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「人脈」の作り方を教えよう
「人脈は大事だよ。」
社長や先輩、周りの人から一度は聞いたことがあるセリフ。
・人脈があれば仕事が上手くいくかもしれない
・人脈があれば良い出会いを見つけられるかもしれない
新たな発見や展開を模索して、あなたは今日もどこかの空の下で必死に走り回っているのでしょう。そんなあなたに「人脈の作り方」について綴ることで私なりの精一杯の運を届けます。
単刀直入に言いますが、私は人脈という言葉が嫌いです。なぜなら、人脈が欲しい人の心理として、自分が抱えている問題を他人に解決してもらいたいという他力本願的な意味合いを感じるからです。
これだけははっきりと伝えておきますが、
どれだけ周りに優しい人がいたとしても、
最後まで責任を負ってはくれません。
どんなに人脈を築いたとしても、
最終的な結果は全て自己責任です。
誰も助けてはくれません。当たり前です。
あなたが欲しい人脈とは、何かしらの世界で一定数結果を出してきた能力の高い人達。そういった人達は、得てして自己責任の中でずっと戦って結果を出してきたのです。
特に社長という生き物は、自分の人生だけでなく社員と家族の人生も背負って戦ってきた人達です。
それほど責任範囲が広く孤独な世界で戦い抜いてきた人の前で、しんどくなったから助けてくださいという心の弱さは、間違いなく見抜かれます。
そしてもう一つ。
仮に人と繋がったとして、その人とのやり取りは、今も変わらず続いていますか?
おそらく続いていないでしょう。
一般的に見ても関係が長く続いている人の方が珍しいと思います。営業の世界でも「紹介が欲しい」という人は沢山いますが、その紹介がずっと続いているプレイヤーはほんの一握りです。
なぜそんなことが起こるのか
紹介者 < 顧客になってしまうからです。
人は本来、強欲でわがままで自分勝手です。
つまり、自分のことしか考えていない。
わかっています。
ちゃんと頭では報告しないとと思っているんです
でも、できない。忘れてしまいます。
それが紹介者に伝わるとどうでしょうか。
「知るかよ。もうあなたには紹介しない。」と、
そう返ってくるでしょう。
これも当たり前です。もしあなたが紹介者の立場ならきっと同じことを思うでしょう。
話を戻しますが、これからあなた自身がちゃんと人との繋がりを築き、それを持続させていくためには、人脈が生まれる本当の理由を理解しなければなりません。そのためには、人との繋がりが生まれた場面を最小単位まで振り返ってみることが大事です。
ここで一つ想像してみてください。
誰かに協力してもらった過去のあなたの経験を。
・部活動
・学校行事のイベント(体育祭、文化祭)
・大学のゼミ
別に仕事でなくても問題ありません。
ここで何よりも大事なのは、その時に協力してもらえた理由を考えてみることです。例えそれがどんなに小さな原体験であっても仕事と考え方は同じです。人が持つ「協力したいと思う心理」は、大人や子供などのスケールに関係なく根本的にたった一つしかありません。
さて、なぜ協力してもらえたのでしょうか?
理由は様々考えられると思います。
・元々仲の良い友達だったから
・同じことを考えていた人だったから
・前に協力してもらったことがあったから
それぞれ解釈を付け加えるとこうなります。
・元々仲の良い友達だったから→同情
・同じことを考えていた人だったから→共感
・前に協力してもらったことがあったから→返報性
確かに同情も共感も返報性も、
それぞれが理由になりえます。
でも、果たしてずっと同じ理由で協力し続けてくれますでしょうか?
お願いする回数が増える度に心理的ストレスはどんどん高まっていくことになります。
・助けたいけどなんかもうめんどくさい
・あなたの気持ちに全て共感できるわけじゃない
・別に借りなんて返さなくてもいいでしょ
これは、大人になって仕事に置き換えても同じです。依頼の回数が増える度に、対等だった関係性が少しずつズレていくのです。つまり、長い付き合いを実現することが難しくなってくるということです。
ではどういう動機が良いのか。
私が持つ答えは、
「あなたが本気だったから。」協力した。
という動機です。
これが、私が考える人脈の作り方です。
口だけの自分に甘いやつには誰も力を貸そうとしてくれません。それを何より表すのが、冒頭で触れた他力本願のスタンスや、紹介者に報告をしない人の例です。
人が最も心動かされるのは、熱意。
京セラ創業者の稲盛和夫さんは、
「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」
だと言っています。
私は、この中で人脈を本当の意味で作るために最も重要なことは熱意だと思っています。
最後どうなっても成し遂げる、例え何を失っても実現する、これらの感情に他力本願な思いは微塵もありません。結果を全て自責と捉え、行動に移す推進力(=熱意)が、人の心を動かすのです。
これを最後まで読めたあなたなら、熱意を持って素敵な運を引き寄せられると信じています。
いつの日か顔をつき合わせて、そんなあなたの話しを聞かせてください。
心からそんな日を楽しみにしています。