透明人間が配達してくれる世界に住む人たち 2022年5月16日
なんとなくTwitterを眺めていると、気になるツイートがバズっていた。
普段あまりスーパーを利用しないので、こういった状況に遭遇したことがないものの、共感できるツイートだと思った。たしかにあまり他者のことを考えていない親御さんを目にすることはある。
自分は宅配便の仕事をしているのだが、配達に伺った際、子供が出てくることは少なくない。普通に受け取ってくれるなら全然いいのだが、親が無理にやらせていると感じた場合は少しイラっとくる。
荷物の受け取りに出て来た子が明らかに目の前の知らないおじさんに対し、戸惑いや怯えを隠せていないことがある。こちらも大人の対応として、少しでも緊張感を和らげようと子供の視線に合わせて中腰になり、作り笑顔で荷物を渡す。
そんな状況を親御さんが奥の方から満足気に見守っている。我が子の成長を実感し、悦に浸っているのだろうか。
また子供が受け取りの捺印をするという状況もよくある。この場合もスムーズに事が運ぶなら、べつに問題ない。ただ子供が全然乗り気でなく、中々捺印してくれなかったり、判子の押し方を教えるところから始める親御さんもいたりする。
このような事象との遭遇はこの仕事をしていて、ある意味一番〝キツい〟と感じる瞬間だ。
そんな親御さんの視線には恐らく我が子しか写っていなく、自分は存在していないのに等しいのだろう。そのような光景を〝無の境地〟でやり過ごすのだが、「時間かかってしまい、すみませんねぇ」みたいな感じで、申し訳なさそうにして頂ければ、「全然いいですよー」という気持ちは湧く。
〝キツい〟というのは、自分の存在が感知されていない場合だ。中にはこちらの方を全く見向きもしない親御さんもいて、「物理的に見えていないのかな?」と勘繰ってしまう時がある。もしかしたら彼ら彼女らは透明人間が荷物を届けてくれる世界の住民なのかもしれない。
スーパーのセルフレジ問題もこれらと同じ構造で、配慮するとかしないとかの問題ではなく、物理的に見えていないのではないだろうか。なので、あくまでもこのセルフレジ問題がどれほど深刻なものなのかは正直分からないが、もし解決策があるとするならば、お店側が明確なルールを作るしかなさそうだなと感じる。
と、まぁこんな感じで独身中年が気になる話題を引っ張り出してきて、無責任に物申してみた。