障がい者福祉の未来は

今回は就労継続支援B型事業所について記事を書きたいと思います。

皆さんは就労継続支援B型はご存知でしょうか。
最近は街を歩くとよく「就労継続支援B型事業所〇〇」なんて看板を立てているオフィスを目にすることが多くなりましたよね。

就労継続支援B型とは障害者総合支援法における就労系障害福祉サービスになります。

就労継続支援B型
一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行います。

厚生労働省 障害者の就労支援対策の状況

うーーーん。なんか役所っぽい文章で分かりづらいですよね。
僕なりに簡単に訳すと、「雇用契約はありません」し、「最低賃金以下で作業をお願いする」ことになります。
ただ、利用者の「皆さんのその日の体調に即して仕事・作業ができます」とのことで、休みはかなり取りやすいのが特徴です。

体調が安定しない方やゆっくりと仕事がしたいという方には就労継続支援B型(以降就B)は適していると思われます。


新規参入が多い就B

ここ数年で就Bが本当に増えた感覚があります。
老舗の就Bもありますが、元号が令和になってかなり増えたように思います。
飲食業界や不動産業界、美容業界、中古車業界など母体が異業種なんて就Bがかなり多くなってきました。
むしろ、福祉畑から就Bを立ち上げたなんていう就Bは今は少数派なのかもしれません。

選択肢が多くあるという点では障がいがある方にとっては良いことなのかもしれませんね。

「福祉は儲かる」という言葉に吸い寄せられた経営者たち

ショッキングな見出しで申し訳ございませんが、以前勤務していた事業所のオーナーが「就Bは儲かるんだよ」なんて話していたことを覚えています。

以前、あるネットの記事で「知り合いの経営者から「福祉は儲かるぞー」なんて言われてさ、いざ始めてみたものの、役所への提出書類も大変だし、人(利用者)集めるのも大変だよ」などと書かれており、愕然としたと同時に怒りがこみ上げてきたのを今でも忘れません。

結局は自分ファーストじゃないか


あなたとともに歩んでいきたい』

『皆さんに寄り添った支援を』

『幅広い作業が皆さんを待っています』

『利用者さまファースト』

事業所のホームページには聞こえのいい言葉ばかりを並べ、さも障がいがある方に寄り添うような甘い誘い文句を羅列していますが、覚えておいていただきたいのが、「端から支援をする気がない事業所」「利用者の方を金としか見ていない経営者も多い」ということです。

綺麗事では経営は成り立たないのはわかっています。
事業所が倒産してしまっては利用者の皆さんが露頭に迷ってしまいますよね。

でも、僕が思うことは障がいがある方は「体調が良くなって次のステージに進みたい」、「将来のために作業や仕事ができるスキルを身に着けたい」などその方の人生をかけて就Bの門を叩く方も多くいらっしゃるのです。

そんな方々を「金のなる木」のように見るのはやめていただきたいんです。
その方の人生がかかっているのです。

最近よく聞くのですが、ある就B事業所に通われている利用者さんが退所の旨を伝えた際、「あなたはどこも受け入れてくれませんよ」「ごはん食べるだけでいいから、うちに残ってくれない?」などと言葉巧みに引き止めるそうです。
利用者さんがやめられると、定員減、自治体からもらう報酬が下がってしまいますから。
※「ごはん食べるだけでいいから」という引き止め文句も食事提供体制加算の対象、お金が入るのでずるいものです。。。

就Bを経営されている方、これから就Bを経営を目指す方には、金儲けだけに比重を偏られるのではなく、『経営と福祉のバランス』『理想の福祉観』を持ってほしいと切に願います。

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