見出し画像

小笠原慎之介投手メジャー挑戦!!ワシントン・ナショナルズに移籍へ!!なお井上竜の先発事情が更なる危機的状況へ…

春季キャンプまでまもなく。

全ての球団がオフの補強を終了し、またメジャー挑戦を表明していた選手も、

菅野智之投手→オリオールズ
佐々木朗希投手→ドジャース(マイナー契約)
青柳晃洋投手→フィリーズ(マイナー契約)

と、メジャーの各球団との契約が合意していく中、同じくポスティングシステムを使用しメジャー挑戦を表明していた我らがドラゴンズの小笠原慎之介投手だけが、最後まで契約が決まっていませんでした。

メジャー挑戦か、はたまたドラゴンズ残留か。

メジャー球団との契約が可能なポスティング期限まで残り3時間となる中、1/26の午前4時についに発表されました。

小笠原慎之介投手がワシントン・ナショナルズと2年350万ドル(約5億4000万円)で契約合意したことが発表されました。


ついに決まった!!
我らが竜の先発の柱である小笠原慎之介投手のメジャー挑戦!!

なおこれにより中日ドラゴンズへの譲渡金は、
約1億円
となりました。

しかしながら、マイナー契約の佐々木朗希投手は650万ドルの約10億円契約、ロッテへの譲渡金は約2億5000万円となっているため、やはりメジャーからの小笠原慎之介投手への評価や注目度は佐々木朗希投手以下となってしまいました。

また、ドラゴンズの生え抜き選手がポスティングシステムを使用してのメジャー移籍は小笠原慎之介投手が球団史上初の選手となりました。

なお、ドラゴンズからポスティングシステムを使用してメジャー移籍した選手は、近鉄から移籍してきた大塚晶則投手以来、2人目となりました。

これまで小笠原慎之介投手がどのような成績を残してきたかについてはこちらにまとめてあります↓↓


ちなみに、ドラゴンズからメジャー挑戦を果たした歴代選手のメジャー契約については、

03年 大塚晶則投手 2年185万ドル(約2億350万円)
07年 福留孝介選手 4年4800万ドル(約53億円)
08年 川上憲伸投手 3年2400万ドル(約21億6000万円)
11年 チェン投手  3年1200万ドル(約12億円)

となっていました。


しかしながら、ワシントン・ナショナルズ。プロ野球ファンとしてはあまり聞かないメジャー球団ですが、どのようなチームなのか。

ナショナルズはナ・リーグ東地区に所属し、2012年、2014年、2016年、2017年にナ・リーグ東地区1位となり、2019年にはナ・リーグ東地区2位からワイルドカードからポストシーズンを勝ち進み、そしてワールドシリーズを制覇し見事球団史上初の世界一を果たした球団です。

しかしながら以降、
2020年 5位 26勝34敗 勝率.433 借金8
2021年 5位 65勝97敗 勝率.401 借金32
2022年 5位 55勝107敗 勝率.340 借金52
2023年 5位 71勝91敗 勝率.438 借金20


と、まさかの4年連続ナ・リーグ東地区最下位に沈んでおり、今シーズンにあっては最下位脱出ながらも東地区4位、借金20と低迷していました。

まるでかつての黄金時代からも凋落をし続け、2022年から2024年まで3年連続最下位を喫した中日ドラゴンズみたいだな…( ;∀;)

ちなみにナショナルズにはかつて
ファン・ソト選手(現メッツ所属)
マックス・シャーザー投手(現レンジャーズ所属)
トレイ・ターナー選手(現フィリーズ所属)
カイル・シュワーバー選手(現フィリーズ所属)
というスター選手が所属していた球団でもありました。

なお、ナショナルズに日本人選手が在籍するのは、大家友和投手以来20年ぶりとなり、さらに歴代で所属した日本人選手は、
伊良部秀輝投手(2000年、2001年)
吉井理人投手(2001年、2002年)
大家友和投手(2000年~2005年)
となり、小笠原慎之介投手がナショナルズ史上4人目となりました。


成績を見る限り、ナショナルズはまさしく中日ドラゴンズに似たような状況のメジャー球団ですが、小笠原慎之介投手にとってはメジャーが長年の夢でした。

ドラゴンズ時代と似た境遇となりそうですが、その実力をメジャーで遺憾なく発揮してほしいですね。

ちなみにナショナルズは低迷しながらも若手有望株が多い球団だそうです。


これもう完全にメジャーの中日ドラゴンズですね



しかしながら、小笠原慎之介投手のメジャー移籍ということは、我らがドラゴンズの先発陣に大きな穴が空くこととなり、さらに今シーズンは福谷浩司投手までもが日ハムへFA移籍をしてしまったため、現在の先発陣はかなり悲惨な状況に…

小笠原慎之介投手、福谷浩司投手を除いたドラゴンズ先発陣の去年の成績が、

高橋宏斗(22)
21試合 防御率1.38 12勝4敗 130奪三振 投球回143.2回 QS18回 WHIP0.98 K/BB3.82

柳裕也(30)
13試合 防御率3.76 4勝5敗 34奪三振 投球回67回
QS4回 WHIP1.42 K/BB1.70

涌井秀章(38)
16試合 防3.07 3勝5敗 46奪三振 投球回85回
QS11回 WHIP1.20 K/BB2.00

松葉貴大(34)
17試合 防3.09 5勝6敗 50奪三振 投球回93.1回
QS6回 WHIP1.17 K/BB2.08

梅津晃大(27)
14試合 防4.07 2勝8敗 72奪三振 投球回77.1回
QS7回 WHIP1.38 K/BB2.32

メヒア(27)
15試合 防4.88 3勝8敗 51奪三振 投球回75.2回
QS5回 WHIP1.28 K/BB2.13

松木平優太(21)
8試合 防3.70 2勝4敗 40奪三振 投球回48.2回
QS5回 WHIP1.27 K/BB2.50

大野雄大(36)
9試合 防4.87 2勝6敗 27奪三振 投球回44.1回
QS2回 WHIP1.40 K/BB2.25

仲地礼亜(23)
1試合 防0.00 0勝0敗 2奪三振 投球回1回
QS0回 WHIP0.00 K/BBなし

根尾昂(24)
3試合 防9.39 0勝1敗 7奪三振 投球回7.2回
QS0回 WHIP2.22 K/BB1.00

草加勝(22)   一軍登板なし
福田幸之介(18) 一軍登板なし
森山暁生(19)  一軍登板なし 育成選手
野中天翔(19)  一軍登板なし 育成選手

となります。

去年の規定投球回達成者が高橋宏斗投手と小笠原慎之介投手の2人しかおらず、高橋宏斗投手がチーム最多の12勝を挙げましたが、それに次ぐのが小笠原慎之介投手と松葉貴大投手の5勝、そして柳裕也投手の4勝となります。

そもそもシーズン143試合あるにも関わらず、今シーズン先発した投手は12人のみ。

さらにその12人の内、仲地礼亜投手は1試合の1イニングのみ、根尾昂投手も1試合のみの先発登板なので、実質先発ローテを回したのは10人のみ。

そこから小笠原慎之介投手と福谷浩司投手の移籍となると、今シーズン先発ローテを回した投手は実質8人のみに…

さらに2017年ドラフトから2023年ドラフトで指名した投手の中で、先発起用で今シーズン3勝以上挙げたのが高橋宏斗投手しかいないという事実。

さらにさらにその7年間で指名した投手で今シーズン2試合以上先発起用されたのが梅津晃大投手、高橋宏斗投手、松木平優太投手の僅か3人しかいません…


最早ドラゴンズの先発事情は想像を絶するほどの緊急事態です…


ただ今回のドラフトで大卒No1左腕の金丸夢斗投手、社会人即戦力左腕の吉田聖弥投手を指名したから大丈夫では?と思っても、まだプロ野球の世界で戦っていないルーキーを一軍戦力として計算するのは言語道断です。会心のドラフトを成功させたとはいえ、一軍戦力としての計算は一切できません。

唯一計算できる新戦力は新助っ人のカイル・マラー投手だけでしょう。
もしくは、リリーフ陣から誰かしらの先発転向も考えなくてはいけません。


結果として、ドラゴンズは3年連続最下位に終わり、新たに井上一樹監督が就任し、ドラフトでは大学No.1左腕の金丸夢斗投手の獲得を筆頭に会心のドラフトを成功させ、これに続き来季に向けてブーストをかけたいストーブリーグでしたが、結果として

ビシエド選手が自由契約(来季の移籍先不明)
小笠原慎之介投手がポスティングでメジャー移籍
R.マルティネス投手が巨人移籍
福谷浩司投手が日ハム移籍

と長年ドラゴンズでプレーしてきた選手が4選手も退団となってしまいました…


なお、春季キャンプの一軍二軍キャンプの割り振りにおいて、ドラ2ルーキーの吉田聖弥投手が一軍キャンプとなりましたが、ドラ1ルーキーの金丸夢斗投手は去年の腰痛の影響もあり、二軍スタートに。

また、一軍キャンプにはソフトバンクから育成入団した三浦瑞樹投手、育成の岡田俊哉投手、近藤廉投手が一軍キャンプスタートとなるので、先発陣の空いた穴を首脳陣はドラ2ルーキー、育成からの昇格で穴を埋める目論見もあるかもしれません。


ただやはり一番は去年不振に陥った柳裕也投手、ベテランの大野雄大投手の復活が先発陣最大の追い風となるでしょう。

また2022年ドラ1投手で今季3年目となる仲地礼亜投手と去年育成から支配下昇格した今季5年目の松木平優太投手が今シーズン一軍で活躍できるかどうか、そして新助っ人のマラー投手が一軍戦力となるかどうかが鍵でしょう。

さらには今後また新助っ人を獲得、若しくはトレードでの先発補強もあるかもしれません。


井上一樹監督の下、逆襲のシーズンにするために大型補強に乗り出したかったドラゴンズですが、今回のオフはむしろ逆。戦力流出が止まらない逆風のシーズンとなってしまいました…

それでもなんとかしなくてはいけないのがドラゴンズ。低迷する主力の復活と若手の台頭に期待しましょう。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集