発達障害、人と親しくなるの難易度MAXじゃない?
アドベントカレンダー10日目担当、ASD診断済みの雁屋優です。毎日寒いですね。冬なんて嫌いです。夏も嫌いです。春と秋が永遠に続けばいいのに、と思って生きています。
そう、春。春と言えば、出会いと別れの季節ですね。遠い記憶では、クラス替え、今では異動でしょうか。雁屋は今、異動のあるような職場にはいないのですが、新しい人間関係の形成をする可能性は、いつでもあります。常に関係構築の日々ですね……。
そのなかで学生時代から感じてきたことがあります。それは、私は、同じ時期に数人の人と知り合って、同じ時間を過ごしたとしても、数ヶ月後には親しさの差が出ているということです。
例えるならそうですね。私以外の人には好感度アップイベントがたくさん起こって、順調に好感度や親密度を上げていっているのに、私にはイベントすら起こらず、好感度や親密度は初期値のまま、という状況です。ゲームに例えるとわかりやすいかと思ったのですが、どうでしょうか。
イベントは起きるものじゃない、起こしているんだよという声が聞こえてきそうですが、そのイベントの適切な起こし方がわかりません。
臨床心理士の先生に相談したところ、「雁屋さんは言語能力が高いから、それでコミュニケーションが苦手という特性を補っているんだけど、ノンバーバルコミュニケーション(非言語コミュニケーション)についてはそういうわけにもいかず、気持ちのやり取りだとかがあるからそうなるのかもしれない」とのことでした。
えっ、つまり私この難易度ハードモードのゲーム、プレイし続けなくちゃいけないんですか? つらい……つらすぎます。イージーモードのゲーム降ってきてほしいです。
イベントの適切な起こし方もわからず、好感度も親密度も上げ方がわからず、生きています。好意を抱いても示し方がわかりません。そうなると、何を考え始めるかというと、いかに減点されないか、です。
個人的に減点されるのはもう仕方ないのですが、誰が見てもこっちが悪いとジャッジされることを人前でしないようにしよう、と考えるのです。さて、悪いことをしない最高の方法は、何でしょうか。正解は何もしないことです。
そうなると、もうゲームの目的が、好感度や親密度をいかに上げるか、ではなく、いかに自分に非がないと周囲に示し続けるか、になってきます。目的が変わってしまっていますね。そして、何もしていないのですから、好感度も親密度も上がりません。下がることもあまりないですが。
初期値のままです。初期値のままでいい相手もいるのですが、初期値のままでは嫌だな、つまり仲良くなりたいと思う相手もいます。そういう時にどうすればいいかわからなくて、結局何もしないまま終わってしまうか、アクセルを踏み過ぎてひかれてしまうか、のどちらかになることが多いです。
それでも不器用ながら気持ちが伝わることもあり、そのおかげで友人が何人かいるのですが、基本的には人と仲良くなるのは難易度MAXです。
難易度MAXな人間関係の形成、やはりトラブルを避けるためには何もしないのが得策なのでしょうか。でも、それだと仲良くなりたい人ができた時に困りますね。さて、どうするのがいいんでしょう。
ここからは、完全に個人的な見解になります。
先ほど心理士にノンバーバルコミュニケーションが苦手だと言われた私の場合ですが、そうであれば、手紙やメール、Twitterなど、文字コミュニケーションに持っていき、そこで親密度を上げたり、自分を知ってもらったりするということを試みています。
直接会うより、難易度は下がるので、やってみる価値はあると思います。