アナログコンピュータ 水を使った計算機とペットボトルで作れるか?
回路シミュレータでアナログコンピュータの作成
circuit Simulator Appletはブラウザで動作する回路シミュレータです。
これを使ってアナログコンピュータを作って微分方程式を解きました。
数値確かめ
Matlabにより数値計算を行い結果を比較します。
同じ結果になっています。
作成してみて、積分器というのはオペアンプを使わずに例えば水と容器を使うなどして代用することができるのではないかと考えました。
そこで水コンピュータのような感じのものがあるのかなと思って調べてみると実際にありました。そのまま水積分器という名前であるようです。
水積分器
>>水積算器は、1940 年代のカラクム運河の設計や、1970 年代のバイカル・アムール幹線の建設に使用されました。水アナログ コンピュータは、1980 年代までソビエト連邦で大規模なモデリングに使用されていました。地質学、鉱山建設、冶金学、ロケット製造などの分野で使用されました。
他にもフィリップスマシンといって経済学でのエミュレーションなどに用いる機械などもあるようです。
割と実際使われていたようです。
ペットボトルなど工作として作れるか?
工作として、水とペットボトルなどで計算機を作ることはできるかもしれません。
おそらく2階以上の微分方程式を解く計算機の場合、2回目以降の積分器にたいする水量の調節機構が必要になると思いますが一階の微分方程式ならば固定の水量機構でいけるのではないかと思います。
それならば工作レベルで計算機を作れるのではないかと思っています。
例えばこのような感じ
一階の線形微分方程式
$${\frac{dy}{dt}+ay = b}$$
の形式をペットボトルで解く。
初期条件が$${y(0) = y_0}$$を設定する。
ペットボトルの底に小さな穴を開けて一定の水が流れるようにする。 ペットボトルに最初に水を入れて初期水位$${h_0}$$を設定する。これを$${y(0)}$$に対応させる。
ペットボトルには一定の水量が入り、また出るようにする。ペットボトルの流出する水量$${Q = kh}$$ として流入する水量$${b}$$
としてタンクの水位hを観察すると
$${\frac{dh}{dt} = -kh + b}$$における
$${h(t) = \frac{b}{k}+(h_0-\frac{b}{k})e^{-kt}}$$
が求まる。