見出し画像

イエスは、ご自分が神だと言ったのか?

「アブラハムが生まれる前から『わたしはある』なのです」ヨハネ8章58節(新改訳2017)
これは、イエスの神宣言なのか。


「わたしはある」(ギリシア語で「エゴエイミー」、英語で「I AM」)は、神の名か


「わたしはある」は神の名ではない。神の固有の名は「YHWH(ヤハウェ)」である。
「わたしはある」は、「YHWH」の意味・内容を表わすものである。「わたしはある」は、シナイ山でモーセに語られたものである。モーセは、ファラオに神の名を聞かれたら何と答えればいいか神に尋ねたときに「『わたしはある』という者だと言え」と答えられたのだ。このときの「わたしはある」は、ヘブライ語であるYHWHを古代エジプト語で言い表したものだ。

これは、田中さんの名は「田中」であるが、「たなか」では外国人にはその意味・内容が伝わらないので、田んぼの中にいるという意味で「I'm in the rice field」だと言っているようなものだ。

つまり、ヨハネ8章58節の場面において、YHWH(たなか)ではなく、わたしはある(I'm in the rice field)と言ったのなら、それはご自分の内容や性質について述べたのである。

イエスは、神の固有の名YHWHでなく、「わたしはある」としているのだから、この場面では、神と性質が等しい者だという意味で言ったのである。

イエスは、性質においてまことの神と等しい者としたが、まことの神そのものだとしたのではない。


「等しい」と「そのもの」は異なる
金メダルを、とある市長がかじった事件があった。
後日、それと等しいメダルと交換されたが、仲間と一緒にもらったメダルそのものとは異なるものであるのは、お分かりだろう。




いいなと思ったら応援しよう!