いくつかの時と、いくつかの弟子たち
師匠!師匠!
これ見てくださいよ!
その少年は家に飛び込んでくると
嬉しそうに私に話しかける
彼と出会って何年になるだろう
道端で眠る彼に
食べ歩きの残りを渡してから
彼との縁は始まった
いや
どこか遠くでも、、
その時は少女だった
少女は、いつも私の仕事を見ていた
幼い顔はいずれ整った細身の面影を有し
「師匠」
と呼ぶ
何度出会っているのだろう
我が苦悩も
我が喜びも
知っている
学び
教え
共に旅をした
今、まだ青い夕日を見ながら
多くの面影が
心に映し出されていく
あの日
約束した事は何であっただろうか
ふと、そんな思いがよぎる