ゲーム業界の「ガチャ・抽選」特許を情報分析(IPランドスケープ?)してみた。
はじめに
この記事は、
ガチャの技術動向を把握したい
ガチャ技術を保有する代表企業の強みを把握したい
各社のガチャに関する事業戦略を知りたい
方向けの記事です!
宣伝↓ 特許情報分析事業も行っております!
ーーーーーーー
ゲームのガチャというものはご存じだろうが、ゲーム課金という言葉に言い換えてもいいかもしれないが、社会現象になったいわゆるゲーム(特にスマホゲーム?)の一大要素といっても過言ではない。
昔から課金問題は絶えないが、最近のニュースにも書かれているとおり、問題は未だ続く。
しかしながら、一方でゲーム会社からすると、莫大な投資が必要なゲーム事業において重要な収入源である。
私自身もFate/GrandOrderでボーナスを溶かした過去があるが、感謝ゆえである。
さて、特許分析ブログのネタを探す中でふと、ガチャってどういう特許あるんだろう、、と特許調査をした結果、以下のツイートの感想が生まれた。
さらにガチャ特許をみていくにあたり、ガチャ技術について深く知りたいと思い、情報分析を行なった。
今回の情報分析の目的
今回の情報分析の目的以下の通りにした。
ガチャの技術動向を把握する
ガチャ技術を保有する代表企業の強みを把握する
各社のガチャに関する事業戦略を言語化する
特許検索式
まずは特許分析を行う上で、特許検索式を作成する。
検索式要素は以下とした。
KW(キーワード): lottery event gacha
IPC:
今回は無料で使用できるLens.orgを使用した。
これに合わせて検索式を以下のように作成した。
公開情報
こちらでは、ガチャ市場の現状を把握したい。
市場レポート
世界のガチャ ゲーム市場規模は、2023 年に約 4 億 5,000 万米ドルと評価され、2032 年までに 9 億 2,000 万米ドルに達すると予想されており、2024 年から 2032 年まで約 8.5% の年間平均成長率 (CAGR) で成長します。
Source: https://www.businessresearchinsights.com/jp/market-reports/gacha-games-market-104117
KD Market Insights社はこのほど、「ガチャゲーム市場 - 需要、機会、成長、将来展望、競争分析、2024年~2033年」と題する新たな市場需要評価調査結果を発表しました。この調査レポートは、ガチャゲームの世界市場を調査・分析し、市場の既存・新規参入企業にとって重要な、現在と将来の市場状況に関する詳細なデータと綿密な分析を提供しています。 ガチャゲーム業界研究は、需要と供給の分析、商業活動、研究投資、価格分析、政府の取り組みとガイドライン、市場の原動力、障害、製品の生存率に基づくセグメンテーションなどの主要な要因に基づいています。
ガチャゲーム市場の主要プレイヤーリスト
ガンホー・オンライン・エンターテイメント
サイゲームス
miHoYo
ネットマーブル
アニプレックス
バンダイナムコエンターテインメント
スクウェア・エニックス
DeNA
ネクソン
KLab
ヨスター
レベルファイブ
アジア太平洋地域のガチャゲーム市場における主要プレイヤー上位5社
Cygames
miHoY
ネットマーブル
バンダイナムコエンターテインメント
Yostar
Source:
ゲーム会社各社のガチャ戦略
次にガチャ戦略の例について調べてみた。
以下が代表企業の戦略だが、「経験」と「過程」と「優越感」をうまく使った戦略が基本になっていると考えられる。
miHoYo(原神)
「原石」というゲーム内通貨を使用し、直接的な金銭感覚を薄めている。
「祈願」システムを通じて新キャラクターや武器を提供している。
過度の課金を防ぐ仕組みを実装し、プレイヤーの信頼を得ている。
シミュレーターを提供し、ガチャの確率の透明性を高めている。
期間限定の特典を提供するイベントバナーを活用し、プレイヤーの興味を維持している。
Bandai Namco(ドラゴンボール レジェンズ)
ステップアップガチャを採用し、連続してガチャを引くたびにレアアイテムの獲得確率を上げている。
4回目、7回目のガチャでレアキャラクターを獲得できるようにし、継続的な課金を促進している。
DeNA(ポケモンマスターズEX)
豊富な種類のキャラクターやアイテムを提供し、プレイヤーのコレクション欲を刺激している。
人気IPを活用し、ファンの愛着を利用したガチャ戦略を展開している。
一般的なガチャ戦略
プレイヤーのエンゲージメントと維持に注力し、新機能やイベントを頻繁に提供している。
日々のログインボーナスや限定イベントを実施し、プレイヤーの継続的な参加を促している。
ソーシャル要素を統合し、プレイヤー間のコミュニティ形成を促進している。
データ分析と顧客フィードバックを活用し、ゲーム体験の向上に努めている。
ガチャシステムの中毒性とやりがいのある性質が、ユーザーの間で人気を集める要因となっている。
Citations:
[1] https://www.adjust.com/ja/blog/gacha-mechanics-for-mobile-games-explained/
[2] https://note.com/ukyousan/n/n0adbb1315434
[3] https://www.businessresearchinsights.com/jp/market-reports/gacha-games-market-104117
[4] https://www.thinkingdata.jp/thinking/news/4888.html
[5] https://x-hours.com/articles/26558
[6] https://note.com/ukyousan/n/n9cb50f2e2f86
消費行動(国内)
年代が上昇するごとにプレイ時間は現象。課金率、課金額は30代をピークにそこから減少をたどっている。お金を持ち、「経験」と「過程」と「優越感」を埋める30代がピークなのは頷ける。
https://www.ohmae.ac.jp/mbaswitch/mobile_game_user
特許情報分析
ここから特許情報分析を行なっていく。
出願数推移
出願数は2011年から出願が急激に増えている。
2010年代:スマートフォンゲームでのガチャ全盛期
スマートフォンの普及に伴い、ガチャを含むアイテム課金モデルが主流となる。『釣り☆スタ』『怪盗ロワイヤル』『探検ドリランド』『アイドルマスター シンデレラガールズ』などの人気タイトルが登場した。
ここからの出願数が増えているのはとても納得がいく。
出願人ランキング
今回のガチャ母集団には抽選という概念も含まれているため、SANYOなどのパチンコメーカーも含まれている様子。それらを除くと例えば、CAPCOMやKONAMI、SEGAの出願が多そうである。
スマホゲーム中国大手のYostarやmiHoYoの出願はなさそうである。
IPC(特許分類)ランキング
特許分類のランキングをみる。A63F7/02、その他をみるとパチンコだと思う特許分類の出願が多い。しかしながら、抽選というガチャと切っても切れないシステムであるため、安易に母集団から抜くのは気が引ける。
出願成長率分析
パチンコメーカーではない、国内メーカー以外で例を挙げると以下がある。
今度はIPCの出願成長率をみてみる。
機械学習関連の出願成長が著しいことがわかる。また、支払い方法、そのセキュリティなど課金要素には重要な内容もあり、2019年以降、急激に特許出願が普及したことが窺える。
仮説だが、2019年以前までは例えば、
抽選方法などゲーム性についての特許が多かったが、電子決済を含む、電子取引が普及し始め、それに対応した出願をする企業が増えた、といったところだろうか?
特許文書読解アシスタント・サマリアでの分類展開と分類自動付与
さて、さらに特許分析を行なっていく。ここからは、もう少し細かく技術詳細を俯瞰したいため、「サマリア」を利用していく。生成AIを活用し、技術俯瞰をしていく。
使い方は、上のHPからでも良いが、特許分析に関しては、以下で詳しく述べている。
サマリアに対応な範囲とコストの関係から、日本のガチャ特許にフォーカスして分析を行なった。
検索式
J-platpatで
A63F (カードゲーム・・・)✖️KW[ガチャ]で検索式128件がヒットした。
以下がデータ俯瞰結果である。
出願人ランキング
出願人と出願数推移
カプコンの出願数がとても多いことがわかる。特に2018年、2019年の出願が多い。他の企業はそれに比べてまばらに出願している印象である。
分類展開結果
さて、本母集団にサマリアの分類展開機能を使って、分類を付与を行った。
こちらの機能は、よくわからない分野でも、例えば、「課題」や「用途」を軸に分類を作成してくれる。
媒体抽選とは、純粋に抽選システムと認識してもらって良いと考える。ランキングをみていくと、抽選にも多くの種類があり、それを処理するプロセスやそのデータ、天井回数などの条件や状態などが分類として付与されている。
分類付与
さて、この分類展開機能を使ってでてきた、上記技術要素(分類)を使って、サマリアに分類を作成してもらい、それらを自動付与した結果を見てみる。
分類作成結果は以下の通りである。
大分類の出願数ランキング
抽選方式と媒体管理の出願が多い(意味合いは上記の定義をみていただきたい。)。意外だったのが、イベント抽選の出願が少ないことだ。パチンコであれば、多いはずだが、ガチャになると話は違うのだろうか。ここらへんはガチャの法と関係がありそうである。
出願人とのマトリクスを作成した。
カプコンは広く領域を押さえていると考える。
小分類のランキングもみてもいいのだが、出願人との合わせた状況を把握する方が良いと思い、以下のマトリクスを作成した。
カプコンの出願が多いことからカプコンを軸に分析を行なっていく。
イベント抽選
カプコンの出願は全体的に広く、多く出願している一方で、イベント抽選に関しては出願が少ない。日付イベントについてはコーエーテクモの出願くらいしかなく、イベント抽選の発明はホワイトスペースになっているかもしれない。
確率設定
確率設定についてだが、出現率設定に関する発明はカプコンは持っていない様子である。 出現率設定の定義は「アイテムやキャラクターの出現率を設定する方法。」なので、当たり前のように見えて出現率設定=「抽選」という考えを組み込んだものは少ないのかもしれない。
抽選条件
カプコンが満遍なく出願している様子である。
抽選方式
カプコンが満遍なく出願している様子である。出願数的にバンダイナムコが食いついている様子も見受けられる。バンダイナムコはとくに「特別抽選」に強そうだ。
媒体管理
有償媒体抽選とは、「課金によって提供されるアイテムの抽選。」という定義であるが、カプコンはバンダイに比べ出願数が少ない。しかしながら、カプコンは「当選媒体(抽選の対象となるアイテムやキャラクター)」の出願数が多い。
各社のガチャ技術、課題、他社との差別化内容について
特許母集団から、代表企業各社のガチャに関する技術内容、課題、他社との差別化
をGPTで分析しました。
バンダイナムコ
課題:
ガチャで同じアイテムが重複して排出されることによるプレイヤーの不満を軽減
プレイヤーのゲームへの長期的な関与を維持
ユーザーのアイテム取得意欲を高めつつ、公平性を確保
ゲーム状況に適したゲームアイテムの提供と、より面白いゲームシステムの構築
特定の消費金額に達したユーザーのゲームモチベーション維持
技術内容:
過去に取得したアイテムと同じ種類のアイテムがガチャで排出された場合、特典を付与
プレイヤーの意図や努力を反映した抽選イベント制御処理
ゲーム状況を分析し、抽選内容 (対象アイテム、当選確率、パラメータ消費量と当選確率の関連付けなど) を変更
特定の消費金額に達したユーザーに対するガチャの実行制限、異なる取引条件の設定
ガチャ実行前に取得可能なアイテムを閲覧可能にし、不要なアイテムを別のアイテムに変更可能
プレイヤーのゲーム履歴に基づいて抽選候補を決定
プレイヤーの操作に基づいて、抽選対象を決定
画面上の指定位置に基づいて、抽選対象を決定
サポートキャラクターによる自動抽選処理
特定のユーザーへのジャックポットアイテムの付与と、抽選結果情報のジャックポットアイテム制御への影響
プレイヤーが指定した仕様候補情報に基づいて抽選処理を実行
差別化ポイント:
重複アイテムに対する特典付与システムは、プレイヤーの不満軽減と継続的なプレイ促進を両立
プレイヤーの戦略性を重視したガチャシステムは、ゲームへの深い理解と長期的な関与を促す
ゲーム状況に応じた動的な抽選システムは、変化に富んだゲーム体験を提供
特定ユーザーに対する優遇措置は、収益化とユーザーエンゲージメントのバランスを追求
サポートキャラクターによる自動化は、ユーザーの利便性を向上
カプコン
課題:
広告視聴履歴に応じた多様な当選モードの提供
ガチャの面白さの向上
一定期間継続する抽選イベントにおける抽選リストのバリエーション不足によるユーザーの飽き
ゲーム本編の進行状況に応じた異なる種類のガチャの提供
ゲームアイテムの重複当選によるユーザーへの有利な結果の提供
通常状態よりもユーザーに有利な特殊状態の提供
ユーザーの要望に近いキャラクターの付与
ユーザー満足度の向上
ユーザーの積極的なゲーム参加の促進
ゲームの面白さを損なわずにゲームアイテムを取得
技術内容:
広告視聴履歴に基づいて抽選テーブルのアイテム種類や当選確率を差別化
ガチャ結果の巻き戻し機能と再抽選の実装
イベント期間中に複数の抽選リストからランダムに選択し、当選確率を変化
ゲーム本編の進行状況に応じて、通常ガチャと有利な条件のガチャを切り替え
同じアイテムの重複当選時に、当選確率が異なる状態での再抽選
特殊状態への移行抽選と、特殊状態の効果に基づくガチャ処理
複数の抽選テーブルを選択し、それぞれに基づいて抽選を実行
特権モードの開始・終了条件と特典付与条件を設定
ユーザー間で代理抽選を行うシステム
代替抽選における特典付与
クエストの完了回数に応じて抽選結果への期待度を増減
差別化ポイント:
広告視聴とガチャを連動させることで、新たな収益源を確保
巻き戻し機能は、ユーザーの心理的負担を軽減し、課金意欲を高める可能性
複数の抽選リストによる確率変動は、ユーザーの飽きを防ぎ、継続的なプレイを促進
ゲーム進行と連動したガチャは、ゲーム本編へのモチベーションを高める
重複当選による優遇措置は、ユーザーの収集意欲を高める
特殊状態は、ガチャへの期待感と興奮を高める
複数の抽選テーブルの組み合わせは、多様なアイテム提供を可能にする
代理抽選は、ユーザー間のインタラクションを促進
コロプラ
課題:
ゲームオブジェクトの抽選におけるユーザーへの新たな楽しみ方の提供
ユーザー間の交流を活性化しつつ、抽選処理の面白さを向上
特定のルールに基づく選択の実行を含むゲームにおいて、ユーザーが選択を行うモチベーションを高める
配信者を支援しつつ、面白さの低下を抑える
抽選の面白さを損なうことなく、ユーザーが希望するゲームアイテムを取得できるようにする
同じ種類のオブジェクトが適用された場合のユーザーの満足度を向上させる
技術内容:
有限数のゲームオブジェクトを含むグループを設定し、2段階の抽選を実施
ゲーム空間内にアウトプットを生成する建物を設置し、アウトプットを回収してゲームポイントを獲得
ユーザーが抽選結果をキャンセルして再選択を指示できるシステム
配信ユーザーのゲームプレイに基づいて配信データを生成し、視聴ユーザーに送信
配信ユーザーの代理抽選機能
ゲーム内の特定条件を満たすことで、抽選権を獲得
ユーザーが指定した属性のゲームアイテムが当選するように抽選を制御
同じ種類のオブジェクトが複数付与された場合、別の種類のオブジェクトに置き換え
差別化ポイント:
2段階抽選は、通常のガチャとは異なる期待感と達成感を与える
アウトプット生成とゲームポイントの関連付けは、ユーザーの能動的な行動を促進
再選択システムは、ユーザーの希望を反映させ、満足度を高める
配信者支援機能は、ゲームコミュニティの活性化に貢献
属性指定抽選は、ユーザーのアイテム収集意欲と戦略性を高める
オブジェクト置き換えシステムは、重複アイテムの価値を高める
サイゲームス
課題:
ゲーム性を損なうことなく、プレイヤーに適切にゲームアイテムを提供
ゲームの真の喜びの向上
ゲームアイテムを提供する機能の実装に関する開発環境の向上
ゲームアイテムを取得するための抽選処理の実行における面白さの向上
プレイヤーがゲームアイテムを簡単に管理できるようにする
複数回のゲームを繰り返し実行する場合のパラメータ決定の適切化
技術内容:
2種類の抽選テーブルに基づいて抽選を行い、ゲーム結果に応じてアイテムを管理
プリ状態では抽選回数を制限し、リアルリリース状態では制限を解除
優先 treatment 対象のキャラクターを選択可能にし、提供確率を高く設定
メイン抽選で特定の結果が出た場合、優先 treatment 対象のキャラクターの中から提供するキャラクターを決定
抽選で取得したゲームアイテムに関連するデータの有無を判定し、パフォーマンス内容を制御
データ未ダウンロード時にはデータ量に基づいたパフォーマンスを実行し、ダウンロード済みデータには別の パフォーマンスを実行
複数のキャラクターを一度に提供し、重複したキャラクターを自動的に上限突破
複数回のゲーム実行におけるパラメータ決定ロジックの調整
差別化ポイント:
ゲーム結果に連動したアイテム管理は、ゲームバランスとアイテム価値の維持に貢献
プリ状態とリアルリリース状態の切り替えは、段階的なゲーム体験を提供
優先 treatment システムは、特定キャラクターの価値を高める
パフォーマンス制御は、データのダウンロード状況に応じた最適な演出を実現
自動上限突破は、ユーザーの利便性を向上
パラメータ調整は、ゲームバランスの維持と多様なゲーム展開を両立
グリー
課題:
ガチャチケットを使用するゲームにおいて、ゲーム関連データの保存容量を抑える
プレイヤーにトークン、ゲームアイテムなどを賞品として提供する際に、予測不可能性、パフォーマンス性、面白さを加味し、ゲームへの参加意欲と継続意欲を高める
ランダム選択による抽選結果の当選の喜びを維持しつつ、システムへの信頼度を高める
賞品獲得ゲームの柔軟性を向上させ、ユーザーのゲームへの関心を維持
端末デバイスを使用するユーザーによる不正行為によってゲームデータが改ざんされる確率を減らす
技術内容:
第一期間と第二期間を持つゲームにおいて、第一期間の抽選チケット情報を保存し、第一期間終了後に未使用チケットを用いた一括抽選処理を実行
賞品を賞品ボックスに割り当て、賞品提供条件が満たされた場合に、グループ内の1人のプレイヤーに賞品ボックスのすべての賞品を提供
ユーザー操作で選択された識別子とゲームアイテムを関連付けて保存し、識別子からアイテムを特定できないようにする
ユーザーに提供される賞品に関するデータセット(パッケージ)と、パッケージを更新するためのデータセット(修正パッケージ)を保存し、更新リクエストに応じてパッケージを修正
サーバーが生成したトークンを端末に保存し、ゲームデータの更新指示とトークンを含む暗号化情報をサーバーに送信し、送信後にトークンを端末から消去
差別化ポイント:
期間制抽選と一括処理は、サーバー負荷の軽減と効率的な処理を実現
賞品ボックスシステムは、グループプレイにおける一体感と高揚感を演出
識別子による秘匿性は、抽選結果の予測を困難にし、公平性を担保
パッケージと修正パッケージによる柔軟な更新システムは、ゲームコンテンツの多様化を促進
トークンシステムは、不正アクセスによるデータ改ざんのリスクを低減
コナミ
課題:
未熟な初心者プレイヤーが熟練プレイヤーに比べて大きな損失を被らないようにし、ゲームセンターの営業を妨げるプレイヤーを抑え、スキルが上がるにつれてプレイヤーに有利な特典を与える
複数の光源から光を受けるオブジェクトの画像を、比較的軽い処理負荷で十分な品質で生成する
プレイヤーが有利な状態で誤操作によってRT状態が通常ゲーム状態になった場合に、プレイヤーに期待感を持たせる
プレイヤーがゲーム機から離れられない前兆期間などの期間が長く設定されても、プレイヤーに与えられる不満を抑える
ある基本抽選の抽選結果が他のグループよりも早く禁止解除条件を満たしたグループのユーザーの満足度を向上させる
プレイヤーのゲーム操作に応じて報酬を与えるゲームへのペイアウト率の調整を適切に行う
ユーザーがゲームに関連する無料ギフトを取得できる機会を増やす
ユーザーに提供されるオブジェクトの抽選を行う際に、従来よりも面白みのあるゲームまたは抽選処理を実現する
特定の抽選区分に関連する当選がスライドストップ操作によって見逃されるのを防ぐ
特定のレーシングオブジェクトをプレイヤーに関連付け、最後のレースゲームでプレイヤーが特定のレーシングオブジェクトを勝たせたいという気持ちを反映させる
指示手段の操作確率が低く設定されているゲーム状態でも、指示手段が長時間操作されない状況の発生を抑える
カジノ顧客をプレイヤーとして強く惹きつけ、ゲーミングマシンの機能性を向上させる魅力的なゲーミングマシンを提供する
不正操作によって発生する誤った当選を減らす
技術内容:
ビッグボーナスゲーム中に、小役の当選確率が高い抽選テーブルを使用する
ランダムな光源軌道と色情報を使用して、オブジェクトの画像を生成する
RT状態が通常ゲーム状態に戻った場合に追加抽選を行う
前兆期間中に特定の条件を満たすと、チャンスゾーン抽選を行う
店別抽選と全国抽選を組み合わせ、全国抽選の対象を制限する
特定の抽選条件が成立したときに抽選を行い、その結果に応じて報酬額を調整する
ユーザー端末とベンダーデバイスの両方で無料ギフトの抽選を行う
ユーザーにオブジェクトグループを関連付け、選択されたオブジェクトをユーザーに提供する
スライドストップ操作によるストップ操作無効期間を設定
プレイヤーが特定のレーシングオブジェクトを勝たせたいという気持ちに応じて、最後のレースゲームでそのオブジェクトが勝つ確率を上げる
指示手段の操作確率に応じて、指示間の特定ゲーム数を決定する
プレイヤーが賭け金を置いた後、セルの一部をフィーチャーエリアとして確立し、プレイヤーの操作に応じてゲームを提供する
通常ゲーム状態の抽選テーブルに、最小値としてゼロを含む0〜19,999のエリアと、最大値として65,535を含む38,001〜65,535のエリアをカバーする非当選エリアを設定する
差別化ポイント:
初心者プレイヤーへの配慮は、幅広い層への訴求力を高める
リアルな光源表現は、ゲームの没入感を高める
誤操作時の追加抽選は、プレイヤーのモチベーション維持に貢献
長時間プレイへの配慮は、ユーザーフレンドリーな設計
店別・全国抽選の組み合わせは、地域コミュニティと全体コミュニティの両方を活性化
ペイアウト率の動的調整は、ゲームバランスと収益性の最適化を実現
リアルとデジタルを融合した無料ギフトは、ユーザー体験の幅を広げる
ユーザー選択型オブジェクト提供は、プレイヤーの主体性を尊重
スライドストップ対策は、公平なゲーム環境を提供
プレイヤーの感情を反映したレース展開は、ゲームへの愛着を深める
指示機能の最適化は、ゲームの戦略性を高める
賭け金に応じたフィーチャーエリアの設定は、プレイヤーの戦略性を刺激
非当選エリアの設定による不正操作防止は、ゲームの信頼性を高める
セガ
課題:
リールシンボルなどを物理的に変更することなく、各シンボルの出現率と全体的なペイアウト率を変更する
プレイヤーが簡単に完成させることができる自然な形のカードを提供し、シミュレーション手段によってシミュレートされたカードの組み合わせがハンドになるようにゲーム機を構成することで、ターゲットペイアウト率に収束させる
偏心のリスクがなく、労力を必要とせず、意外性のあるオブジェクトを選択できるようにする
技術内容:
シンボル生成の確率、各賞の組み合わせに設定された賞の確率値、およびペイアウト係数を掛け合わせた賞の値を、賞の組み合わせの生成時にサンプリングされた乱数と参照することにより、シンボルの出現率と全体的なペイアウト率を変更する
ランダムに生成された乱数値と、各役割ごとに決定された確率テーブルとを比較することで役割を決定し、決定された役割に基づいて、対応するRAMの各役割ごとに決定されたエリアに記憶されている10個のカードデータを取り出す
指定された情報と選択情報の入力に従って操作されるオブジェクトと一致するオブジェクトを決定し、決定された情報をオブジェクト決定部を使用してゲーム部に送信することにより、オブジェクトを選択する
差別化ポイント:
物理的な変更を必要としないシンボル出現率とペイアウト率の調整は、柔軟性と効率性を高める
カードゲームにおける自然なカード提供とペイアウト率制御は、リアルなゲーム体験を提供
オブジェクト選択のランダム性と意外性は、ゲームの面白さを増幅
テンセント
提供されたテンセントのテキストファイルからは、ガチャシステムに関する具体的な技術的課題や内容を抽出することは困難でした。しかし、テンセントは人工知能 (AI) を活用したゲーム開発に力を入れており、以下の技術が注目されています。
強化学習: ゲームの対戦相手やNPCの行動制御に強化学習を用いることで、より人間らしい高度なAIを実現
ユーザー行動予測: ユーザーのゲームへの登録行動を予測するAIモデルを用いることで、ゲームの推薦精度を向上
ブロックチェーン技術: ゲーム内アイテムや通貨の取引にブロックチェーン技術を導入することで、安全性と透明性を確保
不正行為対策: キーボード・マウス同期装置を用いた不正なゲーム操作を検知する技術など、不正行為対策に注力
感情認識: プレイヤーの感情をリアルタイムに認識し、ゲーム体験の向上に活用
これらの技術は、将来的にガチャシステムにも応用される可能性があり、よりパーソナライズ化された、あるいは不正操作に強いシステムが開発されることが期待されます.
注記: 上記のテンセントに関する情報は、提供されたテキストファイルから直接抽出されたものではなく、一般的な情報に基づいています。
まとめ
各社は、それぞれの課題解決と差別化を目指し、独自のガチャ技術を開発している。これらの技術は、ゲームの収益化、ユーザーエンゲージメントの向上、ゲーム体験の進化などに貢献している。今後、AIやブロックチェーンなどの技術革新が進むことで、ガチャシステムはさらに進化し、ゲーム業界において重要な役割を果たしていくと考えられる。
参考:商標情報分析
商標情報分析も行なっていく。
こちらはJ-platpatで行なっていく。
キーワードで「ガチャ」に加え、第36類 – 金融、保険、不動産(課金要素があるため)に限定し、分析を行なった。
商標出願推移
2021年から商標出願が増加し、現在も出願数は伸びている。
出願人ランキング
出願人ゲーム会社が入っていないことから、課金サービス要素には商標はなさそうである。
まとめ
ガチャ(ゲーム内抽選)の技術動向や企業戦略を特許情報を通じて分析した内容を紹介した。スマホゲームにおけるガチャは重要な収益源であり、市場規模は2023年の4.5億ドルから2032年には9.2億ドルへと成長が予想されており、特許出願は2010年代に急増し、特に日本の企業が多くの出願を行っている。
主要企業(例:miHoYo、バンダイナムコ、DeNA)は、ガチャの透明性向上や特定の条件に基づく抽選設計など、ユーザー体験を強化する戦略を採用していると考えられ(仮説)、特許分析では抽選方式や確率設定、イベント抽選などが分類され、特に2019年以降は機械学習や電子決済関連の技術が成長分野として浮上した。ガチャ技術は進化し続けており、課金モデルやゲーム体験に密接に関わる分野であることがわかった。
最後に
カプコンの資料にこのようなことが書かれている。
課金に対するスタンスはカプコンのように、ゲーム体験とそのたのしさを第一にするために課金収益に関してはその次にする企業もおり、ゲーム会社の事業への取り組み方が反映される。次回は、代表企業をピックアップしながら、さらに課金とゲーム事業戦略について深掘っていきたい。
以上