カメムシと生命倫理

今日の茨城新聞の記事「諦めない」カメムシ育成
題名に惹かれた。
記事を要約すると害虫駆除のために、カメムシを交配し、益虫として活用するという内容であった。諦めないとは、ナスにつく害虫を粘りづよく探して、食べる性質のことであるらしい。

カメムシにも、飽きっぽい奴と粘りづよいやつがいるのか…(笑)いわんや人間をやである。

2024年1月18日茨城新聞朝刊23面より

この記事を読んで、いろいろ考えさせらる記事であるのでメモ。

【社会科教材としての問いと価値】

① なぜ、害虫でありそうなカメムシを交配することで、益虫として活用で 
 きるのだろうか。

・一見害虫のように思える虫も、農薬を使わずに害虫を駆除することに使えるという発想の転換が面白い。また、農薬に頼らない農業の例としても興味を引く。

② 人間の利益のために、生命の遺伝子などを利用することは許されるのだ 
 ろうか。

この点が一番考えさせられた。
人間は様々な動物を利用し、家畜化することで発展を遂げてきた。現代では、科学の進歩によりクローン技術や遺伝子組み換えなどにより、さらなる利用を進めている。

どこまでが、許されどこからが許されないのだろうか。
子どもたちと議論したいテーマである。

以前、中国で稲を食い荒らす雀を駆除し、その収穫量を増やそうとしたことがあった。

その結果、雀が減ったはいいが、雀が食べていた虫が天敵がいなくなったことで増加し、逆に飢饉を引き起こしたという話を思い出した。

生態系は、どこでどうつながっているのかわからない。様々な研究により、中国で起こったような例は、今は起こらないのかもしれないが、漠然とした怖さがある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?