日本の12球団それぞれの本拠地に合いそうなMLBのスタジアムを妄想
最近、WBCの影響もあって、MLBを見る機会が増えたのですが、やはりスタジアムが素晴らしいですね。普段NPBばかり見てる僕にとっては、アメリカでは不評らしいオークランド・コロシアムでさえ美しく見えます。(テレビ画面上では)
日本もMLBっぽいボールパークが増えているが...
日本でも2009年の広島・マツダスタジアムの成功を皮切りにアメリカのようなボールパーク化への機運が加速的に高まっていき、2023年ついに日本にも開閉式の屋根付きボールパークが北海道に誕生しました。
全天候型の開閉式屋根やガラス張りによる採光設計が注目されがちですが、個人的には外野スタンドに組み込まれているブルペンが日本では珍しくて良い感じですね。
小さい頃、よく藤井寺に行ってた僕にとっては、またかつてのように客席からブルペンが見える球場が増えてほしいものです。
また他にも仙台や横浜は古い球場をうまく改増築したりして、どちらも非日常感を堪能できる素晴らしいスタジアムになりました。
特に仙台は天然芝に張り変えたり、観覧車を建てたり、スタンドの形状がユニークだったり、実際にメジャーのボールパークと比べても遜色ないと思います。
失われた30年...それでもクオリティは確実に上がっている
年々、NPBのスタジアムも進化していっていますが、まだまだ日本社会の失われた30年同様、僕が小さい頃から変わり映えがしないように感じています。
逆にこの30年間も順調に新スタジアムがあちこちに建てられ続けていたアメリカとは相当な差が出来てしまっているんじゃないでしょうか。
ただ無理にアメリカの方へ目を向けなければ、日本の各スタジアムも一昔前に比べ、色んなニーズに合わせて大型ビジョンや多種多様な特別シートが増えているなど、年々満足度が高くなっているように思います。
お手洗いの清潔感や託児所などのホスピタリティ面、自社製クラフトビールに個性溢れるフードメニューなど、快適に楽しんでもらうためのレベルはかなり上がっているのは間違い無いでしょう。
各本拠地に合いそうなボールパークを妄想!
最近では巨人や西武など、ボールパーク化に巨額な投資をする球団も増えてきましたね。
そこで今後、日本もどんどん良い感じの新スタジアムがバンバン建てられることを願って、日本の12球団それぞれの本拠地に合いそうなMLBのボールパークを妄想していきたいと思います。
⚫︎巨人(ヤンキースタジアム/ニューヨーク)
まずは東京に本拠地を置く巨人ですが、何かと比較対象になることの多いヤンキースのヤンキースタジアム(ニューヨーク)にしました。
複数の層になっている内野スタンドが高くて大きくなっているのに対し、外野は一層式で低くて小さいという形状が東京ドームや後楽園球場っぽさがあるなと思いました。
またオーソドックスかつ重厚感のあるスタンドから王者の風格のようなものを感じることが出来て、長年NPBを牽引してきた巨人のイメージに合っていると思いました。外観もシンプルですが、歴史的建築物かのような存在感があります。
⚫︎ヤクルト(グローブライフ・フィールド/テキサス)
巨人と同じ首都東京にホームを置くヤクルトは2020年に開業したばっかりのグローブライフ・フィールドです。
伝統の巨人に対して、革新のヤクルトという感じでメジャーの中でも最新の開閉式屋根付きボールパークを選びました。
グローブライフ・フィールドと言えば、バックネット裏席が日本でよく見られる感じの記者席風のVIPルームのようになっていること。
アメリカでは不評の声もあるようですが、このグローブライフ・フィールドの良くも悪くも日本的なところは今後、どこかの球場が改修する時のヒントになるかもしれませんね。
マジックミラーで客席を見えないようにしている日本とは違って、テレビで最も映るところなので観客の顔がはっきり見えるのが良いと思います。
あと残念ながら人工芝なのですが、もともとヤクルトのホームである神宮球場はアマチュアも使っているということで、稼働率も考慮しています。また大型アリーナとして機能するのも立地的に都合がいいかなと思いました。
⚫︎中日(T-Mobileパーク・旧セーフコ・フィールド/シアトル)
中日は投手有利という現ホームのバンテリンドームと同じ特性を持つシアトルのT-Mobileパークです。
イチロー選手がマリナーズに所属していた頃はセーフコ・フィールドでお馴染みだった開閉式屋根付ボールパークですね。
外野が広く、ホームランが出にくいので、守備力や走力が重要になってくるところもバンテリンドームとの類似性を感じました。
愛知出身かつシアトルで長年プレーしたイチロー選手のような、打てて走れて守れるスターの誕生が望まれるところですね。
屋根が閉まっている時でもガラス張りの部分から十分に光が入ってくるので、日本のドーム球場ほどの閉塞感はないですね。
⚫︎阪神(阪神甲子園球場)
阪神の本拠地は甲子園しか考えられないのでそのままです。今後もこのまま歴史を積み重ねて欲しいですね。
個人的に甲子園の好きなところは外壁に生い茂るツタですね。ここまで自然の植物とうまくマッチ出来ている球場は日本では珍しく、ツタがあることによって甲子園から息吹を感じさせてくれます。
あえて挙げるなら日本人にも馴染み深いドジャースタジアムですかね。
MLBでは逆に珍しい左右対称の構造や本塁からバックネットまでの長さ、ファールゾーンや外野の広さなどが高校野球との親和性を感じます。
甲子園同様、風が強くて投手有利な球場となっていますね。
またリーグ屈指の歴史や観客動員数を誇るあたりも甲子園と類似しています。
阪神タイガースがドジャースタジアムを本拠地にするなら、熱い大応援団を考慮して、外野スタンドは拡張することになるでしょう。
⚫︎広島(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)
広島も当然そのままマツダスタジアムでいいでしょう。マツダスタジアムの成功によって日本にも娯楽性の高いボールパークの機運が高まったのではないでしょうか。そういう意味では日本型球場の一つの到達点だと言えると思います。
実際にまだ行ったことないので、想像による補正はありますが、非対称性をうまく利用して応援ゾーンを作ったり、スコアボードの形が旧市民球場のオマージュだったり、アメリカの“ボールパーク”と日本の“球場”がうまく組み合わさっているイメージがあります。
あと、そういえば開場当時は黒土でしたね。個人的には今の赤土の方がメジャーっぽいので好みです。
いずれにしてもマツダスタジアムが日本の球場レベルをワンランクもツーランクも押し上げたのは間違いないないでしょう。
⚫︎横浜(横浜スタジアム)
かつては全体的に古臭く、閑古鳥が鳴いていた横浜スタジアムですが、今や改増築を重ねたことによって、ニューレトロなクールさを纏うレベルまでに進化しました。
今後も気づけば、どこか改築してそうな勢いをひしひしと感じ、今最も目が離せないスタジアムの一つなので横浜もそのまま横浜スタジアムでいきたいと思います。
ただ一つ残念なのが、東京オリンピック前くらいに天然芝に張り替える構想があったのに頓挫したことですね。
ちなみに横浜スタジアムをモデルに作られた韓国の社稷(サジク)野球場は2006年、一足早く天然芝化しているようです。見本となった横浜スタジアムの天然芝化にも期待したいところですね。
⚫︎ロッテ(ローンデポ・パーク/マイアミ)
ロッテは近くにディズニーと海がある繋がりでマイアミにあるローンデポ・パークです。
WBCの準決勝決勝の舞台となったことで日本でも最も馴染みのあるMLBスタジアムの一つでしょう。
ローンデポ・パークも屋根が開閉式なのですが、オープンにしている時は部分的にですがどことなくZOZOマリンに似ているような気がしますね。
↓はZOZOマリンスタジアムの写真ですが外野スタンド背後の壁をなにかしら透明化できたら、開放感があってかなりイメージが変わりそうですよね。あと人工芝の赤土色部分をローンデポ・パーク同様に本物の赤土に出来れば、更に良いですね。
⚫︎ソフトバンク(ミニッツメイド・パーク/ヒューストン)
ソフトバンクは半導体とか宇宙開発とかの繋がりでヒューストンにあるミニッツメイド・パークです。またタイプは全く違いますが、どちらも開閉式の屋根がついていますね。
ホームランが出ると機関車が走るのですが、そういうところも古くから日本有数の工業地帯である福岡県のイメージと合っていると思いました。
ミニッツメイド・パークといえばセンター後方にあった傾斜30度の今はなきタルの丘。個性を出し過ぎた結果、選手からは不評で改修されてしまいましたが、アメリカのそういう尖り方が少し羨ましく思うところはあります。
⚫︎オリックス(ロジャースセンター/トロント)
オリックスは京セラドームと同じようなドーム球場でスタンドの形状やフェンスの色合いとかなんとなく親近感があるロジャースセンターです。ちなみにロジャースセンターは開閉式ドームとなっています。
現実的に京セラドームがロジャースセンターのように改修することは難しいですが、改修計画の動画を見ると妄想が膨らみますね。
あとプランBとして、年々NPBの使用頻度が減っているように感じるほっともっとフィールドに移転です。
もしくは立地的に集客が厳しいなら、SF的な謎の超技術を使って、ほっともっとフィールドを京セラドームの隣りに転送して、天気によって使い分けですね。
ただロッカールームとかダグアウトやトイレなど、表に見えない部分が結構ボロボロみたいなので、それらの改修は必要になってくるでしょう。
どこよりも早く内野天然芝やフィールドシート、スタジアムDJなどを取り入れ、ボールパークという概念を初めて日本に取り入れた球場なので、うまく活用していって欲しいですね。
⚫︎楽天(楽天モバイルパーク宮城)
楽天も文句なしで現行のホームである楽天モバイルパークでいいですね。観覧車やメリーゴーランドなど日本でもっとも遊び心がある球場だと言えるでしょう。
もともとの典型的な日本の地方球場から「よくぞここまで垢抜けたボールパークに改築したものか...」と感心させられます。
欲を言うなら、人工芝だった時のような塁間も赤土を用いた色合いの土にして欲しいところですね。(人工芝時代は塁間を赤土風にカラーリングしていましたね)元々の構想では黒土じゃなかったっぽいので、何かしらの事情はあるのかもしれませんが。
もしマツダスタジアムのように黒土部分を実際に赤土に変えてもらえたら、自分的には完璧です。
選手越しに観覧車とかメリーゴーランドとか遊園地のような景色が見えるのも素晴らしいです。
⚫︎日ハム(エスコンフィールド北海道)
もはや何も言うことありません。現時点で完璧な日本型の屋根付きボールパークだと言っていいでしょう。
期待値がかなり高かった故にマジックミラーになっているバックネットや統一感のない広告がごちゃごちゃしていて、少し気になるといえば気になりますが、そんなことを差し引いたとしても十二分の出来だと言えるでしょう。
エスコンフィールドのようなメジャーにも引けを取らない奇抜な左右非対称の開閉式屋根付きボールパークが日本に出来るなんて、まさにこの記事で垂れ流している妄想が現実になったような気分です。
やっぱりブルペンが客席から覗けるのは最高ですね。今後、エスコンフィールドが一つの基準になることを切に願います。
グラウンドから見えやすいところばかり目につきますが、個人的には広々としたMLBっぽいコンコースが好きですね。スタンド席以外にも滞在できる場所があって、観戦の自由度が上がりそうです。
⚫︎西武(ベルーナドーム)
これだけスタジアムについてあれやこれや妄想してきましたが、基本的に出不精なのでテレビ観戦中心の僕にとっては日本No.1だと思うドーム球場がベルーナドームです。なのでベルーナドームもそのままでいきましょう。
テレビで見るとバックネット裏のVIPルームがうっすらとですが透けて見えるのが高ポイントですね。他の球場だとだいたいその場所は真っ黒なマジックミラーに覆われていて、視覚的な面白みに欠けますからね。
やっぱり客席から間近で見れるブルペンだったり、球場全体を見渡せるオープンコンコースやそこに立ち並ぶ売店に外野の芝生席(残念ながら無くなった)、そしてオルガンの演出なんかは、さすがドジャースタジアムをモデルに作られているだけあって、ちゃんとボールパークを分かっている方が設計しているのが伝わってきます。
ただ残念ながらベルーナ(西武)ドームと言えば、ドームなのに酷暑、多湿、極寒、台風と過酷な自然現象を体感できしまうことで選手からは不評のようです。
不評の原因となっている中途半端な屋根ですが、まぁまぁなお金を掛ければ取り外し可能な仮設みたいなものですので、今後もし大規模な再改修があるなら、開閉式屋根へと改造した後に天然芝化みたいな妄想はついついしてしまいます。
これからにも期待できる!
現在、神宮と千葉に大規模改修や新スタジアムの構想があります。千葉はまだまだ何も決まっていない真っさらな状態なので時間がかかりそうですが、神宮に関しては外苑周辺の再開発問題と絡んでいるものの、おそらく10年以内には新スタジアムが出来るのではないと思います。
少なくとも既存の神宮球場が老朽化しているので、大規模な改修は行われるでしょう。そうなれば、同じ東京に本拠地を置く巨人も何かしらのアクションを起こしそうですよね。現に2軍施設はすでにボールパーク計画を進めています。
個人的にはオリックスも京セラドームを自前化しているので、大規模な改修があるのではないかなと勝手に期待しています。かつてグリーンスタジアム神戸を時代に先駆けてボールパーク化した球団ですからね。
既存でも営業努力が感じられる良いスタジアムが意外にも多い!!
当初は12球団の各本拠地をボールパークに当てはめていこうという妄想でしたが、記事を書いてるうちに半分以上の7球場がそのままでもいいかなと思えたのが自分でも意外でした。
まぁ途中でめんどくさくなったというのもありますが、改めて見ていくと思ってたよりも良い球場が多かったです。
今年はコロナ禍以降で初めてとなるスタジアム観戦をするのを一つの目標にしたいですね。
とまぁ今回はこんなところで終わります。