『サイコ2』観ましたよ。
サイコ2
監督:リチャード・フランクリン
脚本:トム・ホランド
出演者
アンソニー・パーキンス
ヴェラ・マイルズ
ロバート・ロッジア
メグ・ティリー
デニス・フランツ
あらすじ
冒頭、前作のシャワールームでのマリオン惨殺シーンが流れる。
22年後、精神病院に収容されて治療を受けていた犯人ノーマン・ベイツは、病気が治癒したと判断され、裁判所から釈放命令が出される。マリオンの妹ライラは異議を申し立てるが却下され、ノーマンは釈放される。
ノーマンは主治医レイモンドの紹介で、自宅近くの町のレストランで働き始め、同僚のメアリーと仲良くなるが、母親の影が再び頭をもたげてくるようになり、やがて彼の周囲で殺人事件が起きるようになる。
ネタバレだってありますよそりゃ。
『サイコ2』について語らねばなるまい。
映画『サイコ』といえば、アルフレッド・ヒッチコック監督の作品として有名であろう。
20年以上もたって作られた続編。
それが当時どう語られ、どのような評価を得たのか、今の俺にはわからない。
映画の続編、と聞くだけで、はじめから低く見る人がいる。
気がする。
面白い映画があり、その続編が作られるのは当然のことだ。
面白いからこその続編だ。
個人的に、サイコシリーズ(4まである。テレビドラマ版についてはノーコメントで)は、1作目ではなく、この2作目が一番好きだ。
モーテルの客で、大事な息子をたぶらかす若い娘を殺すババァ、が、実は母親を演じていた息子だった。
と、さらっと書くとなにがなんだかわからない説明になってしまっているけど、そんな1作目。
支配的な母からの虐待の果てに、母を殺害するも、その支配から逃れられず、ノーマンは自分の中に母の人格を作ってしまっていて、母が望むままに、カツラをかぶり、母の服を着て、母として客の女性を殺していた。
自宅には墓から暴いてきた母のミイラもあった。
前作で捕まったノーマンベイツ(アンソニー・パーキンス)は罪に問われる、こともなく精神病院に放り込まれ22年。
完治したと晴れて自由になったところから話は始まる。
ノーマンの退院を反対しているのが前作で姉を殺された女性、ライラ(ヴェラ・マイルズ)だ。
ノーマンは近くのダイナーで働きだし、そこで若い娘メアリー(メグ・ティリー)と出会う。
メアリーといい感じ?になってきたり。
モーテルをラブホテル化していた管理人(デニス・フランツはダイ・ハード2でマクレーンを邪魔者扱いした物分かりの悪い署長役の人)を追い出してモーテルを再開させるノーマン。
順調に行く、かと思われたが、母からのメモから始まり、母の影がチラつきだす。
チラつく母の影に、
『自分は再び狂いだしたのか?』
と、おびえるノーマン。
しかし真相はメアリーはライラの娘で、二人してノーマンを精神病院へ送り返すために暗躍していたのだった。
仲間割れして母親を殺したメアリーは、ノーマンも殺そうとした、ところに踏み込んできた警察に射殺された。(警察発表)
結局、ノーマンは狂っていなかったのだ。
めでたしめでたし大団円。
と、思いきや、説明のつかないシーンが少しある。
ライラを殺した犯人だ。
警察は娘のメアリーが殺したと思っているし、そうとも取れそうだ、が、どうもおかしい。
(モーテルの管理人とノーマン家の地下室に忍び込んできたカップの片割れを殺した犯人も謎のまま)
そして、ノーマンの言い張る、本当の母親から掛かってきたという謎の電話。
ラストシーン。
夜。台所で一人、食事しているノーマンの元に謎の老婆が訪ねてくる。
その女性は、ノーマンの産みの母親で、ノーマンの人生を狂わせた母親の妹だった。
その産みの母親がノーマンを助けるために、密かに殺人をまでやっていたのだった。
感動の再会、と思いきや。
ノーマンはなんの躊躇もなく母親をスコップで殴り殺し、その死体を母の部屋に運ぶ。
そして、母は昔と変わらずノーマンにモーテルで仕事しろと命令するのだ。
精神病院へ戻すために、狂わせようとした企みが成功したのかなんなのか、ノーマンは最後の最後で完全に狂ってしまうのだ。
母の声は、ノーマン内の母人格の声でしかない。
お帰り、ノーマン・ベイツである。
スコップで殴り殺すシーンは本当に躊躇がないし、必見の価値ありだ。
どんでん返しの後のどんでん返し、とでも言おうか。
産みの母親が別にいた、ってのは安易な設定かもしれないけれど、仕方がないよ、初見の時に衝撃を受けたんだから。
それは、毒母親がノーマンの別人格だったって落ちよりはるかに衝撃だったんだよ確かに。
だから好きなんだよ、サイコ2。
名場面その1:さりげなく飛び出る名言。
名場面その2:ママからの恐いメッセージ!
名探偵その3:さりげなく飛び出る名言その2。
名場面その4:こんな目でこんなこと言われたら恐すぎだろ。
って感じの名場面を拝めました。
だから映画鑑賞はやめられない。