10月31日は,マルティン・ルターが95か条の論題を提出した日。
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概要 このページでは「今日は何の日?」をテーマに,今日生まれたひとや,今日あった歴史的出来事について書いていきます。昔のことを思い出し,それを題材に周りのひとと会話するきっかけづくりにお使いください。毎日提供!(たぶん)
今日は何の日
10月31日は,マルティン・ルターが95か条の論題を提出した日です。
マルティン・ルターはドイツの神学者です。十字軍の軍資金のために始められた免罪符ですが,ルターのころには煉獄にいるひとの罪まで帳消しするものになっていました。ルターはこれはおかしいのではないかと主張したのでした。
免罪符によって,自らの罪が帳消しになる。そうすれば,わたしたちは安心して死ぬことができます。しかし,ルターは,むしろ,罪による苦しみを背負いながら,天国に行くことを信じるのが適当だろうと主張したのでした。
現代の宗教でも,あることをしたら,罪が消えるであるとか,病気が治るだとかいって,苦しんでいるひとからお金を徴収するわけです。ルターのころも現代の基本的には構造は変わっていないようです。
生きていくのはしんどい,加えて,どんどん体の自由も効かなくなる,病気で生活もままならない,そして死におびえる。わたしたちは必ずこうした生老病死による苦しみを抱えることになります。それから自由になりたいと思うのは当然です。もちろん,それは無理なことなのですが。しかし,それができると言うひとがいる。何かを信じることで救われるというが,なぜかそこにお金が絡んでくる。お金を出せば,それが叶うという。末端のひとの暮らしが質素であるほど,宗教施設は立派になる。信者が貧乏をして,宗教家が高級車に乗る。
それでも心の平安があるからいいのです。そういうひとが大半でしょう。しかし,ルターは,偽物の平安を得て安心するよりは,罪の苦しみを抱えて生きるほうが,天国は近くなると言います。
苦しみにも意味があるのかもしれない。
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