20240526 甘い暴力「スウィート・ペイン・ロックンロール」@名古屋ELL
※個人の感想です
※頭を振りながら見ており、流れや言葉はあやふやな記憶です
準千秋楽、名古屋ELL急遽都合がついたので行ってきました!
名古屋はちょうど1年前の破廉恥ツアーでエルフィッツオールが即完してて、さすがにもうELLで頼みますという気持ちだったんだけど、今回なんともうELLも正式なキャパでソールドアウトらしく。
甘い暴力の動員力を感じました。
楽器隊のセッションから、ツインテールの咲さんが登場。衣装は白い普通のシャツに黒のパンツ。
ツインテールが男の髪型で一番好き(?)なのですが、ツアー全然本数行けてないせいで全然見れておらず……個人的には7ヶ月ぶりにツインテールを見れたのでもうそれだけで優勝。ありがとう。
振り返ると、名古屋ってツインテール率もしかして高い?かも?
大阪とか東京とか、デカ箱ライブではツインテールは期待できないので特殊ヘアメが見たければ地方に行け、が持論です。
『首絞めマアチ』始まり。最初からガツンとヘドバン曲やってくれるとこちらの立ち上がりも良いので助かります。
特にこの曲はヘドバンに入る時の音がトップクラスに心地いいのでもうパブロフの犬ばりの条件反射かましてしまう。
ダークサイコが漂う『惡戯』から「手上げろ」と両手を捧げるようにあげたら『都合のいい女』。
個人的に最近どうしても聴きたかった『前戯』が入ってテンションあがり。フリが可愛くて好きなんだな〜。ボトムレスのマイクスタンドを杖みたいにしてウラタロス揺れしてるの最高だった。
間髪入れず『玩具にして』『破・廉・恥』と玩具にしてEPの曲が続きます。これも個人的に久々に破廉恥で暴れたいな〜と思ってたので嬉しい。
どう考えても折り畳みのところのあえての拳ヘドバンいつもじわじわくる。
『溺愛シット』から『スウィートペイン・ロックンロール』は最新EPの流れに。
やっぱりスウィート〜のフリというかノリめちゃくちゃ楽しい。普段あまり声出さずに見ているわたしも「スウィート!ペイン!ロックンロール!」と叫んでしまう。
そろそろ息も絶え絶えのため、茶番でしょうか?と思っていたらまさかの『勝て』が入ってきて衝撃と共に終わりを覚悟する。
でも『勝て』って単純な暴れ曲じゃなくて、本当に力をもらう側面がある。
こことか、仕事で企画出す時とかようわからん権力と戦わないといけないときにかなり支えになってたパートです。
全身で暴れながら、咲さんのパンチ効いたステージングでこの歌詞を聴くと、本当に力が漲る気がします。
いよいよ茶番か!?と思ったら今度は落ち着いた雰囲気で『子どものように』。
この歌詞本当に美しすぎる。文学。
ライブだとここはボーカルが同期で流れてて最後の「ぎこちない愛し方しか できずに」だけを咲さんが歌い上げるのですが、それが本当に抑揚として気持ちよくて想いこもってて好き。
噛み痕が出た時、聞かせでこれを超える名曲この先来るん?と思ってたけど私の中では『子どものように』が最高を更新してます。
雰囲気を保ったまま『憎いのは』。
子どものように、で苦しく切ない恋愛を歌ってる時は大人の青春小説のようだったのに、「あーもう全部 終わっちゃったよ」とシームレスに失恋テーマ繋げながらも一気に地雷系の雰囲気が出たこの流れ、めちゃくちゃよかった。
いろんな女性が主人公の短編小説集みたいだった。
この曲もボーカルは流しながらで、咲さんが途中までは被せて歌いながらも、途中から感情があらわになって曲と乖離した絶叫になっていくの震えた……
特に今日はツインテールなこともあり、いろんな女性を憑依させていく姿がリアルでした。
アレンジ版のイントロから始まった『運命に嫌われた』もまた報われない女性の曲。
そして『共依存』でたとえ結ばれたとしても歪んだ愛に堕ちていく二人を描くというエンドで、短編集の終わりにふさわしい締めでした。
「真ん中開けろ」とWODの指示が入り「どくいりきけん、聴いたら死ぬで」でもみくちゃに。咲さんがフロアで揉まれてると、上からおっきな声でド煽り散らかす文さんが好きです。
からの「ミナゴロシ」。んなことある!?となる畳み掛け具合。今日の『勝て』と『ミナゴロシ』の位置おかしいよ!!!と泣きながら(褒めてる)もやっぱりこの曲はテンションあがります。
日常で鬱憤をためる→ライブで殺してもらう→生き返る というターンで生きてるので、きちんと殺す勢いのライブでないと物足りない。
今日も「まじで殺したるからな⁉️」「お前ほんまに死ねよ!!!」というキレキレの言葉を浴び、「ぬるいんじゃ💢」「頭💢」とスパルタ指導を受けることで溜め込んだ悪く黒い自分をざっくりと殺してもらえました。
これのおかげで一度死ぬため、ライブハウス出る時に新しい自分になってる気がするんだよな。宗教じゃないよ、スポーツです。
と、ここまで来てようやく茶番が!
咲さんも「もう3分の2歌ったよ」と言ってたけど、本当に茶番前のコーナーでこんなに畳み掛けてくる回珍しいです。長かった。瀕死。
茶番はロックンロール3兄弟。
危機的な状況を誰が一番ロックンロールに回避できるかをどんぐりころころに合わせて言うゲーム(???)でした。
文さ……マイケル文が「俺のシャチホコを見せてやる」とか言い出して
義さんに「お前すぐ下ネタ出して来るなよ!」と叱られてたし
文→咲「お前のシャチホコも見せてみろよ!!!!」
咲→文「ああ!?💢見せたろか!?!?」
の流れ、かなり、笑った。
誰が一番面白くなかった(罰ゲームを受けるか)の拍手では綺麗に啓さん0票、文さん0票で、義さんがハリセンで顔をはたかれておわり。
そこから先ほどの「もう3分の2歌ったよ」という流れで、客がざわつき「なんやねんその微妙な反応は!」「もっといいともみたいな反応せえ!」「名古屋の女はげんきがない!もっと元気をだせ、元気を!!!」から「元気もりもり」へ。
「ツーステできる?」
「俺知ってんねん バンギャルはツーステしない」
「ええやんどうせこっちから足元みえへんしなんか跳ねてツーステしてるフリとかせえよ!」
と強制ツーステ風ムーブをさせながらその様子を「キモ!!!」と嘲り笑う咲さん。
本当に私もいくらヘドバンさせられても平気だけどツーステはしたくないから、この認識は正解だと思います。
個人的に元もり1年以上ぶりぐらいに聴いたかもしれない。たぶん柏ぶり。なんか今日元もりの予感があったんだよね。。。
いま仕事が結構大変なので、しらんけどめちゃくちゃ元気出た。
軽快なイントロに入り『おねだり!ろまんちっく』でツインテールが揺れ、そのまま『乱痴気卍娘』へ。「甘い暴力からのメッセージやで」と言われたここ
が無性に刺さった。最近転職先でも真面目に抱えすぎてると言われたり、考えすぎてしまうので、存分にテキトーテキトー✌️で乱痴気頓痴気わっちゃっちゃいえーいできて心底楽しかったです。
ここで長MCから『無力』へ。今日はこの『無力』と言う曲について書きたかったのに既に3000文字も使ってしまった。
この『無力』ってアップルのトップソングランキングでも基本下の方にいて代表曲!ってわけではないと思うんですが、ライブではわりと巡り合う曲です。
一人称がワタシなので、女性目線の報われない曲かなと思わせつつ、実は甘い暴力の、ひいては咲さんの人間性がかなり色濃く出てる自叙伝的楽曲だなと思ってます。
“自分は恵まれているボーカリストではない
体も弱くて、歌も上手くない、才能がない
だから、人の何倍も努力するしかない”
という趣旨の発言を咲さんはよくしてますが、
これがまんま咲さんのもつメッセージ性というか、抱えてきた気持ちと決意なのかもなあ、と勝手に思ってから、かなり好きな曲です。
「甘い暴力のファンには、心が弱い人もいる」
「だって俺自身がそうだから、わかる」
「楽しみたいだけの人ももちろんいると思うけど、明日死のうかなって思ってる人だっていると思うんだ」
「はっきり言うけど、俺、音楽で人が救えるなんて思ったことない」
「でも全員まとめて連れていくから」
「どうか」
「死にたいって、生きていられないって思った時は、心のどこかで、ああ、こんな曲を歌ってたバンドもいたなって思い出してほしい」
というようなMCを血管切れてるんじゃないかと思うほど絶叫してからの無力は、いつも以上に心が揺れました。
「もう大丈夫だよ」
「大丈夫、お前ならやれるよ」
「だから自分の道は、てめえで決めろ!」
と吠えて始まった『てめえで決めろ』
無力で共感値高めてからの前向きな攻撃性を持ってハッパかけるこの曲はこの公演で言いたかったメッセージが全て詰まってる気がして、この夜最高潮の盛り上がりに。
「もう難しいことは言わねえ!」とぶちあげたまま始まった『ヒス症』、『暴動』はもう説明がいらない定番曲で汗だくで楽しかった!
が!『暴動』の途中で咲さんが昏倒してしまい、しばらく起き上がれず。倒れる瞬間も見えたのでかなりハラハラしました。
そういうパフォーマンスなのかなと思ったけど、歌も聞こえてこず、義さんと文さんが弾きながら様子を見て近づいて、ちょっとしてから復活。
その後は「ナメるな!」と叫びステージをやりきりながらも「こんなんじゃ名古屋いちばん取れないよな」と反省した様子だったけど、もう、大丈夫!大丈夫だから休んで!!!!となった。
MCがいつにも増してアツい叫びだったので、酸欠とかなのか、事情はわからないけど本当にからだを大事に、健康に気をつけてほしい……と願うきもちでいっぱいでした。
甘い暴力の魅力として、魂をこめて身を削るライブパフォーマンスというのはあるんだけども、でもそれはあくまで多角的魅力のひとつであって。
それ以外にもシンプルな曲のよさ、きれいに伸びる声、いつでも笑わせてくれるステージ、世界観、クリエイティブ、もちろんビジュアルも含め、魅力はいっぱいのバンドなので、いくら彼らが長生きしたいわけじゃないというスタンスであれ、長く歌い続けてほしいなあとは思うわけです。
そんなわけで名古屋の帰り道は、どうか、精密検査をして大事にしてくれ……という気持ちを抱きながら、帰ったのでありました。
でも本当にライブは楽しかった!!
夏には一番好きなイベント「ドM大調教会」が待ってるのでわくわく!!
めちゃくちゃ長く&遅くなったけど終わり
おまけ
2023/5/27の名古屋ツインテ(左)と
2024/5/26の名古屋ツインテ(右)