私の日本語教育能力検定試験の受験記録
2020年10月25日(日)に、大阪大学で日本語教育能力検定試験(以下、検定試験)を受験しましたので、その受験の記録を、自分のためにも、簡単に残しておこうと思います。
受験記録はあくまでも私個人の経験を簡単にまとめたものですが、検定試験を受験したからこそわかることもあるのでは、と思います。今回の記事が少しでも検定試験の受験を考えている方の参考になれば感激です!
結果が届くまで…
検定試験の結果は12月25日発送されました。発送日は日本国際教育支援協会のホームページにも書かれていますが、あくまでもこれは”発送日”です。検定試験の結果は、フィジカルで自宅に届きます。オンラインでは確認できません。
調べてみると、発送されてから翌日に自宅に届くようでした。そのため、結果が届くまでは、かなりそわそわしていました。
結果が届いた!
実際に自宅に届いたのは、発送翌日の26日11時半ごろでした。届いたのがこれです。
「うん、めちゃめちゃ『合格証書』って書いてる」、ってなりました。「合格証書」と表記してあるのは、他の方の記事などで知っていたので、この封筒をあけるときよりも、自宅のメールボックスを開けるときのほうが緊張しました。
封筒の中には、「結果通知書」と「合格証書」が入っていました。ほかに、書類が曲がらないようにするため(?)の厚紙のようなものも入っていました。
就活などで必要になる「合格証明書」は日本国際教育支援協会に申し込みをすれば、いただけるようです。
検定試験合格者のための奨学金もあるようです。
そのほかにも、たくさん情報がありますので、ぜひ一度ホームページを見てみてください。
検定試験の受験を振り返り
私は今回が初受験でした。大学院では、日本語教育学を専攻していますが、実際に研究している分野は方言にかかわるもので、広範囲に及ぶ検定試験の内容をすべて把握しているとは、自信を持って言えませんでした。
大学院の院試の時は、『平成29年度日本語教育能力検定試験試験問題』と『2019年日本語教育能力検定試験合格するための本』、『新版日本語教育事典』、『2019年日本語教育能力検定試験に合格するための用語集』などで筆記試験対策をしました*¹。ただ、院試の場合は各大学院ごとに傾向があり*²、志望校の過去問で納得のいく記述ができるように勉強していました。そのため、広範囲にわたる専門的な知識を勉強したわけではありませんでした。
*¹院試はそのほかに「研究計画書」と「面接」があったと思います。多分!
*²おそらく、在籍する教授の方々の中から試験問題が作られるためだと思います。その教授のもとで研究をするなら、教授の専門分野の基礎的な知識があったほうがいいと思いますし、その大学院にどんな教授がいらっしゃるのかを知るのは、院試だけでなく、そのあとの研究にもきっと役に立つと思います!
試験対策
実際に検定試験対策を始めたのは1月ごろでした。
大学院一年目の時に受験された方も、私の周りではいたのですが、私は院の講義をある程度受けてから受験したかったため、二年目で受験することにしました。
一か月間でだいたい一つの区分を勉強し、残った期間で聴解と記述、復習、過去問などを勉強しようと思っていました。
各区分の勉強で主に使ったのは、『日本語教育のスタートライン』と『日本語教育能力検定試験合格するための問題集』です。
手順は、『日本語教育のスタートライン』を教科書代わり使い、理解の確認と実践練習のために『日本語教育能力検定試験合格するための問題集』を使いました。
『日本語教育のスタートライン』で物足りないときや、もっと勉強したいときは、その分野の新書や入門書を読みました*¹。理解しづらいときは、院の先輩から借りたDVDをみたりattainで無料公開されているものを見ました。勉強した用語は「Quizlet」に書き込み、時間があるときに復習しました。
*¹岩波科学ライブラリーや岩波ジュニア新書に面白い本がたくさんあるので、通学時間などの空いた時間に読んでしました。あと、アルクさんやスリーエーネットワークさん、アスクさんなどは日本語教育関係の本が豊富です。専門以外で専門書を読むのはハードルが高いので「入門書」と書かれた本を読みました。
そのほかによく見たサイトのリンクを(覚えている範囲で)載せておきます。
検定試験対策順調期からのサボり期
1月から4月までは順調に、一か月に一つの区分を勉強しました。ただ、6月以降はコロナ疲れが出たのか、計画通りに勉強を進められませんでした。この、モヤモヤした時期が7月まで続きました。
8月は検定試験の出願があり、「勉強しないと!」となってあわてて勉強を再開しました。そのため、計画通りであれば聴解や記述、過去問に時間を割くつもりでしたが、本来の計画よりもかなり駆け足で勉強しました。
聴解の勉強は、基本は『日本語教育能力検定試験合格するための問題集』を使いましたが、『日本語教育能力検定試験に合格するための本』シリーズも使いました。練習には「Piano」というアプリをスマホにダウンロードして、高低がわかるように何度も練習しました。大東大学には、練習問題があるので練習がもっと必要な時には便利でした。テスト当日にも、この練習問題と音声をダウンロードして、ぎりぎりまで高低を確認しました。
記述の勉強は『日本語教育能力検定試験に合格するための記述式問題40』を使いました。前半部分を飛ばして読んで、後半は解きたい問題だけやって、のこりは問題文と解答だけ確認しました。記述に関しては、修士課程で発表や論文などで日々行ってきたので、それほど対策はしませんでした。
過去問は、解説がついていませんので、解説をされているサイト(すみません、どのサイトか忘れてしまいました。)やYouTubeの動画を見ました。
試験日が近づくと統計情報や検定試験対策のためにまとめられたサイトなどを見ました。あと、基本的なことですが、会場までの行き方や時間配分などを確認し、体調管理に努めました。
試験当日
コロナ禍であったため、通常のテストと時に必要な受験票などに加えて、マスクや体調に関する自己申告書などが必要でした。
コロナ対策は、かなり徹底されていたと思います。ただ、換気をするために窓やドアが開けられていましたので10月の冷たい風との勝負でした。
個人的には、すぐに食べられるものを多く用意したように覚えています。おなかがすいては戦はできないので。笑笑
お昼休憩の時は、教室が影があるところに位置していたため、日向を探し、そこでストレッチをして気分転換しました。
検定試験はなんといっても時間がとても長いので、長時間勝負です。正直、もうしたくありません。笑笑
そのほかの受験当日のアドバイスなどは、『日本語教育能力検定試験に合格するための本』やいろんなサイトがあるので、そちらをみてもいいかと思います。
試験後
試験の感覚はまあまあできたかなぐらいでした。
テストの翌日にはアルクさんが速報を出していたので自己採点をしました。自己採点では7割ちょうど取れていました。記述の点数と書き忘れた箇所があったので、正確な点数とは思いませんが。
速報は必ずしも正解であるとは限らないようです(公式の回答はJEESのホームページに結果の発送日に公開されるようです)。なので、目安ぐらいに思っていた方がいいのかもしれません。
おわりに
合格証書が届いてから、ざっと受験の記録を書いたので、書き忘れたところもあるかもしれませんが、検定試験の流れが伝われば感無量です!
では、この辺で!
読んでくださりありがとうございました!