【生活とフィルム】もう一つのContax(KIEV Ⅳ)
こんにちは、ゆーふくです。
今回は珍しく前回の予告通りKIEVのお話です。
僕も本やネットの記事を読んで知った事で、かつ諸説あるようなので間違っているかも知れませんので、おおらかな気持ちで読んで下さいね。
前回のお話しましたが第二次世界大戦前のドイツ製のContaxⅡとソ連製のKIEV Ⅳ似てますよね?
それもそのはずで、第二次世界大戦に戦勝国側のソ連が、東ドイツを統治したのは有名ですが、
東ドイツのイエナにはカールツァイスがあったのです。ソ連が戦争賠償としてイエナでKIEVを作らせたのがContaxコピーのKIEVの始まりです。
さらにその後イエナの工場の生産ラインをソ連のウクライナ地方のアーセナルの工場に運んで作りました。なんとも壮大なお話です。
その際、生産設備だけでなく、部品や設計図、さらには技術者までキエフからアーセナルに派遣させ生産指導を行なったそうです。そのため生産開始直後の1947〜1952年頃のKIEVは部品や品質含めほぼContaxと同じと言われています。
その後ドイツから持ってきた部品が底をつくと新たに部品を作る必要があるのですが、そのための生産設備の精度が低くかったり、材料品質が悪かったりで徐々に品質が低下していったとか。なんか不思議な話ですね。新しい方が品質が悪いって。
ボディがContaxコピーならもちろん?レンズもContaxコピーです。標準レンズとしてよく付いているのがJupiter-8Mです。日本語ではジュピター と言われると事が多いと思います。こちらもContaxの銘レンズSonnar 5cm 1:2のコピーになります。そうです前回記事にしたあのレンズのコピーです。
で、このKIEVと Jupiter、個人的にはContaxとSonnarと遜色ありません!
僕の持っているのはその製造番号より、ボディは1964年製。
レンズは1973年製。
ボディは少しずつ精度が落ちると言われてますがまだ、Contaxの面影を残している年代です。レンズはSonnarのコピーから発展してコーティングがされています。
それではこの組み合わせでどんな写真が撮れるのか作例いきましょう!
今回フィルムはモノクロなのにカラー現像できるイルフォードのXR2superが消費期限切迫安く手に入ったので使ってみました。
いつもの風景です。勉強中の長女。良い写りです。ピントの合ったところはパキッと、背景は自然にボケてます。髪の光の当たったところの描写とかも良いですね。
微妙な事故画像気味の三女です、笑。この写真も髪の毛の繊細な感じが上手く出ているのではないでしょうか?前回のキズの多かった本家 CarlZeissのSonnarよりもしっかりと写っています。
この写真も白い服の模様の感じや、光と影の描写の感じも良いんじゃないでしょうか?
三姉妹全員揃ってばぁばの誕生日にピアノと歌のビデオレターを撮影していました。と言ってもiPhoneの動画ですが。白黒だからか光と影が好みな感じです。
ちょっとアンダー気味ですが好きな写真です。無垢の床材の木目の雰囲気がよく出ています。ほぼ絞り開放付近だと思うので、ちょっと背景の庭のグランドカバーのヒメイワダレソウの描写がざわついていますかね。
コロナでどこへも行けなかったゴールデンウィーク。狭い庭で気分転換によくバーベキューをしました。ザ家族写真って感じですね。これも奥の日の当たったところと木の根本の暗いところまで大きな破綻なく写っていると思います。
いかがだったでしょうか?レンズのJupiter 8Mのm描写はもちろんソ連製だからダメという事は全く問題なく、むしろ好きな写りです。
ボディのKIEVも戦後のContaxと比べると多少の操作感のザラつきはあるものの、このレンズを十分に生かせるいいカメラです。
ソ連製のボディやレンズは個体差が大きいと言いますが、僕KIEVとJupiter に関して問題なさそうです。
皆さんもKIEVに限らずソ連製のカメラは入手しやすいので試してみてはいかがでしょうか?
ではでは。また次回の記事でお会いしましょう!
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