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【黙示録】第6章-第7章_学習用レジュメ

ヨハネの黙示録の理解を深めるための学習用レジュメです。聖書の該当箇所を読みつつ、併せてこのレジュメをご覧ください。聖書年表を用いたリアルな時間軸の把握による考察と解説になります。
ご不明点などありましたら、ご質問ください。ともに学びましょう。


第6章

子羊が六つの封印を解いていく
✅第一の封印から第四の封印
✅第五の封印
✅第六の封印

第7章

勝利する神の民【予告】
✅14万4千人のイスラエル
✅白い衣の大群衆【大患難末期の予告】



【ヨハネの黙示録 第6章】

子羊が六つの封印を解いていく

✅第一の封印から第四の封印

1 小羊がその七つの封印の一つを解いた時、わたしが見ていると、四つの生き物の一つが、雷のような声で「きたれ」と呼ぶのを聞いた。 2 そして見ていると、見よ、白い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、弓を手に持っており、また冠を与えられて、勝利の上にもなお勝利を得ようとして出かけた。

3 小羊が第二の封印を解いた時、第二の生き物が「きたれ」と言うのを、わたしは聞いた。 4 すると今度は、赤い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、人々が互に殺し合うようになるために、地上から平和を奪い取ることを許され、また、大きなつるぎを与えられた。

5 また、第三の封印を解いた時、第三の生き物が「きたれ」と言うのを、わたしは聞いた。そこで見ていると、見よ、黒い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、はかりを手に持っていた。 6 すると、わたしは四つの生き物の間から出て来ると思われる声が、こう言うのを聞いた、「小麦一ますは一デナリ。大麦三ますも一デナリ。オリブ油とぶどう酒とを、そこなうな」。

7 小羊が第四の封印を解いた時、第四の生き物が「きたれ」と言う声を、わたしは聞いた。 8 そこで見ていると、見よ、青白い馬が出てきた。そして、それに乗っている者の名は「死」と言い、それに黄泉が従っていた。彼らには、地の四分の一を支配する権威、および、つるぎと、ききんと、死と、地の獣らとによって人を殺す権威とが、与えられた。

⚫︎1~8節 産みの苦しみが始まる
・封印① → 白い馬(冠と勝利) =偽キリスト(世の宗教や価値観)
・封印② → 赤い馬(平和を奪う)=戦争や紛争
・封印③ → 黒い馬(手に秤)  =経済不安
・封印④ → 青い馬(死)    =健康不安

※6章の白い馬(偽キリスト)は、 19章にも登場する白い馬(真キリスト)と対比される。

彼らに地上の4分の1を支配させ、剣と飢饉と死病と地の獣によって殺す権威を与えた。
※(地の)獣は、13章を参照ください。
※「殺す」「死」は、神からの離反である「霊的な死」を含む。

なぜ産みの苦しみがあるのか?
※創世記とヨブ記を参照ください。
この世界は全て神の管理下にあるが、神が万物完成のため悪魔による試みを許す。


✅第五の封印

9 小羊が第五の封印を解いた時、神の言のゆえに、また、そのあかしを立てたために、殺された人々の霊魂が、祭壇の下にいるのを、わたしは見た。 10 彼らは大声で叫んで言った、「聖なる、まことなる主よ。いつまであなたは、さばくことをなさらず、また地に住む者に対して、わたしたちの血の報復をなさらないのですか」。 11 すると、彼らのひとりびとりに白い衣が与えられ、それから、「彼らと同じく殺されようとする僕仲間や兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいるように」と言い渡された。

⚫︎9~11節 神の言葉と証のために殺された者のたましい=殉教した聖徒

彼らは祭壇の下から大声で言う
「いつまで裁きを行わず復讐しないのですか!?」
 ↓
白い衣(=勝者の証)が与えられ、聖徒または殉教者の数が満ちるまで休んでいるように言い渡される。


✅第六の封印

12 小羊が第六の封印を解いた時、わたしが見ていると、大地震が起って、太陽は毛織の荒布のように黒くなり、月は全面、血のようになり、 13 天の星は、いちじくのまだ青い実が大風に揺られて振り落されるように、地に落ちた。 14 天は巻物が巻かれるように消えていき、すべての山と島とはその場所から移されてしまった。

⚫︎12~14節 主の怒りの大いなる日【おそらく2028年】

主の怒りの大いなる日については、15章、16章、18章、19章において詳細が描かれれる。

【象徴的な描写】
大地震が起こり(大きく宗教や価値観が震え)
太陽(真理)が暗くなり月(虚偽)は赤くなる
青いちじく(未熟な者)が強風に揺さぶられるように
星(誤謬)が落ちる
天(神の恵み)は消えてなくなる
すべての山と島(エクレシア)は移される

実際の天変地異とも考えられるが、地、太陽、月、星、天、山、島などは、象徴的な意味があるので、この場面も神の裁きを象徴的に描いているのかもしれない。ヨハネが見た幻という設定なので、断定はできない。

15 地の王たち、高官、千卒長、富める者、勇者、奴隷、自由人らはみな、ほら穴や山の岩かげに、身をかくした。 16 そして、山と岩とにむかって言った、「さあ、われわれをおおって、御座にいますかたの御顔と小羊の怒りとから、かくまってくれ。 17 御怒りの大いなる日が、すでにきたのだ。だれが、その前に立つことができようか」。

⚫︎15~17節 地の王、高官、千人隊長、金持ち、力ある者、奴隷、自由人が身を隠し、山や岩(頼れる者)に言う、
「神と子羊の怒りから隠してくれ、大いなる日が来たからだ」

この場面は、明らかに「神の怒りの裁き」の場面である。第6章の終りは、神の裁きの描写である。


【ヨハネの黙示録 第7章】

勝利する神の民【予告】

✅14万4千人のイスラエル

1 この後、わたしは四人の御使が地の四すみに立っているのを見た。彼らは地の四方の風をひき止めて、地にも海にもすべての木にも、吹きつけないようにしていた。 2 また、もうひとりの御使が、生ける神の印を持って、日の出る方から上って来るのを見た。彼は地と海とをそこなう権威を授かっている四人の御使にむかって、大声で叫んで言った、 3 「わたしたちの神の僕らの額に、わたしたちが印をおしてしまうまでは、地と海と木とをそこなってはならない」。

⚫︎1~3節 神の印が押される
四人の御使が、地の四隅に立ち四方の風を抑え、地にも海にも木にも吹き付けないようにした。もう1人の御使が四人の御使に言う。
「 印を押してしまうまで、地にも海にも木にも害を加えるな」。

※「地」とは、世の宗教や価値観。
※「海」とは、政治。
※「木」とは、地から生えた物、つまり、世の宗教や価値観から派生したもの。
※「害を加えるな」とは、そのままにしておけという意味(マタイ13:24-30の毒麦のたとえを参照ください)。

4わたしは印をおされた者の数を聞いたが、イスラエルの子らのすべての部族のうち、印をおされた者は十四万四千人であった。5 ユダの部族のうち、一万二千人が印をおされ、ルベンの部族のうち、一万二千人、ガドの部族のうち、一万二千人、6 アセルの部族のうち、一万二千人、ナフタリ部族のうち、一万二千人、マナセの部族のうち、一万二千人、7 シメオンの部族のうち、一万二千人、レビの部族のうち、一万二千人、イサカルの部族のうち、一万二千人、8 ゼブルンの部族のうち、一万二千人、ヨセフの部族のうち、一万二千人、ベニヤミンの部族のうち、一万二千人が印をおされた。

⚫︎4~8節 イスラエルの子ら12部族から各12,000人

12部族×12,000人=144,000人

数字はおそらく象徴でしょう。「12×12×1000」という「完全なる完全」と表している。イスラエルの12部族で表された144,000人は、血統のイスラエル人(真ユダヤ人)ではなく、真キリスト者(聖徒と大群衆)を表す。

※黙2:9と黙3:9の偽ユダヤ人との対比
※ダン族(偶像崇拝に堕落した)の名は無い
※イスラエルとは何か→ 下記ピックアップ参照


✅白い衣の大群衆【大患難末期の予告】

9 その後、わたしが見ていると、見よ、あらゆる国民、部族、民族、国語のうちから、数えきれないほどの大ぜいの群衆が、白い衣を身にまとい、しゅろの枝を手に持って、御座と小羊との前に立ち、 10 大声で叫んで言った、「救は、御座にいますわれらの神と小羊からきたる」。11 御使たちはみな、御座と長老たちと四つの生き物とのまわりに立っていたが、御座の前にひれ伏し、神を拝して言った、12 「アァメン、さんび、栄光、知恵、感謝、ほまれ、力、勢いが、世々限りなく、われらの神にあるように、アァメン」。13 長老たちのひとりが、わたしにむかって言った、「この白い衣を身にまとっている人々は、だれか。また、どこからきたのか」。 14 わたしは彼に答えた、「わたしの主よ、それはあなたがご存じです」。すると、彼はわたしに言った、「彼らは大きな患難をとおってきた人たちであって、その衣を小羊の血で洗い、それを白くしたのである。

⚫︎9~14節 
すべての国民、部族、民族、言語から、だれも数えきれないほどの大群衆
神と子羊の前に立ち白い衣をまとい、ヤシの枝を持っていた。

白い衣(勝者の証)の大群衆とはだれか?
彼らは、大患難を経てきた者たちで子羊の血で衣を白くした(=回心し聖とされた)。

→ 大患難末期に地上に生存する者らのうち、神の戒めを守りイエスの証を保つ者(真キリスト者)は、天に上げられる(黙14:15、黙19:1-8)。

→ (再臨の時にはすべての目が彼を見るとあるが、その時までに)見ずに信じる者は幸いである(ヨハネ20:29)。

→ イエスの証を守る者は守られる(黙3:10)。

15 それだから彼らは、神の御座の前におり、昼も夜もその聖所で神に仕えているのである。御座にいますかたは、彼らの上に幕屋を張って共に住まわれるであろう。 16 彼らは、もはや飢えることがなく、かわくこともない。太陽も炎暑も、彼らを侵すことはない。 17 御座の正面にいます小羊は彼らの牧者となって、いのちの水の泉に導いて下さるであろう。また神は、彼らの目から涙をことごとくぬぐいとって下さるであろう」。

⚫︎15~17節 彼らは昼も夜も神殿で神に仕えている。彼らはもはや 飢えることも渇くこともない。子羊が命の泉に導く。神は涙をぬぐい取る。

【コリント人への第一の手紙 3章16節】
あなたがたは、自分が神の宮であり、神の御霊が自分のうちに住んでおられることを知らないのですか。

【コリント人への第二の手紙 6章16節】
私たちは生ける神の宮なのです。神がこう言われるとおりです。「わたしは彼らの間に住み、また歩む。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる

→ 大群衆は、生ける神殿であり、神に仕える神の民として、千年間(第七千年期)、キリストに牧され暮らす。


➡️ピックアップ
「イスラエル」とは何か?
イスラエルとは、神と(共に)闘う者。つまり、真キリスト者のことである。

【創世記 32章28節】
その人は言った、「あなたはもはや名をヤコブと言わず、イスラエルと言いなさい。あなたが神と人とに、力を争って勝ったからです」。

【ヨハネによる福音書 1章47節】
イエスはナタナエルが自分の方に来るのを見て、彼について言われた、「見よ、あの人こそ、ほんとうのイスラエル人である。その心には偽りがない」。


聖書の中でも難解と言われる「ヨハネの黙示録」の全体構成を図表化しました。全体図を視覚的に俯瞰ふかんすることができます。





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