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マンション思考のレールから外れてみる①

30をもうすぐに家を建てることに決めたものです。第二回も興味を持ってくださり嬉しいです。

初回で書き忘れたのですが、僕らの家が完成するのは2025年夏、検討時期から含めると足掛け2年、なかなかの長期プロジェクトになる予定です。

それまでに建築士さんとの打ち合わせがあったりなかったり、色んな問題を解決したり打ちのめされたり。トピックや気持ちの変化に触れて、不定期にのんびーりと書いていこうと思っています。うっかり興味を持ってくれている皆さまに置かれましては「完成まだかよ!」を押し殺して見守ってくださると助かります。

さて、タイトルの話題に戻ります。

初回でも書いた通り、東京に住んでいるとどうも「やっぱりマンション購入でしょ!」党の勢力が近年勢いを増している気がします。(西村の感覚調べ)

しかし家の選択肢とは本来無数にあるもので、一軒家⇄マンション、持家⇄賃貸⇄住所不定、木造⇄鉄骨、現金⇄ローン、住む用⇄事業用などなど。

その中で僕らは木造の一軒家を完全居住用で作ることに決めたわけですが、以前は「やっぱりマンションなのかしら」とも考えていました。そこからどうしてこの決断に至ったのか。思考の足跡をたどってみようと思います。

お金と時間

なぜ以前はマンション派だったのか。キーワードはきっと「お金」と「時間」。もう少し紐解きます。

人はみんな幸せになりたい。でも幸せになる方法は皆違うし、そもそも方法なんて分からないですよね。だから人は幸せの最大化より、不安の回避を優先するそうです。とすると、マンション購入は自然な発想だと思えてきます。

なぜなら、割安なマンション購入は、お金が減りづらいから。(一軒家は上物の価値は無くなるし、売りづらい)むしろ増える可能性だってある。もしこの先家を建てたくなったら、それを元手に買えばいい。なので一旦お金的に負けないマンションを買えれば安心では?

ここで僕らが思い出した漫画スラムダンクの名シーンがあります。

お金は汎用的です。つまり、お金はいつでも、かつ色々な、幸せと交換できる。何があるか分からないなら、とりあえずお金を守っておこう。そう考えて以前はマンション購入を考えていました。そして購入をやめた今でも、人生100年時代、何が起きるか、いつまで生きるか分からない。であれば、色々なことに対応できるお金を持って安心を得る。これも1つの正解だったなとも思います。

ただやっぱり忘れたくないなと僕らが思ったことこそが、↑花道のセリフ。

確かにマンションを買えば、お金は安心かもしれない。でもそこに住む数年はどう考えるのか。(割安すぎて一瞬でとんでもない利益生む等は置いておいて)。家族と今この瞬間を過ごしたいのはマンションなのか、一軒家なのか。一軒家なのだとしたら、未来のお金と今の住環境を簡単にトレードしていいのか。歳を重ねた時に、綺麗な家で新たな生活を得たいのか。長く過ごした家で愛着をや思い出を得たいのか。そんな視点に立った時、僕らのマンション思考が揺らいでいきました。

お金で絶対買えないものがあります。時間です。もっといえば「〇〇歳の時間」
もっともっといえば「〇〇歳を何処で過ごすか。〇〇歳で何を経験するか。〇〇歳で何を思うか」

タクシーに乗るなどの効率化で、足元の時間を買うことはできる。でも20代になった今、10代の時間を過ごすことはできないし40代の時間を過ごすこともできません。

お金は大事です。超大事。でも人生という単位で俯瞰し冷静になると、お金などの「①経済的資産」以外にも「②感情や経験など目に見えない資産」があるなと気づきます。そして②を作るものこそが、その瞬間瞬間をどこで過ごし、何を体験し、何を思うか。すなわち時間です。

これらは互いに影響し合っているし、主従がコロコロ変わります。お金社会を生きる難しさですね。幸せになるために両方が大切なことは勿論ですが、①だけじゃなく②の側面からも、住む場所を考てみる。するともしかしたら、家の選択肢が増えてくるかもしれません。

僕らはなるべく早くに、大好きな家を作り、大切に長く過ごしていきたい。そして家と自分たちの変化すら楽しみながら、記憶と記録に残していきたい。きっとこれが僕らの幸せを1番大きくする。そう信じて今回の決断をしたのでした。

次回

第一回に引き続き繰り返しますが、住居や不動産に万人に通ずる正解はないと思います。ひとつのモノサシまでに気軽に捉えて貰えますと幸いです。

そして、僕らの今回の家づくり決断にはまだまだ理由があるので、もう少し続けてみようと思います。

次回「マンション思考のレールから外れてみる② 街に対して建物がもつ意味と責任(仮)」

読んでくれてありがとうございました。

西村


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