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プログラム休止を決断した理由

2024年10月7日、HPとインスタグラムにて、来春までプログラムをお休みする旨の発表をしました。
2020年8月に創業して以来、このようなことは初めてです。
特にリピーターの保護者の方からは、驚きと心配、応援のメッセージをたくさんいただきました。

お休みの理由について、これまでは「事業改革のため」としか公表していませんでしたが、その詳細について書いてみようと思います。

宿泊できる女性スタッフがいない

決め手となったのがこれです。
詳しくは個人情報に触れてしまうのでここでは書きませんが、10月以降、泊まれる女性スタッフに欠員が出てしまいました。
宿泊型のプログラムを主としており、小学生男女が泊まりに来るので、夜間常駐するスタッフは少なくとも男女1名ずつは必要になります。

この役割を担うスタッフ、つまり私+もう一人の女性は、年間を通して固定で常駐できた方がいいと考えています。
なぜなら、親元を離れて見知らぬところで泊まるのに、最低限スタッフは慣れ親しんだ人がいないと、参加する子どもも安心できないだろうと思うからです。

社会人/学生問わず、協力してくれるスタッフはたくさんおり有難いのですが、皆本業があるので、どうしても交代制になってしまいます。
夜間も含めて交代制でシフトを組むこともできましたが、「八郷に行ったら、あの人とあの人は絶対いる」という安心があってこそ、子どもたちは思いっきり楽しめると思うのです。

プログラムを再開するにあたり、必須条件となるのがこのスタッフを見つけることになります。
まだ採用条件などは準備中ですが、決まり次第noteでも記事にしようと思います。


スタッフ間での役割分担を整備したい

八郷留学のスタッフには、HPに載せているコアメンバーの他、参加頻度の高い協力者と、スポット的に来てくれるボランティアの方、フィールドワークとして参加してくれる大学の研究室の学生さんなどがいます。
しかしこれらは明確に区分されておらず、なんとなくの経験値と年齢などで、当日の役割がなんとなく決まっていました。

子どもが怪我をした時に対応する役割や、保護者への引き渡しの時に当日の子どもの様子を申し送りする役割(プログラム中に起こったことを網羅的に把握している必要がある)、食事を作るときに子どもたちと一緒にキッチンに入って調理を指導する役割、+アルファの "目" となって子どもを見守る役割など、仕事は様々です。
また、それぞれ責任の大きさも違います。

どの立場のスタッフがどの役割を担うのかを決めておかないと、いざという時に誰がその責任を持つのかが曖昧になってしまいます。
この役割分担の整備については、以前よりずっと取り掛かりたいと思っていましたが、月に2度のプログラムを実施しながらだとなかなか進めることができませんでした。
他事業の視察などもして参考にしながら整えていきたいと思います。


他社の視察をしたい

前項と関連しますが、これもずっとしたかったことです。
スタッフの役割分担もそうですが、プログラム当日のタイムテーブルの組み方などは特に見直したいところです。
というのも、子どもたちを泊まりがけで預かるということは、まさに生活を共にするということなので、スタッフは相当体力を消耗します。
2泊以上のプログラムになると、中日は朝6:00から就寝までずっと子どもたちを見守ることになります。
今年の夏から交代制を取り入れたり休憩を回したりしましたが、それでも体力的に余裕がないというのが現状でした。

怪我や、子どもたちに起こったこと(お迎えの時に保護者に申し送りすべきようなこと)は、日誌として記録し、スタッフ間で共有できるようにしていましたが、本来ならば毎日1回くらいはスタッフが集まって情報共有するような時間も欲しいものです。

似たようなプログラムを行っているところは、どんなふうにタイムテーブルを組み、どのようにスタッフを回しているのか、とても気になります。
例えば保育園ならば、午睡中に職員会議があるように、八郷留学のような自然体験でも、子どもたちだけで安全に過ごせるような時間帯を設けるなどして時間を作ることはできるのでしょうか?そうだとすればその時間には子どもたちは何をすれば有意義に過ごせるのでしょうか?
もしくは、全く別の方法があるのでしょうか?

もしアイデアがある方がいたらコメントください。


参加費(=収入)とスタッフの報酬(=人件費)を見直したい

八郷留学は、創業当初から参加費をずっと固定していました。
1泊2日を2万円/人として、1日増えるごとに+1万円という形です。
創業3期目から黒字化しましたが、5期目となる今年は、衛生面や安全面を強化するために投資をしたので、9月終了時点で損益分岐点付近の収支となっています。

加えて、スタッフの体制も整え、余裕を持った運営をするためには、ランニングコスト(主に人件費)も今までよりもかかるかもしれないと踏んでいます。
プログラムのコンテンツ的には、回数を重ねて慣れてきた(リハーサルの必要がなくなってきた)こともあり、準備コストは下がっているので、不要なところは削り、必要なところは補填して、最適な収支バランスを試算して、場合によっては参加費の値上げという選択肢もあり得るかもしれません。


他にも、プログラムを休みにしなければ取りかかれないような細かい課題があるのですが、上記の3点が事業改革の主な内容です。

引き続きnoteでは、お休み期間中に取り組んでいることについて発信していきますので、気になる方はフォローしていただけると幸いです。

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八郷留学のつくり方 by 原部直輝
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