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変人でもいいじゃない。友はいつか見つかる…かな?
天竺ネズミのお話と見せかけて…おじいさんと男の子が登場人物😁の本を読みました。ちなみに天竺ネズミってモルモットのこと。
オススメ度🌟🌟
深いぃ度🌟🌟🌟
本:ビックバンのてんじくねずみ
作: 石井 睦美 さん
絵: 長 新太 さん
出版社: 文溪堂
対象: 小学中学年(?)
https://calil.jp/book/4894231298
お話
主人公は、小学生4年生の男の子👦 放課後に友達と遊ぶことに魅力を感じなくなり、一人で河川敷で自己と他が融合する感じたり(?)。勉強が面白いと感じたりし始めたた少年が、同じく、毎日のように河川敷でぼんやりしているおじいさん(近所で変わり者で有名)と年齢を越えてお友だちになり、ビックバンの思念のかけらの天竺ネズミと生活していたというトンでも話(一般常識的に)を聞く話。
感想
キーワードは現象(?)と思念だね。天竺ネズミ🐭は現象と思念を結びつけるものといった役回り。少年は賢いよ。ほんと、私が4年生の頃って、宇宙の始まりとされるビックバンの特異点なんて考えた事あったかな?
とにかく色んな事をぐるぐる考えて、一人でポツンとしている少年に、若い頃から人と関わるのが苦手で避けてきたおじいさんが、自分の『むなしい』感情が同じく持天竺ネズミに擬態したビックバンの思念を引き寄せてたと話し出す。しかも一緒に居心地のよい生活を一時したんだってね。それって、きっと自分と同じ匂いを少年に感じたんだろうな。だからそんな話を時間をかけて語ったんだと思った。
ここで、この物語の引き込まれるポイントは、それむなしい感情を生物(人間の感情)として表現していないことの様に感じたな。物理の世界、ビックバンという現象に感情を持たせたり、類は友を呼ぶという現象(?😁)を万有引力の法則といってみたり。その辺りが私にはとてもツボだった!
結構重めの感情が『むなしい』ということだと思うのだけど、無生物にこれをあてがう事で生々しさが薄れる気がする。でも、回りにだーれも仲間がいないであろう事が容易に予測できるビックバンが『むなしい』もなんとなく伝わる気がする。不思議だ。
結局のところ、少年は『むなしい』にとらわれず、その後の日々も過ごすのよ。おじいさんと会えなくなっても彼は変わらない。もしかしたら、彼の天竺ネズミが来ればよいって思ってる?
私ならどうかなぁ。寂しくてむなしさに耐えきれずに自分を変えちゃうかもしれない。
どちらが良いか選ぶのは難しく感じる。
だって。変人と呼ばれてるおじいさんにだって心に残る友が居たんだもの。
変わらず偏屈を貫き通すのも、来ないかも知れない友を『むなしい』ココロを持ったまま待ってるのもカッコいいと感じるのは、もう大人だからだろうか…それとも私も『変人』だからか😁
大人の感想
この本が出版されたのは1996年。この少し前にホーキンス博士の研究がとても有名になったな。と思い出した。子供向けの科学雑誌に、アインシュタインの相対性理論とかビックバンについての記事が多かったよ😁
懐かしく思いながらキーワードを見てしまった♪
『万有引力』と『類は友を呼ぶ』をかけるのってなんかカッコいいと思うのは私だけだろうか…