しっかり実家
高校生の頃大好きだった先生、恩師にラインした。久々に話したくなって。先生も苦労人だけどすごく幸せそうで、赤ちゃんの写真とか見せてくれた。「幸せに生きろよ!」の言葉を見ちゃった瞬間涙が流れて、止まんなくなっちゃって、ウォッカとオレンジジュースとビール買って口の中でちゃんぽんした。
最近すごく調子良かった。うまくいってた。自分ひとりで作った曲をサブスク配信したらみんな聴いてくれて褒めてくれた!チャートインしたり好きな人がシェアしてくれたり。うまくいってた。楽しかった。
でも、ふと思ったのが、こんな頑張ってんのにだれも頑張ったねって抱きしめてくれない。そんな存在が拙者にはいない。頑張る意味ないよ。何のために頑張ってるの。何のために曲作ってるの。となってまた泣く。永遠に。誰よりも頑張ってる、孤独で頑張ってる、相談できないだけだけど頑張ってる。なのにおれよりも頑張ってないし才能ないし適当な人間が幸せそうなのが許せなかった。なんでわたしだけって泣き喚く。結局、自律神経が乱れてしまって体調が不良になったので母が来てくれることになった。
母にぎゅーした。ずっとしたかった。泣きそうになったけど母の服を濡らしそうだから我慢した。
母に苦しかったこと全部言った。わたしは性格が悪い、頑張ってない才能ない適当な人を下に見て最悪、だから抱きしめてくれる人がいないって言ったら母は笑って、本当に性格悪い人は自分で性格悪いって言わんのよ。と言ってくれた。救われた。タトゥーをカミングアウトした。母は入れてしまったもんはしょうがない、でもこれ以上増やさないでねって言っていっぱい写真を撮られた。
父と母は離婚したので別々の家に住んでる。結局父がめちゃくちゃ心配してるということで、母が来てくれたけど父の家に帰る。
父とはいつもうまく話せない。話すことがない。自分にそっくりだから。いつまでも意地張ってるのが腹立つけど自分もやってた事だから人のこと言えない。もう実家の匂いのしなくなった実家に帰る。冷蔵庫のツンとした匂いにばあばの家を思い出す。居心地が悪いなと思いながらも心配してくれる人がいるだけ、遊ぼうと言ってくれる弟がいるだけ、通話をして話してくれる妹がいるだけわたしは恵まれてて幸せなんだろうな、と。無くならない孤独となかなか埋まらない穴を埋めてくれるのは結局自分次第だね、と。
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