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女だけが被害者という構図|家庭裁判所のザル審議で決まる親権

私自身が小学校高学年の息子の母(シングルマザー)で裁判経験者だ。それなので、親権問題にはとても興味があった。自分の審判・裁判経験から「こんなザル審議で決まるんだ」と思っていたからだ。
だけど、「離婚後の共同親権の問題の取材記事を書きます!」とXで告知しただけでものすごい反応があって驚いた。主にヒステリックな反応は共同親権反対派の人だったのだが。


子の連れ去りと子の引き渡し審判

私個人は元DV夫から子どもと引き離されたことがある。実家に戻った私はすぐに弁護士を探して「子の引き渡し審判」を起こした。元夫実家に暮らしていた私は、子の住所地を管轄する家庭裁判所(新幹線の距離の裁判所)に通うことになる。

元夫の主張は表向き、私が母として不適格だったけど、裏では「復縁したい」「復縁してくれたら子に会わせる」というメールがきていた。子は人質になってしまったわけだ。

だけど、子の引き渡し審判でも面会できる日すら決まらない。それなので、すぐに子の引き渡し調停に移行する。

子どもとの面会が開始されたのは引き離されてから半年後

連れ去られた当時、1歳になったばかりの息子は1歳半になって面会が許された。元夫宅ではネグレクトされていて、やっと会うことがかなった私の前にはボロボロの姿で泣く息子が現れた。私は「息子に何をしたんだ!」と家裁の面談室で号泣。昼間、仕事だった元夫が子どもをみられる訳ではない。義母がみていたのだけど、義母はかなり雑な性格だった。

思い描いていたのと違う「調停」や「裁判」

面会交流を重ねていくら虐待の証拠を出そうと証拠は精査されない。家庭裁判所の審判や調停・裁判ってろくに証拠をみない。元夫の代理人は独身の女性人権派弁護士だった。「妻は寝ていて子どもに授乳もしていなかった」という言い分が通ってしまう。昼間は私しかいなかったあの家で、0歳~1歳まで私が授乳していなかったら、子は死んでいる。
「弁護士の三百代言(弁護士は立場によってどんな詭弁も弄することを揶揄する言葉)」を地でいく女性弁護士。私は「朝から夜まで熟睡し続け子をネグレクトしている母」に仕立て上げられた

決め手は面会交流での息子の発熱

面会交流を続けていくうちに子が高熱を出したことがあった。元夫は私に子どもを預けた後、観光を楽しんでいて連絡がつかない。保険証すらなかった私は、救急病院に実費で子どもを連れて行った。そこで小児科部長の先生に「この子は反応性愛着障害を発症している!児相に通報する案件だ!」と事情聴取される。現在の監護権が私にないことなどを説明すると「元夫宅に帰してはいけない」という趣旨の診断書が出る。私は息子と母子生活支援施設に入居することになる。

それ以降の暮らしは取材を受けているので読んで頂きたい。

母子生活支援施設で見た育児できない母たち

上記の記事中でも答えているが、施設内にいても子を虐待する母もいた。月1回くらい母親同士の飲み会があったのだけど、「〇〇ちゃんママは元夫のDVをでっち上げて入居した」「〇〇君ママは、出会い系サイトで知り合った男と子どもをほっぽりだしてホテルでお楽しみ中」といった話がよく出た。

母親だからといって必ずしも母性があるわけではない。DVのでっち上げなんてものがあるんだとかなり衝撃的だった。

DVで離婚したのに子どもと会うことと引き換えにお金を要求

基本的にこういった施設は男性の立ち入り禁止ではあるけど、施設外で元DV夫に会って、子どもとの面会を引き換えにお金をせびる母も一定数存在。DVをでっちあげた母などは施設退所後に夫とヨリを戻して同棲していた。

そういった姿を見て、男性が必ずしも被害者だってことはないんだと私の認識は変わっていった。

取材で出会うDV冤罪の夫たち

取材をすればいくらでもいる。当然、本人の言い分なので、うのみにはできないけれど、女性からのDVも存在する。子の親権のためにDVをでっち上げられたという男性もいる。

「女だから被害者である」という図式は成り立たない。

共同親権慎重派になった私

自分の経験や取材から離婚後の共同親権慎重派になっていった。子どもに何も罪はないし、妻にDVする男性が子どもにもするとも限らない。子に何の罪もない。養育費すら支払っていないのは論外だけど、愛情をもって子供に接する父親だっているのに、単独親権がいいのか悪いのか分からなくなった。

当時、共同親権推進派の団体にも、子どもと元夫を引き裂かない道も模索した。

ケースバイケースなので、共同親権に全面的に賛同しないけど、子にとってはいい父親なケースもあると思う。

女性は絶対に被害者という視点

夫を階段から蹴り落とした女性も知っている。アルコール依存で夫を殴っていた女性も知っている。もちろん男性側がDVするケースもある。100組の夫婦がいれば、その関係性は100通りある。

今回の記事ではそんなことを提起したい。

男性の下ネタ嫌いもいれば、女性の下ネタ好きもいる。
「男だって好きでもない女から性的な目で見られるのは気持ちが悪い」という男性もいる。

ミソジニストもいればミサンドリストもいる。

私はノンフィクションの取材記事を書くライターなので、記事を読んで色んな人に問題提起をしたいだけだ。
ヒステリックな言い合いをしたいわけじゃない。片方の性が一方的に悪者だっていう視点は間違っていると思う。

今期国会の会期は1月26日からなので、取材は25日に決まった。遅くても27日には記事を納品しようと思っている。

今日、16時に日刊SPA!で【デイサービスを運営する男性介護士が語る、高齢者介護の実情「お婆さんにキスを迫られたことも」】が公開になります。

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田口ゆう
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