わせて会うのは5年ぶりくらいなので、覚えていらっしゃるかどうかちょっと不安な中、ご挨拶したら、監督が「お久しぶりです」と。

良かった…!!

撮影も無事に終わり、帰り際にご挨拶したら、
「ありがとうございます。次は映画に出てください」と。

そんなに簡単に実現する事じゃないのは分かってはいますが、めちゃくちゃ嬉しいお言葉でした。

そして、またちょっと時が経ちます。

ある日、監督に紹介してもらってお世話になっている会社から、案件の紹介の連絡が来て、確認すると森ガキ監督の案件でした。

続けざまに2つ来て、とあるCMと、映画(←これが『愛に乱暴』)の案件でした。

監督の案件は「エントリーする」一択なので、即エントリーしました。

CMの方は、同じ日程で先にエントリーしているものがあったので「どうかな…」と思っていたら、まずCMの方から決定の連絡が来てビックリ。

現場に行ってみると、カメラマンが、前の話で出てきた、俳優を辞めて監督になると言い出して映像団体を作った彼で、さらにビックリ。
(彼は彼で、森ガキ監督から「カメラマンの方が向いてるんじゃない」と言われ、カメラマンに転向してめっちゃ活躍してます。森ガキ監督の人を見抜く目も、それでカメラマンで成功する彼もすごい)

まさかの嬉しい再会でした。

監督にもご挨拶したら、

「ああ、映画の方もOK出しときましたよ」と。

一瞬「へ?」となる僕。

会社の方からは、事務手続きのタイミングの関係で、僕のところにはまだ連絡が来ていない状態だったので、映画とは別の現場で、監督から直接決定を言い渡されるという、とんでもなく珍しいケースに。
(撮影後、メールを確認したら、そのCMの撮影中に会社から決定の連絡が来ていました)

ビックリを通り越して、ドッキリかと思いました笑

とまあ、出会いからおよそ8年。
監督の映画を観て、衝撃を受けた時から考えるとおよそ9年。

何度かのお仕事を経て、こうして、監督の映画に出演できる事になりました。

続けていると、こんなに嬉しい事があるんですね。

CMの撮影の帰宅途中に、映画の原作本を図書館で借りて、さっそく読みました。

ものすごい作品に取り組むんだな…と、監督の熱意と、覚悟のようなものを感じました。

面白くて、熱が込められていて、「人」を感じられる映画になっています。

画面から熱さと暑さを感じていただけるかと思います。
この季節に観るのにぴったりの映画です。

是非、劇場でご覧いただけたら嬉しいです。

#江口のりこ #小泉孝太郎 #馬場ふみか #風吹ジュン #森ガキ侑大 #吉田修一 #愛に乱暴

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