2024年の桜を振り返る真夏
“ドンルク”
ギターを始めたきっかけは、中学校の英語の授業だった。先生が英詞の課題曲を選び、歌詞カードの穴をリスニングで埋めていくというもの。その中で“オアシス”というイギリスのバンドの『Lyla』という当時の新曲が選ばれたことがあった。その曲のギターソロを聴いたときに、私ことアラサー会社員は強く「ギターをはじめたい!」と思ったのだ。そんなところからオアシスも好きになり、2009年3月に行われた幕張メッセでの単独ライブで彼らを初めて見ることができた。しかし、それから程なくしてバンドは解散し今日に至るまで不在は続いている。
オアシスはノエルおよびリアムのギャラガー兄弟を中心に結成されており、解散後は兄弟それぞれがソロで活動している。今年のフジロックでは、兄のノエルが最終日に出演して大団円を迎えたらしい(らしい)。その夜、SNSを見ていると“ドンルク”という言葉がいくつも流れてきた。調べてみると、これはオアシスの有名曲でありノエルが現在も演奏する『Don’t Look Back In Anger』 の略称のよう。「なんでも短縮かね!」とザ・嫌なおじさんのような感想を持ちつつ羨ましくもあった。さて、私は怒りよりも今年の桜を振り返りたい(激しく強引)。
桜を振り返る会
ライカのM11モノクロームとMDaへの駄文を作っている間に季節は完全に過ぎた。そして、現在は酷暑の8月。ただ、このnoteにはスポンサーもアフィリエイトも絡んでおらず(そりゃそう)何をアップしようと怒られることはない。ならばやってしまえば良いのだ。このままハードディスクの肥やしにするのはどこか悲しい。ということで、真夏に真春の写真を振り返る。「来年の撮影に向けて」といった内省や改善的な話はいっさい含まれない。でも、桜が咲くと多くの人が立ち止まってその写真を撮る。私自身を含め、改めて面白い習性だなと思う。
近所
千鳥ヶ淵(東京都)
高田城址公園(新潟県)
これまで
付録
幾つかのカメラで、色々な桜を撮った。カラーはもちろん桜の色合いが収められているが、モノクロではその花びらのディテールが浮き出てくる感じがする。ふと、坂本龍一氏(教授)の『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』という著書タイトルを思い出す。満月が見れるのは月に一度程度だ。それを考えると、桜は年に一度のシーズンでしか見られない。来年も変わらずにこうして桜を見て、写真が撮れたら嬉しい。桜も儚いものだが、人間もまたそういう存在だと思う。私にとっての写真は外部メモリー的でもある。1番は、その瞬間を“本体”に刻むことだ。