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なんなる08🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❶回の所感🇮🇹制度の外側へ

イタリア映画「むかしMattoの町があった」「人生ここにあり!」を鑑賞したのは10年くらい前だろうか。前頭葉損傷後遺症のため在宅生活を送る兄に関わってくれている支援者らが有志で上映会のチラシを配っていて、それで観に行ったことは覚えてる。映画をとおして、バザーリア法により精神病院が廃止されたことを知った。しかし、イタリアでは、この精神保健改革と同時期に、教育改革も行われていたことを知ったのは、不覚にもごく最近のことである。

イタリアでは、精神病院の廃止だけでなく、障がい児のための特別な学校をも廃止し、障がいの区別なく一緒に学ぶという改革を行ってきたというのである。そのイタリアに飛び立たれた大内紀彦先生の「イタリア・ボローニャ滞在記」が現代書館noteにて連載中である。

「分離教育の国からフルインクルーシブの現場へ。」

イタリア・ボローニャ滞在記第1回の所感を私なりにまとめてみた。

大内先生が何度も述べられているように、障がい児の教育に関わってきた多くの関係者、家族、そして当事者たちの蓄積があっての今日の日本の「特別支援教育」であることはまごうかたなき事実である。
そして私の周囲にいる人たちは皆、「今」という日常を一所懸命送っていらっしゃる素敵な人たちばかりだ。それゆえ、2022年9月の国連からの勧告については、私の周囲では大きく話題にならず、目の前にある「今」という日常を大事に大事に積み重ねてきている。

そんなときに出会ったのが、大内先生の記事及び翻訳監修された本である。
イタリア・ボローニャ滞在記第1回レポートでも述べられているように、「特別な場」「分離された場」で行われている教育が、その後のインクルーシブな社会や共生社会の実現に果たして貢献しているのか…という、大内先生の疑問は、ストレートに私の心に響いた。

私も、幼少のころから抱いてきた疑問をそのままにせず、「日本の教育制度からいったん離れて、その制度の外側に自分自身を置いてみることが必要」だということがわかった。

日本の教育制度の外側から捉え直す作業が必要なんだね。

しかし、あいにく私は海外に飛び立つほどの度胸はない。大内先生のイタリアからのレポートをとおして、自分の視野を広げようと思う。
続きが楽しみである。👇👇👇