帳簿は社長の経営に対する姿勢を写す鏡のようなもの
です。
経営者によって節税に対する考え方は様々です。
①ゴリゴリに節税がしたい経営者。税金を払うのはもったいない。利益が出ている時は何とかして経費を立てたい。(私的な経費を作ってでも。←この時点で節税とは言わない笑)
②節税ができる範囲ではしっかり節税したい。グレーな部分はグレーであることをしっかりと分かった上で、もしもの時は税金を払うことは覚悟できている。
③節税は悪。節税に興味なし。
経営者の立ち位置としては②の立ち位置が良いかなと思います。③は何か潔く見えるのですが、余計な税金をわざわざ払う必要はありません。
①の経営者は何とか税金を払わないために、色んなことをしようとします。まずこの時点で会計事務所の職員や、税理士から敬遠されます。因みに、際どい節税を施した決算書は見る人が見ればすぐにわかります。会計事務所の人間ですらわかるのですから、たくさんの決算書を目にする税務署の人間は言わずもがなです。
バレなければいい。と想うかもしれないですが、そういったことが常習化すれば、まず会社の本来の状況が見えなくなります。結果としてチャンスを逃してしまったり、大きな損失を抱えることにもなりかねません。
優秀な経営者ほど、会社の数字の根拠を理解しています。今月はなぜ粗利が下がったのか?非経常的な経費は何か?など。またそう言う人ほど税金や法務のことをよく勉強しています。こちらが頭が下がるほどに。
因みに税金について勉強していると言うのは、「他の社長からこんな節税方法があるって聞いてんけど〜」という聞きかじった浅はかな知識ではなく、なぜその方法が節税になるのか?を理解したうえで自分の会社において有効か?をしっかり考えられるようなことを言います。
会計事務所の立ち位置としては、
経営者に節税と脱税の線引きをしっかりと理解させたうえで、有効な節税についてはしっかりと助言すること。
経営者に自分の会社の数字、会計や税務のことに興味を持ってもらうこと。
際どい節税を好む社長には、社長の意思を尊重しつつも適切な処理と納税の大切さを理解してもらい、よりレベルの高い経営者へと導くこと。
です。
何か話がとても壮大な使命に繋がってしまいましたが笑、
この仕事をしていると、沢山の経営者の方にお会いしますが、十人十色色々な考えをお持ちでお話を聞くのがとても楽しいですね。
経営者との出会いも一期一会です。
一つ一つの出会いを大切にしていきたいですね。