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2021年6月に読んだ本まとめ

最近、図書館に通うようになりまして、本を読むペースが上がっています。
冷静に考えて、無料で本借りれるってすごすぎないですか。



幸福論が書かれているようなタイトルですが、中身は筆者の金融知識に裏打ちされた辛口エッセイ。
年金、医療、教育、介護保険といった社会福祉の矛盾を突き、読者に自立を促していきます。
2004年に出版された本ながら、マイホームや生命保険についての主張は近年のマネリテ系インフルエンサーの主張と重なる部分が多く、筆者の考察の鋭さが伺えます。
(というより、20年近くその業界が進歩していないとも言える…。)


秀逸なSF作品。
健康・幸福が義務化されたユートピア(=ディストピア)から逃げ出すため、自殺を図った3人の少女。その13年後、社会を問いただすような事件が起こる―。
幸福とは? 意識とは? 人間性とは? ということを思わず考えてしまう世界観とストーリー。
哲学的なテーマに足を踏み入れながらも、ストーリー展開はシンプルなので読みやすかったです。


どちらかが彼女を殺した」と同じく、本編で犯人が空かされない本格推理小説。
こちらは容疑者が3人に増えていますが、トリックの推理自体はこちらの方が簡単だと思います。
そして、3人に「そりゃ殺したくもなるよな…」と思える動機があるのが不謹慎ながら面白い。
真相が解ると素直に「おおー!なるほど!」と思えるので、前作と併せてオススメの作品。


ゾクゾクするホラー風味のミステリー。
元カノの幼少期の記憶を取り戻すため「幻の家」を訪れるという設定。
登場人物は主人公と元カノだけ。舞台も一軒家の中からほとんど変わらない。なのにどんどん引き込まれる。
「分からない」という不気味さが、終盤にはキッチリ複線回収されて別の感情になります。


本格推理小説にハマってきたので、その界隈では有名なこちらの作品をチョイス。
表題の通り、斜めに傾いている屋敷で殺人が行われる。
よく読めば犯人の目星は付けられる。しかし、トリックが分からない。
真相は面白い。面白いけど、「そんなのアリかよ…」という気持ちになっちゃいました。


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