コミニュケーション力が高い人になるために!『良いチームリーダーの心得』
私たちは人の話を聞いているときに、頭の中では「どんなアドバイスがいいかな?」や「その考え方は間違っているな」など、自分の意見をどう伝えようかと考えています。
チームのリーダーであれば、部下や後輩から相談や悩みを聞くこともあるでしょう。
そんなとき、過去の経験や価値観などから、ついアドバイスや意見を言ってしまいがちです。
しかも、まだ相手が話しているのに、勝手に解決しようとしてしまうなんてこともあります。
私もよく間違った対応をしてしまうのですが、本当にコミニュケーション力が高い人は、聞く力が高いのです。
私たちは、日々の生活で伝えることばかり考えています。
自分の意見を相手に伝えたい、部下や後輩にアドバイスをしたい、過去の成功体験を言いたいなど、人の話を聞いている時でさえ、頭の中では伝えることばかり考えています。
しかし、良いリーダーは人の話を聞ける人なのです。
決して、自分の意見やアドバイスを押し付けたりしません。
そこで今回は、聞く力を身に付けるためのポイントをご紹介します。
最初は完璧にできなくても、日々の会話で意識しておけば必ず上達します。
聞く力を身に付けて、素晴らしいリーダーを一緒に目指しましょう!
「ヘタな聞き手」と「優れた聞き手」
コミニュケーションをとる方法で一番よく使うのが、会話です。
会話には「話す人」と「聞く人」がいますよね。
そんな会話には2種類の対応があります。
ずらす対応
注意を話す人から聞き手へと向ける受けとめる対応
聞き手が理解を深めるために説明をうながす
私たちは「ずらす対応」をしてしまいがちです。
相手の話しを自分の話に変えてしまうようなことをやってしまうのです。
一方で優れた聞き手は「受けとめる対応」をします。
相手の話しをもっと深く理解するために質問や共感などをしていきます。
会話の例
パターン1はAさんの話からBさんの話に変わってしまっていますね。
パターン2はAさんの話をさらに詳しく聞く姿勢があります。
私たちは、つい自分の知識や経験を言いたくなります。ですが、そういった対応はヘタな聞き手の特徴です。
優れた聞き手は話しを受けとめ、さらに深く理解しようとします。
質問に気をつける
私たちは知識があると見られたいと思っています。
なので、自分がすでに知っていることをにおわす質問や、自分が求めている答えが返ってくるような質問をしてしまいます。
例えば、「〜だと思わない?」「〜ってそうでしょ?」「〜って本当なの?」で終わる質問は、良い質問ではないのです。
良い質問は、「だよね?」で終わることはありません。
このような質問には、ずらす対応が隠されています。
話し手にとっては本心とは異なる答えや不完全な答え、または質問に対して、意見や期待に合う答えを返さなければいけなくなります。
そして、社内でよく見かけるのが、自分を権威づけたり、よく見せたりするための質問です。
相手に言うことを聞かせたい、自分が正しいと知らしめる質問は絶対にいけません。
また、「決めつけ」が隠れた質問にも気をつけましょう。
チーム内で何かミスが発生した場合、関係者から話しを聞くでしょう。
この時にやりがちなのが、ミスを起こした行動だけを指摘することです。
もちろん、問題のある行動は指摘をし、改善するべきです。
ですが、ミスの根本的な原因は別のところにあるかもしれません。
例えば、「作業環境がよくない」「適切な時間が確保されてない」「意見や提案が言いづらい」など、ミスをしてしまった人の働く環境に原因があるかもしれません。
根本的な原因を聞き出すには、質問に気めつけをしてはいけませんね。
ネガティブな反応とポジティブな反応
会話をするときの反応も相手に影響します。
ある研究で、職場で従業員がネガティブなやり取りをしたときに腹をたてた気分は、ポジティブなやり取りををしたときの幸せな気分と比べて、約5倍の強さで感じることがわかりました。
別の研究では、人間関係がうまくいくには、ポジティブなやり取りの回数がネガティブなものの5倍以上ないといけないこともわかっています。
私たちが、ネガティブなことばかり言う人を嫌うのは、本能的に自分を守っていると言えるでしょう。
もし、会話の中でネガティブな反応(発言)が多いのなら、それは相手に大きな負荷をかけていることになるので注意しましょう。
「アドバイスをしだす人」にならない
優れた聞き手はずらす対応はせずに、耳を傾け、話し手がその感情を自覚し、対話を通じて自分自身で解決策を見つけられるようにします。
このとき、聞き手は次のような衝動を我慢する必要があります。
私たちは、動揺している人や悲嘆に明け暮れている人の話を聞いたとき、相手の感情を苦痛に感じてしまいます。
その苦痛をなんとかしたくて、問題を解決してあげようと思ったり、安心させようとします。
ですが、他の人の問題を知ったからといって、その問題を解決しなければいけないわけではありません。
人はたいてい自分の問題を他人に解決してほしいだなんて思っていないのです。
ただ、話を聞いてほしいだけのことが多く、指示されるような発言には憤りを感じてしまいます。
とにかく耳を傾ける
多くの問題は、すでに相談者の中に解決策があります。
耳を傾けるだけで、その人の今、そして将来にわたって、物事に対処するときに最善を尽くせるよう手助けすることができます。
こんな話があります。
また、大人を対象にした研究では、話をしっかり聞いてくれる人が相手だった場合、ひとりで解き方を思いついた場合と比べて、より詳細な説明ができるようになったそうです。
子どもであれ大人であれ、部下、同僚、友人、恋人であれ、相手の話に耳を傾け、その話しを理解するためのシンプルな質問をすれば必ず良い結果になるでしょう。
一方で、自分が解決しよう、助言しよう、修正しようと思って対応することは、相手に「状況にうまく対処する能力がない」「私なしに解決するのは無理」と言っているようなものです。
理解を深めるために注意深く質問し、答えに耳を傾けると、相手も聞き手の経験から学ぼうと質問を投げかけてくるかもしれません。
そうなると、助言や褒めの言葉をかける権利を獲得したことになります。
言葉をかける権利を獲得しても、これまで通り相手の話に耳を傾け続けなければいけませんし、無理に自分の意見や助言を押し付けてはいけません。
あくまでも、問題解決の手助けをすることを忘れずにいましょう。
まとめ
私たちは人に「伝える」ことばかり考えています。
もちろん伝えることは大切なことです。
しかし、組織やチームでリーダーをやっている人は、伝える力を磨く前に、「聞く力」を身につけるべきだと思います。
耳を傾け、理解を深める質問をし、アドバイスをしようとしない。
優れた聞き手は情報が集まり、問題や課題の本質を見抜けるようになるでしょう。
聞くと言うのは、簡単そうですごく難しいことです。
私も聞き上手を目指して努力をしていきます。
参考書籍
LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる
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