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8月27日は,宮沢賢治が生まれた日。

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概要 このページでは「今日は何の日?」をテーマに,今日生まれたひとや,今日あった歴史的出来事について書いていきます。昔のことを思い出し,それを題材に周りのひとと会話するきっかけづくりにお使いください。毎日提供!(たぶん)

今日は何の日

8月27日は,宮沢賢治が生まれた日です。

「銀河鉄道の夜」などで有名な作家ですね。「銀河鉄道の夜」は,最初から最後までどこか現実味がない美しさのなかで常に「死」が意識される緊張感のある小説ですね。

小説のなかには,「さいわい」という言葉がたくさんでてきます。そのうちにいくつか抜き出してみましょう。

「ぼくはおっかさんが、ほんとうに幸(さいわい)になるなら、どんなことでもする。けれども、いったいどんなことが、おっかさんのいちばんの幸なんだろう。」

宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

ぼくはそのひとのさいわいのためにいったいどうしたらいいのだろう。

宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

「けれどもほんとうのさいわいは一体何だろう。」

宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

「ああそうです。ただいちばんのさいわいに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです。」

宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

自分の幸せを追求するというのは日本国憲法の幸福追求権のように非常にわかりやすい考え方です。一方,他人の幸せを追求する,特に小さな子どもがそう望むとき,何とも言えない息苦しさを感じます。子どもがそんなことを考えなくていいじゃないか。どうして,そんなふうに考えるようになってしまったんだろう。幸せなんていう抽象的なものについて考えなくてもよいのに。考えが抽象性を増すのは,生活に具体的な素材がないからではないだろうか。フィクションだと分かっていても,なんとも居心地の悪さがあります。

現実味がなく,絵画のように,なにか枠にはめられているような息苦しさ。美しさはいつも人間の自然な生き方の逆のところにあるように思える。

小説を読んでいても,意気が詰まる気になるが,この小説をアニメーションにした下の作品も同じ。

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