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やり投げ選手が野球の投球を教えられる理由⚾️

私が、やり投げ選手としての経験を野球指導になぜ活かせられるのか?をよく聞かれます!
それは、私が現役時代から培ってきた、
身体への理解(解剖学的な要素や動作分析)
身体の連動性と使い方に対する深い理解をしているからです。

陸上競技、特にやり投げでは、全身の筋肉と関節を効率的に連動させることが極めて重要です。記録向上には、「身体の構造」「力の連動性」を理解し、実践に活かすトレーニングが不可欠です。

この身体の使い方に対する理解は、野球のピッチングを含む様々なスポーツに応用できます。投手の動作を例にとると、足の踏み込みから始まり、腰の回転、肩の開き、腕の振り、そして手首のスナップまで、一連の動作がスムーズに連動することで、球速、コントロール、投球の質が向上します。

私は、現役時代に体感した「連動性」を分析し、指導のポイントとして活用しています。選手個々の特性に合わせて、改善すべき連動性を見極め、アドバイスを提供します。時にはやり投げの技術を応用して、体の開き方や腕の軌道、リリースポイントなどを調整することもあります。

競技は異なっても、人間の身体の仕組みと動きの原理は共通しています。だからこそ、異競技出身の私でも投球指導ができるのです。

身体の連動性を意識し始めたきっかけ」

私は「現役でいる限り記録を伸ばし続けたい」という思いがきっかけです。やり投げ選手の身体的ピークは20代後半と言われますが、私は29歳から34歳まで毎年自己ベストを更新しました。

その秘訣が「身体の連動性」にあります。20代後半が身体的にはピークでしたが、力の流れをより上手く利用することで記録は伸びると考え、連動性を意識した練習に励んだ結果、実際に記録を伸ばし続けることができました。

「指導の中で連動性の重要性をどのように伝えるのか」

指導の際には、自身の経験を踏まえつつ、連動性の重要性を具体的に伝えるよう心がけています。技術や体力の向上はもちろん大切ですが、それと同時に身体全体の動きを意識することが重要であると強調しています。

やり投げを例に挙げると、助走から始まり、クロスステップ、そして投擲動作に至るまで、全ての過程で身体各部が密接に関連し合っています。足の踏み込みのタイミング、腰の回転、肩の開き、腕の振り、そして最後の手首のスナップまで、これらの動作が滑らかに連携することで、最大限の力をやりに伝えることができるのです。

この連動性の概念は、実はやり投げに限らず、あらゆるスポーツに応用可能な原理です。野球の投球やバッティング、テニスのサーブ、ゴルフのスイングなど、様々な競技で人の身体が持つ最大限の力を発揮するためには、身体の連動性が不可欠なのです。

指導の中では、自分自身が現役時代に経験した具体的なエピソードも交えています。連動性を意識して改善したことで記録が伸びた成功例や、逆に自身の身体を上手く扱えずに苦戦した失敗例なども共有しています。

こうした実体験を通じて、選手たちに連動性の重要性をより実感してもらい、各自の競技に活かしてもらえるよう努めています。

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次回「連動性を意識した投球フォーム」について

村上 幸史

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